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November 18, 2009

◇「副王家の一族」を見る

◇「副王家の一族」19世紀半ばのシチリア島はスペインのブルボン王朝支配下にあった。シチリアのカターニャで栄華を誇っているのは、国王代理を務める副王の末裔で名門貴族ウゼダ家の当主ジャコモである。話はこの家の長男コンサルヴォを中心に進んで行く。彼は幼い時から父親に反発し、「やってはいけない事」を好んでするようになる。そのため遂に父親のジャコモはコンサルヴォを孤児院に預ける事を決める。うちひしがれて教会に行くかそこに従弟がいたため再び元気をとりもどす。7年後コンサルヴォは孤児院を出るが、父親を怨んでおりその関係はますます悪くなる。
▼ジャコモは彼の妹が結婚するときも、彼女が好きな相手との結婚を許さない。そして戦争で片足を怪我をして無くしてしまった姿も見にくい弁護士と無理矢理に結婚させる。その目的は弁護士がやがてカターニャの市長になることを知っていたからだ。要するに日本の戦国大名と同じく、閨閥によって自分の支配力を広めようとしている。次はコンサルヴォの妹の結婚に横やりを入れる。美しい妹はこれまた好きな従兄弟と結婚する事を夢見ている。しかしこれも父の横やりによって、醜くブクブクと太った男と結婚させられる羽目になる。しかし結婚式に招かれた従兄弟はそれに耐えられず、別室で拳銃自殺を図ってしまう。自殺を目撃したコンサルヴォは世間体を気にして、「薬室が空だと思っていた拳銃が暴発した」のだと言い逃れをする。父を嫌っていたコンサルヴォも、いつの間にかジャコモと同じようになっていってしまう。
▼さらにイタリアは1861年にブルボン王朝の影響を排除して統一国家になる。そのときコンサルヴォは権力を手に入れるには国会議員になる必要があると感じる。すると王家の影響を排除して左翼政党と手を組み、労働者の間に行っては支持を訴える演説をして回る。そして左翼の力を借りて保守党の政治家として国会で第一歩を踏み出す。結局コンサルヴォも父のジャコモと同じ俗物だったのである。ヴィスコンティの「山猫」の同時代で同じようなテーマをあつかった絢爛豪華の映画になっている。渋谷Bunkamuraで。

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