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November 05, 2009

NHK「証言ドキュメント/永田町・権力の興亡」①を見る

▼昨日書いた「沈まぬ太陽」の国民航空のモデルとなったのは、もちろん日本航空である。その為替投資の失敗を運賃値上げやホテル買収などで工面してきた。その裏話が映画に出ていることから、撮影に日航の施設を使う事は一切できなかった。空港はタイを使っているのだが、その古い施設や飛んでいる航空機が時代設定にピッタリ合うという思わぬ効果もあったようだ。しかし映画館での公開が終わると、通常ビデオレンタルとほぼ同時にCSやBSの放送があって、それから地上波での公開となる。しかし日航は地上波各局に圧力をかけ、公開しないように圧力をかけているという。インターバルの時間が途中10分間あり3時間20分程度の長い映画だが、機会があったらごらんになることをお勧めする。
▼1日からNHKスペシャル「証言ドキュメント/永田町・権力の興亡(政権交代)」が放映されて初日の①分だけ見終わった。小沢一郎を中心に権謀術数を使った駆け引きの一部が紹介されていてかなり面白い。16年前に細川政権が誕生したとき、自民党には「陳情」がピタリと止まってしまい、大いにあせる。それまでは渡辺美智雄のところに、当時北海道知事の中路が陳情に訪れる。すると渡辺は大蔵省に電話して「主計局長はいるか?」と陳情の内容を認めさせる。今の「仕訳」どころか電話で自分の権力を誇示できるのが当時の自民党であった。ところが閑古鳥がなくので、細川の汚点はないか探したあげく、自宅の補修工事に不正献金があったのではないかと、些細な事を問題にする。
▼当時の野中幹事長をして、「問題にするような重要な事ではなかった」と述懐する。その細川邸の調査団に今の自民党の大島や谷垣の顔が写っている。そして細川の高支持率をバックに「福祉目的税」を発表するが、それが細川内閣の命取りになってしまう。それからあらゆる手やエサを使った多数派工作が繰り広げられる。そこで暗躍するのは森で多数派工作の標的となったのは当時の社会党であった。そしてまさに考えられない「自・社」連合政権が衆議院本会議の直前に合意に達する。社会党委員長の村山は「引き受けたからには仕方ない」と自衛隊を容認し、海上自衛隊の観艦式で、折からの強風で垂れ下がっている髙砂の翁のトレードマークの眉毛が逆立って、まるで「般若」の面のように見えた。
▼みんなそれぞれ当時の立場を言い訳しているが、結局権力の座に着くことのうまみを知っているからいえる言葉である。小沢の言う二大政党が必要だから、小選挙区制が必要だったというが、これは一重に多数派工作をしやすく、政権を奪取したらその政権がかなり長く続く構造である。小沢の言う「民主主義」とはかなりかけ離れた考え方である。そして自民党は細川政権を倒した手法でマスメディアを使った巻き返しを図っているが、どこまで成功するのか?小沢も民主党の支持母体である連合との協力関係をしっかりさせるなど、簡単にはひっくり返されない方法を16年間考えてきたのだろう。

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