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November 26, 2009

「大衆受け」する新聞やラジオだけで良いのか

Tower1126(今日のタワー)
▼私鉄に乗ったらキオスクに駅売りの夕刊紙が並んでいた。大きな見出しで「I容疑者弁当を食べる」と大書してある。これが日本でいま一番大事なことか?わたしは自分の目を疑った。または一流大学出て、新聞社に就職した人たちがやる仕事か?夕方の民放の番組では「なぜI容疑者は弁当を食べたのか?」とやっている。それはね、腹が空いたからだよ。「弁当食べた」など、どうでもいいことだ。
▼わたしが頻繁に紹介していた平日朝のTBSラジオ森本毅郎スタンバイも、民主党政権になってから、毎日口を極めて批判ではない、個人の悪態をつく。論理的でなくいわゆる一般大衆が喜びそうなネタで、口ぎたなく批判する。引用する新聞はサンケイ、読売が主になった。ポピュリズムといってしまえばそれまでだが、容疑者の弁当も、後者もいずれも問題の本質を反らしている。とくに後者は株価の下落と景気低迷の原因はは民主党政権にあると毎朝結論づけている。
▼民主党は主要なメンバーに改憲派は多いし、政権に過大な期待はもっていない。しかし普天間の事ひとつ取って見ても、政権を動かすのは世論なのだ。フィリッピンのクラーク空軍基地をかつて国外に移転させたとき、あの国に革命政権ができた訳でもないし、それどころかいまだかつて左翼政権すらできていない。日本に万が一に間違って左翼政権ができても、世論を力にしないと基地を撤去などさせることは不可能である。言いたい事をいうだけでなく、自分の力で運動をつくっていかなければ、正論だけで世の中は動いていかない。
▼今朝は文科省のスーパーコンピューターなど予算削減に関して、ノーベル賞を受賞した学者や有名大学の学長が「将来に禍根を残す」と記者会見をしている。わたしの考えは「仕訳」は各省とも同じ率で削減すべきではないと考える。しかし各大学や研究者が、大学でやっている事をあまねく市民にわかるように、日常からPRしているかと言えばノーである。東大などは公開講座を、ポッドキャストでダウンロードできるようにはなっている。こういうのは一つの工夫だと思う。わたしが大学の研究に興味を持ったのは、毎週火曜日夜11時からNHK「爆笑問題ニッポンの教養」を見てからである。
▼そういえば17日は東京外語大学長の亀山郁夫が、ふたりと都内のロシア料理レストランで会食をしながら対談していたが、とても良かった。亀山はドストエフスキー文学の中の最大のテーマというのは、「黙過」っていうテーマだと思っている。黙過っていうのは、要するに黙って見過ごすこと。といっていた。レストランのウェイトレスのマリア・コワリョワさんがとても美しかったこともあり、ああいうところでウォッカを飲んだらさぞかし美味しいだろうなと思った。あぁわたしの言いたいことは大学も自分の大学でやっていることをあれくらい判りやすく、一般市民に広報する努力をしてくれれば、「予算の削減が決まってから」慌てなくてもよいのではないかと思った。
▼昨日遅い昼食を某駅の洋食レストランで摂っていた。すると75歳くらいの老婦人がやってきて、餅を3枚焼いて磯辺焼きを作ってくれないかと、店の人と交渉していた。オイオイこの店は洋食屋さんだよ。話を聞いていると店のメニューに「ぜんざい」があったので磯辺焼きが作れないかと話をしていたのだ。結局シェフは餅を焼く網がないから出来ないと断っていた。客はなおも食い下がっていたが、店を出て行った。そして5分ほどして再び戻り、「どこの店も作ってくれなかった」と歎いて、チョコレートパフェを頼んでいたい。わたしの友人にも店のメニューにないものを注文することを得意とする人がいるが、昨日の洋食屋で磯辺巻きを頼む老女はその上をいっていた。

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