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January 29, 2010

「ポルトガル旅行反省会」を開く

▼昨晩ポルトガルでご一緒したAさんとM氏とわたしで「反省会」を某駅近くの居酒屋で開いた。「反省会」というのはちょっとした旅行に行ったとき、ご苦労さん会を兼ねて一杯飲む会の事である。M氏とわたしはかなり頻繁に会う機会があるので、飲む事は出来る。しかしAさんから成田に着く直前「お二人で反省会はするのですか?」と聞かれたので「今のところ開く予定はない」とご返事しておいた。だがせっかくお会い出来たのも何かの縁だと思ったのでお誘いした。もう一人近くにお住まいらしいDさんにもお声がけしたが、「都合がつかず次回には…」というメールをいただいた。しかしこういう集まりは一回限りで終わるので、次回開くメドはまったくたっていない。自分自身の反省で言えば、声を掛けられたときは唯一のチャンスなので、顔をだしておかないと後で後悔する。2回目のチャンスはないと思った方が良い。
▼今回の旅行でカメラをお持ちにならなかった方は見ていると3人いらした。AさんとEさん、それにまだ登場していないが、「壇一雄の住んでいたところに行って見たい」と語っていた年配の女性の3人だった。Aさんに「なぜカメラを持たないのか?」とお聞きすると「自分のしわくちゃの顔を見ても仕方ない」と謙遜して述べられた。年間3、4回は世界を回るとおっしゃるAさん。今年は4月にハワイで姪の結婚式、音楽好きの友人10人とカスタネットのルーツを訪ねるレンタカーでヨーロッパ半周の旅。そして万里の長城10ヶ所チャレンジの旅が控えていると言う。Aさんはおそらくご自分の体験は眼の網膜に焼き付ける事で十分だと考えていらっしゃるのだろう、と思った。
▼わたし自身の経験で言えば、ガイドブックと同じ写真を撮っても仕方ないと思う。旅行に行かなかった方が、ブログをお読みになってご自分を旅している気分になることができる、を心がけて写真を撮っている。実際撮った写真を帰国してからお見せしても、宗教観の違う寺院の写真はまったく喜ばれない。街の風景や石畳の道路、人びとの暮らしがわかるものの方が良い。
▼それでAさんに「ポルトガルにもう一度行くとしたらどこが良いですか?」とお聞きするとすかさず「ナザレ」という返事が返ってきた。わたしもM氏もすぐに同意した。もう北部地方は良いから、混雑する避暑の時期を避け、ナザレの安い宿を一週間くらい借りる。現地で干物を見つけて炭火で焼くのだ。あと米は日本から持ちこんで過ごせば、今回のツアーの半額以下でかなり安くあがる筈である。そういえば作家の壇一雄もナザレから50kmほど離れたサンタ・クルスという街に1年半ほど暮らしていた。ともかくわたしは帰国してから2週間以上アルコールを一滴も飲まずに過ごした。2時間弱でビール中ジョッキ2杯と、焼酎のロック1杯はとても楽しく飲む事ができた。わたしもBさんと同じく、もうパジャマを着ないと帰り道がおっくうで、飲む気が起きなくなってきた。
▼マチュピチュで観光客2000人が河川の氾濫で帰れなくなっているというニュースが大きく報道されている。そのうち日本人は約90人いて、30人はペルー軍のヘリコプターで救出されたらしい。この報道で不思議に思うことは、中米ハイチで起きた地震の被災者は300万人で、食べる物がない人は200万人と報道されている。ペルーの観光客に命の危険は迫っていない。孤立した村には水や食料は軍のトラックが運んでいる。昨日現地からの電話レポ―トを聞いていたら、「屋外にいるバックパッカーには疲れの色が見えて来た」と言っていた。冗談じゃないよ。ハイチの200万人はどうでも良いのか?90人の日本人がいるというだけで、「同情を買う」ような報道が意識的にされる。朝刊を見ても日本人の年配の夫婦の写真が載っているが、それほど深刻ぶった顔は見せていない。日本人が一人いるかどうかで、ハイチの実態は投げ捨てて眼の色を変える報道姿勢は何かおかしいと思わざるを得ない。

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