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March 31, 2010

狙撃事件のあまりにも警察に都合良い幕引き

▼『鍵盤乱麻』トップページはいつの間にか118000番を超えていました。メルマガ読者で、もし画像を保存していらっしゃる方がいればお知らせ下さい。記念品をお送りさせていただきます。ブログの管理画面では携帯のアクセス数も入っていますので、こちらは今日にも12万番になりそうです。
▼昨日の国松元警察庁長官が何者かによって狙撃された事件が時効を迎え、警視庁南千住署捜査本部長の青木五郎公安部長が「実行犯はオウム信者である」と記者会見していました。これを奇異に感じた方は多かったと思います。まず容疑者が確定しているのなら前日の時効切れまでになぜ起訴しなかったかです。この事件はおかしな事が沢山ありました。実行犯とされる元信者であるとされる、K巡査部長の取り調べは、身内のある部署だけで行われていました。最近の民主党の小沢氏の側近や秘書の取り調べ内容は、その最中から記者に克明リークされていました。しかしKの取り調べ内容は一切漏れてきませんでした。
▼さらにKが狙撃に使ったとされる拳銃が、お茶の水駅前の神田川に捨てたとされ、大々的に川ざらえをしたにもかかわらず、クギの一本も出て来ません。警察のやり方は今までですと容疑者と決めれば、別の拳銃を手に入れて川底に沈めて発見させ、容疑者にしてしまうのは当たり前のやり方です。この川ざらえは毎日TVや新聞で報道されていました。▼まず地下鉄サリン事件直後という事もあり、不安を煽るには格好の事件で、世情から言ってオウムと結びつけるのが警察に取っては好都合だったのです。
▼新聞やTVなどで当時オウムにも襲撃された江川紹子さんは「自分たちの失態をオウム真理教に押し付けた発表内容で驚いた。犯人を特定できていないのに、なぜ教団の犯行と言えるのか分からない」と厳しい見方を示している。また元最高検検事で土本武司(筑波大名誉教授)は「刑事手続きの厳格さ」という観点で、次の様に語る。「起訴するかどうかは検察が決めることで、有罪か、無罪かは裁判で決めること。弁解めいた形での発表を警察に許せば、関係者の名誉を傷つけることになる」と懸念している。青木公安部長の発表はあまりにも警察に都合の良い結論で、公安調査庁の生き残りに都合良い結論となっている。本件に関しては相互リンクを張らせていただいている友人で銃器評論家の津田哲也氏が詳しく書いているのでご覧頂きたい。

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March 30, 2010

◇「マイレージ・マイライフ」を見る

▼学校で講師団の打合せがあった帰り、台所洗剤がなくなってしまったので、近くにある生協の店に立ち寄って「無添加の食器洗い洗剤」を買う。さらに一駅歩いてKで無添加のパンを買う。ついでに昨日の画像でご紹介した、ハモニカ横町で名物の鯛焼きを買った。これだけ買い物をすると終戦直後(実際に体験はないが)の買い出しのようだ。鯛焼きは好きな食べものの一つで各地に行って珍しい鯛焼きがあると、必ず買って食べる。2年前だったか吹雪の青森駅前の鯛焼き屋さんに入った事を思い出した。このハモニカ横町のはそれほど甘くなく、かつ餡の量も適当である。
◇「マイレージ・マイ・ライフ」先週土曜日の朝日で原作が紹介されていたが、小説には主人公(ジョージ・クルーニー)が一切出て来ないという。主人公ライアンの仕事はターミネーター(字幕では最終処分人と出ていた)つまり、リストラを行う会社に代行して現地社員に面接して首切りを宣告するのが仕事だ。ライアンは全米を飛行機で飛び回って「首切り宣告」をするのだが、言葉巧みに相手をなだめて説得するので苦情は一つもない。彼の目標は40万マイル乗ってポイントを貯め、アメリカで7人目のマイル会員になることだ。ある日飛行機に乗るとCAから話しかけられる。「do you have can?」ライアンは眉をひそめて「?」という顔をする。おそらく彼は一瞬、動詞の「can」を考えてしまったのだろう。CAは「缶入りの飲みものは?」と聞いたのだ。ライアンは「缶はいらない。コップの水」を注文する。わたしがイギリス航空のCAに訪ねられて眉をひそめても恥ずかしいことではない事が分かった。分からなければ繰り返してしゃべってもらうことだ。日本語で叫んでも誰も援助してくれないし、助けてはくれない。「what」と奇異な目で見られるだけだ。
▼しかし来年行こうと思っているところは、成田を出発したら7日間から10日間、現地ツアー(各国人混載)も含めて日本語は一つもないので覚悟が必要だ。昨日始まったNHKラジオ朝6時からの基礎英語は「英単語」を憶える一学期が始まった。ライアンの面接を受ける社員を演じる役者たちは、首切り宣告をされ「明日からどうやって生きていったらいいか」と、告白するが演技とは思えない役作りは素晴らしくうまい。ある時本社に戻ると大卒を優秀なトップの成績で卒業した新人女性ナタリーが入社していた。そしてサーバーを使って電子面接をすれば、交通費がいらず経費が抑えられると社長に提案して受け入れられる。人の解雇宣告をPCの画面でやっても説得力ないと思われるが、社長は取りあえずライアンにナタリーを連れて言って実地訓練をするように命じる。ライアンは独身で家に帰っても待っている人はいない。姉弟や同僚から「寂しくないか」と問われるが「一人が気楽だ、結婚しても最後は一人になるし、両親も最後は一人になり施設で見送った」と答える。しかし旅先で知り合った魅力的な女性アレックスにはとても惹かれ、ブラックベリーを使ったメールで連絡し合い、ときどき親密な関係をしている。
▼そしてナタリーは実地訓練で面接して「退職勧告」をした女性が自殺してしまったことから、落ち込んで会社を辞めてしまう。そしてやがてアレックスにも秘密があることが分かる。ハリウッド映画にありがちな恋とロマンスというアホな映画と違い、退職宣告という現代ならではの仕事と、そのウラにある苦悩が描かれていて結構面白かった。

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March 29, 2010

◇「 ウディ・アレンの夢と犯罪 」を見る

Taiyaki
(吉祥寺ハモニカ横町の名物鯛焼き、角まで餡が入っている)
◇「 ウディ・アレンの夢と犯罪 」 父親はレストランを経営しているが、跡を継ぐ気持ちなどさらさらなく、きらびやかなビジネスの世界での成功を夢見る兄のイアン(ユアン・マグレガー)と、自動車修理工場の勤めてギャンブしと恋人と同棲する日を過ごす弟のテリー(コリン・ファレル)がいる。ある時そんな二人の兄弟が「カサンドラ・ドリーム」と名付けた中古の小型クルーザーを無理して高いが、何とかなるだろうというのでローンを組んで購入する。
▼しかしドッグレースやポーカーで常勝を誇っていた弟のギャンブルも失敗して8万ポンドの大借金を負ってしまう。そして兄のイアンは若く美しい舞台女優アンジェラに心を奪われてしまう。実際はお金もないのに自称「僕は不動産投資家だ」を見栄をはって自己紹介をする。そして女優との優雅な新生活を実現させようとする。たまたまアメリカに住んでいて不動産業をしている叔父が帰国することが分かる。あの金持ちの叔父なら、自分たちの借金くらい何とかしてくれるだろうと、安易な気持ちで会う。ところが苦境を救ってくれるはずの大金持ちの叔父ハワードから、「いつも困ったお前たちを助けてやっているのだから、肉親の叔父が困っている時くらい、何とか助けてくれと、ある頼みごとを持ちかけられる。
▼それは大金持ちの叔父が経営している会社の経理担当者が、税務署に密告するかも知れない。この上はあいつを消してしまわないと自分の将来は刑務所で過ごす事になる。ついてはあいつを亡き者にしてくれないかと、とてつもない相談を受ける。一度は兄弟で相談して断るが、今までの恩義があるからやはり殺害を引き受けるべきだという結論になる。そして苦悩の末手製の拳銃を使って経理担当者をようやく殺害することになる。しかし人間には許されることと許されないことがあることに弟は気づいて、良心の呵責に苛まれる。そして心身のバランスを次第に狂わせていく…。恵比寿ガーデンシネマ。
▼MINさんの「あたふたポルトガル訪問記」を独立コーナーに移動しました。トップページからリンクしています。どうぞご覧下さい。従って今までの「読者のたより」からはすべて削除しました。

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March 28, 2010

NHKHV「朝鮮人皇軍兵士/遥かなる祖国」を見る

▼いまJALに乗ると機内誌の「skyward」3月号でポルトガル特集をしている。書いて、写真も撮っているはネーネーズらが唄って全世界でカバーされている「島唄」の作者であるボーカリストの宮沢和史だ。そして文末を見ると、現地コーディネーションはまたしてもわたしたちをガイドしてくれたN女史である。彼はこんな風に書いている。「『旅慣れた人が最後に選ぶ場所』そんなことを誰かが言っていた。確かにそうかもしれない。だが、価値や美しさを感じる心に年齢や経験は関係ない。それだけのものがポルトガルにはある。」夜景の写真はぶれていてあまりうまいとは言えないが、自由行動しているから良いショットがたくさんある。
▼昨日朝日新聞の料金を払うときにくれる「アスパラ」を見ていたら、読者の旅の手記が載っている。今回は定年退職した習志野の男性が旅行社を通じないで一人でアメリカ西海岸の都市をレンタカーを駆って16日間旅した話が出ている。英語は得意ではないがパソコン持参で毎日ネットで次のモーテルを予約し、地図は持参のメモリーカードに入れてナビとして使う。多少迷いながらも無事達成したというその気持ちを率直に書いている。やはり旅はこうしないと楽しくないと思う。
▼NHKハイビジョンで毎月最終土曜日の朝8時から「兵士達の戦争」が放映されるので見落とさないようにしている。昨日は「朝鮮人皇軍兵士/遥かなる祖国」だった。これは新しい話ではなかったが、近年の調査・研究で戦後シベリアに抑留された60万人の兵士のうち、およそ1万人が朝鮮半島出身者であることが分かった。太平洋戦争が始まると日本軍は南方に兵力を割いてしまったので、ソ連・満州国境が手薄になった。そのため朝鮮半島からの半ば強制的に志願兵、徴兵による戦力の確保を図った。あるものは創氏改名を出発点とする皇民化教育により疑問ももたず、またあるものは貧しさから逃れるためだった。証言している人たちは「徴兵から逃げたら親や家族が日本兵によって虐待されるから仕方なく徴兵に応じた」と証言する。
▼そして待っていたの「お前らは朝鮮人だからヤキをいれなければ分からない」と鉄拳制裁を繰り返される。そして皇居遙拝までさせられる。ある兵士は45年8月始めに何の訓練も受けずに徴兵され、立哨していたらソ連軍の攻撃を知らされて何も抵抗できないまま捕虜にされる。そして3年間厳寒のシベリアで鉄道の建設労働をさせられる。その次に待っていたのはマルクス・レーニン主義の教育で「地主や資本家は悪い者だ」と吹き込まれて朝鮮に帰国させられる。以下は何度も書いているので、重複は避ける。ソ連の狙いは南の赤化だったのだ。だから帰国しても韓国の人たちからは「ソ連、北のスパイ」という目でしか見られなかった。それぞれの思いを抱きながら「皇軍兵士」にさせられたために運命に翻弄された人々の戦争との関わりを描いていた。
▼『鍵盤乱麻』トップページはあと数日で118000番になります。ブログはあと10日ほどで12万番になります。いずれもキリ番の方(メルマガ読者に限る。一度でもお目に掛かった方にはメルマガは月2回お送りします)豪華記念品をお送りしますので、ふるってご応募下さい。

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March 27, 2010

なぜこの時期に「毒入り餃子」容疑者が逮捕されたのだろう

▼昨日朝刊を読まずに出掛けて、帰宅してから朝日の「誰が支えるのか」というページにとても面白い記事があった。某政党幹部が人と会ったときも「党員になってもらおうとか、党への投票してもらおうかは抜きにして」「おう、どないしておる」と「聞き上手になろう」と心がけているという。今更何をおっしゃる、という気がするがこの政党は選挙の直前になると「対話、対話」とハッパを書けているから笑える。それだけ日常的に普通の人との会話がないということなのだろう。いや実際にその政党の構成員と思われる人と会話すると、他人(対話相手)の話を聴かず一方的に話をする人が多い。さらに会話して納得しているような様子をしているが、一月後に会ってみると前回話した事をまった実践していない。つまり他人の話を聴く姿勢はまったくないので、会って話をしても意味がないと悟ることになる。
▼そして今朝のラジオや新聞のトップニュースは2日前に書いた「毒入り餃子」容疑者逮捕という発表である。こんな簡単な事件を解決するのになぜ、2年間もかかったのか?ニュースで容疑者は「職場で差別された。賃金が長い間上がらなかった」と語り、彼の故郷の川から毒を注入するのに使ったと思われる注射器2本が見つかり、農薬であるメタミドボスが検出されたと、念が入った報道をしている。もしわたしが容疑者ならば注射器は綺麗に洗浄し粉々に砕いてどこかに捨てている。川は流水なのだから、捨てた容器に農薬が残っている筈はない。この「容疑者逮捕」発表劇からは、先日書いた18項目の報道規制からして、何か政治的な匂いがしてならない。

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March 26, 2010

中国はなぜ社会主義国ではない、と思うか

▼昨日かいた「中国の18分野の報道の禁止」は別に受けを狙って書いたものではないが、あの言葉をキーワードにして、通常の倍くらいのアクセスがあった。項目自体は新聞に詳しく書いてあるので、いかに新聞を読んでいる方が少ないかという事にもなるだろう。
▼わたしが中国が社会主義でも共産主義でもないというのは次の理由による。むかし教科書に出ていた事はどうもはっきり思い出せないので、自宅にあるいくつかの辞書を引いてみた。すると「共産主義」は私有財産の否定とある。まあこれは中国では行われつつあるのかも知れない。もう一つ「搾取の否定」というのがあるが、こちらが問題だ。
▼わたしの頭の中に記憶としてある「共産主義」とは「階級による差別」や「所得格差」をなくしてみんな平等になることだと思っていた。ところがNHKのドキュメンタリーなどを見ていると、中国の共産党幹部はマフィアになってしまっている。だから党幹部が汚職で1年間に2千人も逮捕されるのだ。上海などの経済特区が国際的に脚光を浴びているのとは別に、農村部では食べるのに困ったり、人身売買が行われている実態を見るとどうしても社会主義や共産主義とは縁とゆかりもない国だと思わざるを得ない。
▼昨晩はNHKBS1でインド、ムンバイの「交通事情」を見たが、いやはやカイロ以上にどうしようもない。今朝は早くから仕事のため、以上。

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March 25, 2010

中国が「18分野の報道禁止」…

▼原稿の締め切り日だった。執筆するには今回の場合本を沢山読まなければならない。今回は図書館などから10冊ほど借りてきて読み込んだ。本をよむだけでまる2日かかり、最終チェックを終えて送信が終わったのは午後3時だった。これであと2週間ほどは原稿はかかなくてすむはずだ。
▼朝刊を見ていたら中国がGoogleの撤退直前に「18分野の報道を禁止」していたと報道されている。その内容というのが以下順不同で、1)人民元切り上げ、2)官僚の腐敗、3)高額な医療費、4)食品の安全問題、5)貧富の格差、6)大学生の就職難、7)党幹部の人事予測、8)四川省大地震の学校倒壊、9)重慶の警察と暴力団の癒着、10)不動産価格の上昇と住宅難、(以下省略)
▼もし日本で同じ事をやったら新聞や放送はメディアの役割を失う。この「規制項目」を見ただけで中国はとうてい社会主義国とは言えないだろう。中国をありがたかっている一部の人たちはこの事実を何と見ているのだろうか?これでは毒入り餃子問題がうやむやにされてしまうのも宜なるかなだ。
▼昨晩NHKBS1で「暴走都市/カイロのゴミ問題」を放送していた。カイロには長く住んでいて詳しい人が何人かいらっしゃるので、詳細はその方に任せる。カイロの人口は2千万人くらいいるらしいが、誰も正確な数を把握していない。とにかく地方から人口は流れ込む一方だという。今までカイロではゴミは5つの地区に居住している回収業者が担当してきた。これは日本の江戸時代のゴミ回収システムとかなり似通っている。彼らは決められた地区に集められたゴミを何でも回収する。ちょっとした4、5階建ての家なら上まで引き取りに行く。そして回収したゴミを、有価資源のペットボトルや紙などに分別してゴミだけを捨てる。
▼彼らはゴミ処理をする不衛生な所に住んでいたが、何とか生計を立ててきた。だがカイロしはゴミ収集をイタリアとスペインの外国企業に業務委託をする。しかもその料金は電気料金と一緒に徴収するというものだ。さらに彼らはきちんと決められて日に収集に来ないし、料金は前払いで徴収されているにも関わらずチップを要求するなど、2重払いも発生している。その外国企業の経営者も登場するが、「ゴミ収集は慈善事業ではないし、会社に投資している人のことも考えなければならない」とケロッとしている。自治組織がしっかりしていないこと、都市計画ができないまま人口が増え続けていることが問題だと思われる。それにしてもピラミッドの近くまで廃棄されたゴミが積まれている姿を見ると暗澹たる思いがする。
▼NHKラジオ外国語講座は来週29日から新学期が始まる。これを機会に何か外国語を一つでも分かるようにしたいという方が、だまされたと思って始めてみよう。コツは講師の進め方に忠実に従うこと。そしてできれば一日2回くらい聞き返すと良い。少なくとも3ヶ月も続けると、しゃべっている事がかなり理解できるようになるはずだ。

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March 24, 2010

◇「アイガー北壁」を見る

▼来月ドコモに支払うネットの請求書を見ていたら、毎月の料金よりも結構高かった。それでネットで明細を見ると、1月に海外で使った料金が別立てになっていた。それによればポルトガルの通信会社(あと若干のイギリスとフランスがある)に支払うべき料金が約2000円になっていた。通話は一切行わず、1週間のメールのパケット料金だけだが、まあ大体想像していた金額だ。ニフティブログの場合、まず投稿すると次に認証のメールが来て、それに「OK」すると初めて「アップに成功しました」というメールが来る。つまり1本のブログが掲載されるまで結構手間が多いのである。明細を見るとその通信のたびに50円かかっている。だから文章だけでも最低150円かかる。画像は1本につき2~300円くらいしていた。ついでに1ヶ月前に新しい携帯を買って無理矢理契約させられていた「コンシェルジュ」と「データお預かりサービス」を夕方ドコモショップに立ち寄って解約してきた。さらに帰宅して携帯をクレジットカードにさせられた契約も解除した。
▼MINさんの「ポルトガル訪問記」も本日最終回になりました。2、3日中にいつもの独立してHPに移動させます。このことはご本人とも掲載に先立って了承していただいております。ご覧になる方はクリックだけで、今まで通りご覧になることができます。
▼◇「アイガー北壁」わたしがこのアイガー(3975m)北壁の事を知ったのは今は泌尿器科の医師をしている今井通子がまだ大学生だった頃、当時はまだ華奢な身体で北壁にぶら下がって垂直状態の北壁にへばりついている写真を見た時だった。ヒトラーはベルリンオリンピック開催でナチスの有能な事を世界にアピールするため、冬の北壁を登った者にオリンピック会場で金メダルを授与すると発表した。このことは各国の登山家を刺激した。1936年当時のドイツ山岳部隊猟騎兵に所属していた二人の青年アンドレアス・ヒンターシュトイサーとトニー・クルツは、山が好きでこの際チャレンジして部隊の上司たちの鼻をあかせてやろうと考える。上司は1週間くらいの休暇を撮る事を許可しないが、二人は強引に休んでスイスに向かう。とは言え貧乏なので食べもの明けてもくれても麦スープだけで、経費を節減するために自転車で現地に向かう。
▼それに絡むのは二人の青年と故郷が同じでベルリンの新聞社で勤務する女性ルイーゼがいる。彼女はかつてトニーと恋人関係にあったので、上司は情報を取りやすくするために、お茶くみの彼女をカメラマンとして現地の取材に同行させる。しかし登頂の前夜トニーは荷物が重いからと、今まで書いて来た山日記をルイーゼに預けて行く。考えて見ればこの時「もしかしたら」と最悪の事態を考えていたかも知れない。彼らが登頂を目指しているとすぐ下からオーストリアの二人が挑んで来るではないか。死のビバークの先の難しいトラバース(このシーンは手に汗を握るほど凄い)に成功する。しかしうっかりザイルを回収してしまったことが後に決定的な影響を与える。
▼吹雪いて悪天候になり体力は奪われオーストリアの一人が負傷するが退却もできない。雪崩や落石にもかかわらず何度か脱出を試みる。しかし仲間とオーストリア隊の3人が墜落や自分でザイルを切断して相次いで死亡してしまう。クルツを助けに向かった救助隊のザイルも短く、継ぎ足して使おうとする。しかし自力で下りる際にカラビナにザイルの結び目が引っかかってしまう。映画では翌朝吹雪が収まって救出に向かった元恋人(この設定は話としては面白いが少々無理)ルイーゼの目の前で、クルツは「もうダメだ」の一言を残してわずか数m上で力尽きてしまう。山岳映画としては面白いが、ルイーゼとクルツの描き方がメインになっており、ナチス批判映画になっている訳ではない。

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March 23, 2010

永井荷風の食べたカツ丼を食す

Katudonset
これが永井荷風の食べたカツ丼
▼昨晩10時近くに一本の電話が掛かってきた。電話に出たのは家族だが、その声が次第に曇っていくのがわかる。それは5年前に知人宅に婿入りした猫ちゃんの訃報だった。数日前から体調を崩して動物病院に行っていると話していたが、直接の原因はストレスによる腎臓不全だった。家にいる猫ちゃんとは姉弟で、昨年一度里帰りをした。一緒にいるときはとても仲良しだったので「感激の再会」なるかと思って観察していたが、動物にはそういう事はなかった。
▼天気が回復したので、朝から取材に出掛けた。頼まれていたのは「市川文学散歩」というテーマだった。事前にネットで調べて、さらに何人かの著者の著作も読んで行った。取材は原則として足を使ってあるくので、2、3時間歩いても文句を言わない人でないと、一緒に行っても困る。そんな訳で祭日ということもあり、家族と二人で出かけた。構想は大体まとまりつつあるので、史跡の場所を確認して写真を撮れば良い。一番写真にしたかったのは添付した写真である。永井荷風は毎日この京成八幡駅前にある大黒屋という店でカツ丼と日本酒を一合飲むのが楽しみだったとあり、最後の日も同じ物を食していた。写真とは違う「永井荷風のカツ丼」というセットという特注品があり、それには香の物と菊正一合がセットになっていて、税込で1260円だ。下戸の方には日本酒の代わりにアイスクリームが付く。
▼◇「NINE」イタリアが世界に誇る映画監督、グイド・コンティー二(ダニエル・デイ=ルイス)は記者会見で次回作の原案も決まっていないのに、プロデューサーに促されて次作は「イタリア」という作品を撮ると怪気炎を上げる。しかし実際には想像力がすべてなくなってしまい一行のシナリオも書けないままだ。記者会見から逃げ出しローマから海辺のミラノのホテルに身を隠す。フロントで偽名を使ってチェックインする。それでも妻だけには自分のいる場所を教えて、「来て欲しい」という意味を伝える。しかしホテルに妻が向かうとそこには愛人のベネロペ・クルスが来ているので妻夫を見限って家出をしてしまう。
▼ベッドには監督に今までの人生に影響を与えた美しい女性たちの幻想として登場する。そして現実の世界では呼び出したベネロペと言う浮気相手と妻に救いを求めるが拒否され行き場を失ってしまう監督。しかし隠れ家をプロデューサーに突き止められて、監督は映画製作の現場に連れ戻されてしまう。しかしカメラテストをしてもそれから先には進む事ができない。そして遂に撮影は製作中止に追い込まれ、セットは壊される。監督は失意の2年間をひっそりと暮らす。幻影として登場する母親(ソフィア・ローレン)やディレクター(ジョディ・デンチ)そして別れた妻の力で遂に脚本を書き上げる。その最新作は9作目となるので「NINE」として撮影が開始される。
▼これでもかこれでもかという豪華絢爛な衣装を身にまとった女優たちがスクリーン狭しと踊りまくる。

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March 22, 2010

NHKBS1で午後7時から「メディアの地殻変動」を見る

▼昼頃から青空が見えて来たので、出掛ける決意をする。さすがに恵比寿は遠すぎるから電車のトラブルがあったときは困る。有楽町くらいなら例え電車が全く動かなくなっても1時間半もあれば歩いて帰宅することはできる。見たのは昨日から始まった「アイガー北壁」ベルリンオリンピックが開かれるのを前に、ヒトラーは北壁を登った者に。金メダルをわたして表彰すると宣言したので、各国のクライマーは北壁からの登頂を目指した。今ならば一定の技術とガイドが付けば登る事は不可能ではないという。登山がお好きなF生さんにお聞きしたらその様におっしゃっていた。それは当時に比べてザイル初め道具が軽くなっているからだという。映画の内容は後日書くが、特に反ナチス映画にはなっていなかった。
▼昨日NHKBS1で午後7時から「メディアの地殻変動」というドキュメンタリーを放映していたが、かなり面白かった。アメリカではTVのニュース番組も見られなくなってしまったので地方の映像は契約記者に委託して、取材から衛星を使って送信するまで、たった一人の記者が行っている。あるニュース局では会社に行ったその日に「これでニュースは終わりだ」と経営者からアンカーに伝えられたという。ではネットがその代わりになりうるのか?答えはノーである。小さな町でも100年くらい発行されていた新聞が財政難で休刊になってしまった。困ったのはお年よりで、町の情報から町議会で増税が決まった時も新聞がないので分からず、通知書が送られて来て初めてわかった。
▼とにかく地域のコミュニティがなくなって、どこで何が行われているかまったく分からなくなってしまった。そこである人が移住してきて、妻と二人で新聞を復刊することを考える。妻は元新聞社に勤務した事があるというだけだ。町の人たち場所は1年間支払いを猶予されて1000部から印刷会社に頼んで賃刷りをして貰って再出発する。しかし当然広告料だけでは運営できないので、広告取りの営業もするのだが不景気で昨年同様の収入も見込めない。ただ住民たちは町議会の様子やら、他の地域で何をやっているか分かる様になったと評判は良い。
▼ではネットやブログがメディアの代わりになるか?あるネットで司法長官の候補者が人種差別にあたる発言をしているビデオを発見して、ネットで流す。アクセス数はかなり上がり、候補の同様な失言が次々発掘されるが、結局それは抗議運動とはならなかった。要するに調査は取材に裏づけられないものは話のネタになるだけで終わりなのだ。
▼かつてピューリッツアー賞を2度受けたジャーナリストも退職して自宅でネットを使って細々と書いていた。しかしアクセス数は多くても一日4千くらいで、記者時代の発行物は20万部だから比べようもない。そこで分かった事は新聞社は自分を支えてくれるスタッフがいて、取材するお金もあったということが決定的に違う。この記者はかつてアスベスト被害の問題でピューリッツア賞を受けているのだが、そのときは社会を動かした。たまたま彼のやっている事がネットの大手AOLに眼をつけられた。AOLではリタイアした有能なジャーナリストなどと契約をして取材した記事を自身でネット新聞として作り上げたのだった。上記ジャーナリストは近くの大学でレイプ事件が頻発している事を突き止める。取材していくと200人くらいの女子大生が被害にあっている事が分かる。それがAOLで掲載されたところ全米で同じような傾向があることが分かって来た。
▼みんな手探りでニュースの将来性を考えているが、今の段階では綿密に取材・調査した報道ことが生き残れるのではないか、という考えのようだった。今晩深夜再放送されるのでジャーナリズムやニュースの将来に興味のある方はご覧いただきたい。2時間番組です。

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March 21, 2010

引きこもりをしていた押井守が気づいた事

▼本当は恵比寿まで出掛けようと思っていたが、あいにく朝から交通機関が混乱していて、出鼻をくじかれてしまい、自宅待機で録画してあった「愛川欣也パックイン・ジャーナル」を見ていた。この2時間番組で今回いちばん面白かったのはマグロ禁止条約の話だった。それによれば中国な日本の3、4倍の消費量がある。それにマグロを禁止されたら、環境問題を口実に何が禁止されてしまうか、という恐れが一番中国は持っていた。だから中国は地中海に面したリビアやチュニジアなどアフリカ側の国に反対するよう積極的に働きかけた。そして良いタイミングで日本が同義を出した事が、阻止が成功した原因であるという話だった。
▼今朝の朝日広告に載っていた「仕事力」で「攻殻機動隊」を作った押井守がこういっていた。仕事がうまくいかなくて自宅に3年か引きこもってゲームばかりしていた。最後はもう来月の家賃も払えないというところまで追いつめられた。そこで気づいたことは「自分の正義だけ声高に訴えていてもいい仕事はできないということだったという。さらに相手の言う事を聞くのと、相手の言いなりになるのとは違う。という事を知ったという。いくら話ても相手の言う事を聞こうとしない。相手を受け入れず自分の考えだけで周りを振り回す人に、この言葉を聞いて欲しいと思った。

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March 20, 2010

映画にクラシックコンサートの一日

▼メルマガの送信日は色々忙しいのでブログはどうしても手薄になる。昨晩は編集会議、わたしは月に一度この日にしか飲まないので、ちょっと飲んだだけでも翌日に残る。今朝は映画「NINE」の初日を日劇に見に行った。先週シャーロック・ホームズ」を見ていたら面白そうだったので、初日初回に行ったが、さほど面白くはなかった。いやおもしろさに期待して行ったわけではない。予告にソフィア・ローレンが出ていたので驚いてしまった。ソフィア・ローレンは高校時代のわたしに取ってとても妖艶な存在だった。主人公の映画監督である、ダニエル・ルイスの回想シーンで母親役で出演していたが、まるっきり年を取ってない。
▼午後からわたしの家の近くのホールでクラシックのコンサートがあった。クラシック音楽好きで、月に一度くらいメールを下さる方にだけご案内したが、みなさん都合が悪かったので、一人で聴いてきた。あまりメジャーな曲目ではなかったが、ウォルトンのバレエ組曲「賢い乙女たち」と、リヒャルト・シュトラウスの「クープランのクラブサン曲による小管弦楽のためのディペルティメント」だけ聴いて帰ってきた。
▼昨日届いた「週刊金曜日」3月19日号では28ページの「911当日からの数々の謎と疑惑」という現場跡地を目撃した山崎淑子さんの話は凄かった。彼女は現場の写真や映像それに粉塵のサンプルを持っていたがFBIに踏み込まれて押収されてしまった。その理由というのが「911の被災を偽った支援金の詐欺未遂・共謀という理由だ。さらに日本にいたのにアメリカに強制送還されアメリカの刑務所に入れられていた。

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March 19, 2010

◇「シャーロック・ホームズ」を見る

▼メルマガの締めきりは明日なのだが、お彼岸のせいか早くも3人の方から原稿をお送りいただている。わたしの原稿も既に書き上がっているので、まだの方はお早めにお送りいただきたい。
▼鎌倉鶴ヶ岡八幡宮の倒れた大銀杏の話。最新の技術を使って再生させようとしているようだ。生命あるものはいつかはいつかは命の炎が消えるのだから、枯れさせてやったほうが良いと思う。疲れ切っているのだから可愛そうだよ。わたしが嫌だなと思っているものに「墨染めの桜」とかああ言う老木を無理矢理再生させている事だ。いや肥料をやっているだけなら、まだ良い。しかし墨染めなどは若木を沢山持って来て根っこに接ぎ木をさせていることだ。つまり老木を支えるために若木を犠牲にしている。大銀杏も墨染めの桜も、そろそろ大往生させてやったほうがよいと思う。「不老長寿の薬」や「永遠の命」など地上に一度も存在しなかったのだから。
◇「シャーロック・ホームズ」話があちこち飛んでしまって、ようやく話が始まる。 1891年のロンドン。ホームズとワトソンの2人は、怪しい黒魔術の儀式を行い、若い女性を次々と殺害するブラックウッド卿を逮捕する。ワトソンはその絞首刑の現場に立ち合い、ブラックウッドの脈まで取って埋葬まで確認する。しかし墓守からの訴えで処刑されたはずのブラックウッドが蘇えったと訴え、棺を掘り返すとウジ虫のわいた別の死体が入っており、卿の死体は見あたらない。
▼旧日本軍で士官学校を優秀な成績で卒業すると恩賜の刀を賜ったという。この映画の最初の方でワトソンの紹介がある。そこではワトソンはアフガニスタンで軍功を上げて恩賜の仕込み杖を貰ったという話が出てくる。おお、そうだったのか。ここで歴史書を紐解いて1878年から80年まで第二次イギリス・アフガン戦争が行われていた事が分かる。とするとワトソンはこれに参戦していたのだ。さらに1919年には第三次イギリス・アフガン戦争が行われ、アフガンは完全に独立している。
▼卿が生き返ったことが知れるとロンドン市民はパニックになるというので、ホームズは真相をさぐるべく活躍する。そして初めて見るのだが、吉瀬美智子似のワトソンの婚約者という人物も登場する。造船所を使った追跡シーンを見ていると、当時日露戦争で使った日本海軍の船はほとんどイギリスで造られているので、映画の中でもその優秀な造船技術を垣間見ることができる。そして黒魔術団はイギリス議会を乗っ取ろうとしている事が分かってくる。コナン・ドイルのの原作にインスピレーションを受けたライオネル・ウィグラムのコミックを映画化したもので、原作をイメージしていくと期待外れになるかも知れないが娯楽作品としてはかなり面白い。シャーロック・ホームズを演じるのはロバート・ダウニー・JRで、ワトソンをジュード・ロウが演じる。

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March 18, 2010

ベアテ・シロタ・ゴードンさんの事

▼昨日学校の卒業式だったので1年ぶりに一応スーツを着て出掛ける。今年は卒業文集を発行するという事で、講師のわたしにも原稿の執筆依頼がきた。書いた内容は1月の旅行で英語が分からなかった話を書いた。講師をしているのが英語学校なので変だと思われる方もいらっしゃるかも知れない。英語もロクにできないわたしが、この学校で英語を教える筈はい。PCとデジカメ撮影の授業を受け持っているのだ。旅行で英語が分からなかった場所は帰りのヒースロー空港と機内のCAが話しかけて来た時だった。前者はイギリスに向かっていた旅行者が爆薬らしきものを持っていたので、テロリストと疑われたために税関のチェックが厳しくなっていた。そのときは「身体に巻き付けているものは一切取れ」という言葉がわからなかった。
▼次は機内で朝食を出すときイギリス人CAが「イングリッシュランチかパスタにするか?」と聞いて来たが理解できなかった。とにかく早口なので何度もしゃべってもらってようやく理解できた。他の人も言葉が分からないとCAは困るだろうと思って、眠っている人、耳の遠い老人を指さして「he is same meal」と答えておいた。卒業文集に書いたのはその経緯である。
▼昨日の卒業式が終わって「講師も卒業生に向かって一言ずつ話をしてくれ」と指名された。わたしは文集に書いた、英語がわからなかった話と、2月から始めた基礎英語3早くて分からないので、3月からは中学1年生レベルの基礎英語1に切り替えた話を数分して終わった。すると隣に立っていた仲良しの英語担当の先生が話しかけて来て下さった。「あまり大きな声では言えませんが、数年前にイギリスに行ったとき地下鉄に乗りました。すると何かアナウンスがあってみんな大慌てで電車を降りてゆくのです。わたしもアナウンスの内容は分からなかったが、とにかく飛び降りました」とおっしゃる。それでその内容は何だったのですか?とお聞きすると「いや未だに何を言ったのか分かりません」という答えだった。その先生は都内の有名六大学で英語を学び、大学院まで行って英語を究めた方である。そして「書いたものは分かりますが、そういう事態にしゃべる言葉は慣れていないのでダメです」ということだった。
▼結論、知らない事は知らないとみんなの前で明らかにした方が良い。自分が苦手な事を話すと相手も安心して心を開き、さらに親しくなるきっかけを作る事ができる。
▼昨晩4ch系で「笑ってコラえて」の特番があった。その番組の最後の方であのベアテ・シロタ・ゴードンさんがゲストとして出演していた。彼女は日本国憲法草案を作るとき、とくに憲法22条と24条の実現に尽力した方である。シロタさんの伝記は映画になったようで近く公開されると思う。簡単な経歴を紹介すると、父親がルービンシュタイン級の有名なピアニストで、彼女が4歳の時に来日している。父親は今の芸大でピアノを教え、シロタは日本人の友人を作っていく。そしてその頃から日本の「許婚」という好きでもない人と結婚する制度に疑問を持つ、さらに女の人が男より少し遅れて歩く風習にも疑問を持つのだ。
▼わたしもTVにくぎ付けになって見たわけではないので多少正確さに欠けるかもしれない。大学はアメリカの学校に行くが、第二次大戦中は日本語が巧みなのを買われて、軍の対日放送の製作に関わる。22歳でGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)民政局に所属し、GHQの憲法草案制定会議のメンバーとして日本国憲法の起草で人権条項作成に関与した人物でNYの自宅に住んでいるが、この日はスタジオに来て憲法の重要性をアピールしていた。

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March 17, 2010

NHKBS1で「アメリカのイラク村模擬戦闘」を見る

▼しかし朱鷺の放鳥で良く考えて見ると、ケージの中と違って野原には野犬や野良猫などもっと敵は多い筈だ。本当に放鳥して朱鷺の安全は保証されるのか気になるところである。
▼パソコン相談は水曜日の午後だけと告知してある。しかし困った人は「きょう中に新聞を作らなければならないので困っている」などと電話が来るから、応対せざるを得なくなる。目の前にパソコンがあれば問題ないが、そうでないときは時間を指定してもう一度かけ直してもらう。
▼17日夜9時からNHKBS1で世界のドキュメンタリー「アメリカのイラク村模擬戦闘」を見た。アメリカのカリフォルニア州南部にあるモハーベ砂漠に、イラクに送り込まれる米兵たちが最後の訓練を行う場所がある。ここには本物のイラクそっくりの村が再現されている。そこで米国に在住しているイラク人250人を含む1600人が市民や武装勢力それに、TVのリポーターなど与えられた役割を演じる。
▼もちろん実弾は発射しないが、事前に綿密なストーリーが検討され、役割分担が決められている。この日はある陸軍大隊の訓練を3週間にわたって密着取材していた。まず村長の息子が武装勢力に射殺されたという設定だった。そして現地イラク人の副警察署長などが登場して米軍に善処してくれと申し入れにいく。犯人が分からないから逮捕できないと答える米軍隊長。業を煮やしたイラク側はシーア派とスンニ派の役割分担があり、その報復劇へと発展する。
▼要するに単なる撃ち合いの再現ではなく、一人ひとりの性格や家族構成、米軍に対する許容度までかなり綿密に性格が設定されている。いちおう何を言われてもイラク人に敬意を表して怒りを露わにしない、と米兵は教育される。しかし戦闘が始まったらどう対処すべきか、怪我人をどうやって搬送するか?イラクの葬儀はどのように行われるかまで具体的だ。そして敵役も米兵役も電子式着弾が表示されるベストを着用して、弾に当たった場所で怪我の程度を書いたカードを提示しなければならない。さらに応急手当はかなりリアルな人形や切断された手足が用意されていて、実際その場になっても混乱しないような工夫がされていた。
▼イラク戦争が長引く中、米軍がいかにして実戦に即した、現地に送り混まれた兵士がすぐ役に立つ機能的な訓練を行おうとしているかを伝えていた。そしてイラク人を演じる人たちは何かの事情でアメリカに流れついて人たちで、市民権を得て生きるために仕方なくここで米軍に協力していると思われる。彼ら彼女たちは「決して良い事をしているとは思わないが、仕方ない」と割り切っている。そしてここでのイラクのリアルな訓練は終わりに近づいており、施設は取り壊され近く同じ場所にアフガニスタンの戦闘訓練場が作られるとアナウンスされていた。

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March 16, 2010

「矢鹿」とテンに襲われた「朱鷺」報道を考える

▼最近のニュースを見聞きしていてとても不思議だと思う事が2つある。その一つが佐渡島の朱鷺がテンと思われる動物に殺害されたというニュースが繰り返し報道されることだ。調べると放鳥される朱鷺の小屋には200ヶ所近い穴が開いていた。それで監視カメラにはテンらしい動物が動き回る様子が写っている。そしてもう一つは奈良の鹿が矢で射られて死んでしまったというニュースだ。数年前もどこかの公園で首に矢の刺さった鴨がいて、「矢鴨」と呼ばれていた。それからすると「矢鹿」とでもいうのだろうか?後者はボウガンと呼ばれる西洋式弓矢を使った悪戯らしい。もっとおかしいのはおもちゃのソフトエアガンやモデルガンは致死性はないのに規制が厳しくなる。しかし当たる場所によっては必ず死に至るこれらボウガンは規制されずに野放しになっている事だ。
▼昨日NHKラジオ第二でスペイン語講座を聴いていたら、余談でスペインのTV放送の話になった。発音をするスペイン女性に日本のTV放送はどうか?と聞いていたが、「食べもの」と「娯楽番組」が異常に多いという事だった。はっきり言って矢鹿もテンに食われた朱鷺の話も面白いが、わたしたちの生活とは何も関係ない。毎日100人の自殺者、即死だけで年間7千人が死んでいる。後者に関してはトヨタなど自動車産業も責任の一端を負っている筈だが、まったく製造責任が追及されることがない。はっきり言って夕方から夜半にかけての日本のTVは、食べものか旅、それにクイズばかりで、これまた異常としか言えない。
◇「シャーロック・ホームズ」近所の映画館は大混雑で丸の内ルーブルに行ったらここも長い行列ができていた。しかしふとこの間までこの映画館はサロンパスホールと呼ばれていたが、契約期限が切れて戻ってしまったのだろう。サロンパス・ホールでみれば、何か同社の湿布薬でもプレゼントされるのかと思ったが、一切そういう事はなかった。なぜわたしがこの「シャーロック・ホームズ」を見に行ったかというと、この映画を作ったイギリスのガイ・リッチー監督が好きだからだ。ガイ・リッチー監督はこの間まであの歌手のマドンナの夫だった人で妻のほうがお金持ちだったので慰謝料はかなりもらったと思う。ガイ・リッチーの傑作はイギリスのテレビで放映された「ロック・ストック」シリーズである。わたしはレンタルビデオ店で放映された作品はほとんど見た。何と言っても最高傑作は映画になった、「ロック・ストック・ツー・スモーキング・バレルス」で最後のシーンはため息が出て来た。
▼今回の映画のホームズ役はダニー・ダウニー・JRでホームズはあの禿頭の二枚目ジュード・ロウであることだ。当然監督がガイ・リッチーだから激しい暴力シーンの連続である。本編は明日ご報告する。
▼本日午前中には『鍵盤乱麻』トップページとこの「きょの目の」ブログのカウンターが同じ数字になるはずである。その瞬間、両方の数字をゲットして画像を送って下さった方には記念品をお送りします。

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March 15, 2010

◇「インビクタス/負けざる者たち」を見る

▼昨日昼間のアクセス数は伸びなかったが夜10時をすぎて普通になった。昨日も近くの映画館徒歩で向かった。しかし見たい映画は朝と次回昼の部が満員で入る事ができず、仕方なく有楽町まで向かった。以下にご紹介するのは別の日に見た映画である。
◇「インビクタス/負けざる者たち」映画はネルソン・マンデラが20年前に釈放される実際の映像と主演のモーガン・フリーマンが演じている映像をたくみに合成して、放映される。おりから地元のラクビー場ではプロの選手たちが一生懸命練習に励んでいるが、その道の反対側では貧しい少年たちが広場で、かなりくたびれたボールで練習している。そこにマンデラの乗った車が通りすぎ、少年たちは喚声を上げる。一方、プロの選手たちは自分たちの選手運命はどうなってしまうのだろうと、苦々しく見つめている。
▼さて大統領官邸、マンデラは朝早く散歩をすることから始まる。護衛官たちはしかたなく彼に伴走する。ある朝トラックはマンデラの脇を猛スピードで走っていくので、護衛官たちは拳銃に手をやって一瞬緊張する。おっこれでいつものイーストウッドの映画の様に打ち合いが始まるのかと期待したが、それは単なる新聞配送の車だった。
▼新任の黒人護衛官たちが控え室で打合せをしている。そこに3人の白人護衛官が入ってくるのでムッとする。「あいつらは公安だった連中だよ。信頼できるのか?」と不信感を隠せない。マンデラは疲弊した南アフリカ連邦共和国をどうやって建て直すか腐心している。護衛官の申し出に「黄金の煉瓦も黒い煉瓦も国を作るときには両方必要なんだ」と、まるで鄧小平と同じ「黒猫でも白猫でも鼠をとる猫は良い猫である」というのとまったく同じキャッチフレーズを言うのには笑わせる。黒人護衛官はしぶしぶそれを納得する。
▼マンデラは国を一つにするにはどうするかという考え、それはにラグビーのワールドカップが開かれるので、そこで我が国のチームを優勝させることだと考える。つまりこのイーストウッドの映画は、あと60日後に開かれるサッカーのワールドカップを当て込んでいるのである。ラグビーのワールドカップも実際に南アフリカで実際にあった事である。だがしかし南アフリカ共和国のラグビーのチームはとても弱い。キャプテンのマット・デイモンは詰めの甘さで苦しんでいる。マンデラは彼を励まそうとまず大統領官邸にキャプテンを招き、次に練習場へ乗り込む。このとき前もって選手の名前を秘書に命じてリストを作って暗記をしていくのである。これはかつて田中角栄がそうであったように、どこの国の政治家も同じ手法を使う。大統領に名前を呼ばれて感激しない選手はいない。
▼それ以降嫌っていた国歌も自然と選手の口から出てくる。そして地区予選の前夜キャプテンの美しい妻は合宿所を訪ねてくる。曰く「キャプテンの特権を知っている?相部屋ではなく、一人部屋にいられることよ」と首に抱きつく。キャプテンは「いやダメだ明日は戦闘的に戦わなくてはならない」とそれをはね除けるのは、映画ならではのお笑い。地区予選で勝って決勝進出が決まった夜、大酒を飲んで祝うのだが、キャプテンは「明日は朝6時から練習だ。忘れるな」とクギを刺す。そして朝練が終わった後、選手たちはマンデラが27年間幽閉されていた監獄がある島へと船は向かう。
▼最後はどうなったか?それはネットで現実の当時のラグビーのワールドカップを見ていただきたい。映画としてはマンデラは国を一つにまとめるために試合を最大限に利用したやり手だったという事が分かる。そして昨年公開された「マンデラの名もない看守」に比べると、政治性は極めて希薄な娯楽映画である。

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March 14, 2010

◇「ハート・ロッカー」これがアカデミー賞?

▼寒いのか暑いのか、どうも分からない。天気予報は気温が上がると言っていたので比較的薄着で「みゆき座」に出掛けた。しかし館内は冷房を効かせていたので、かなり辛かった。
◇「ハート・ロッカー」(この語源はアメリカ軍の隠語で「苦痛の極限地帯」「棺桶」を示す)ご存知の様にこの映画が今年のアカデミー賞を受賞した。あるブログによれば、「ブッシュはイラク戦争で儲けたが、その汚い戦争を映画にしてまた儲ける奴がいる」、と書いていたがそれはこの映画監督のことだ。2004年夏のイラク、バグダッド郊外の出来事。爆弾が発見されたというので、アメリカ軍爆発物処理班ではリモコンのロボットを使って爆発物に接近する。そして信管を外した筈の爆弾が爆発して処理班の班長は死亡する。爆弾とは見ていると現実にもそうなのだが、アメリカが使っている榴弾の不発弾を束ねて起爆装置につなげている。それを時限装置か携帯に連動させた起爆スイッチにつなげている。班長は携帯の起爆装置を使われた。班長亡き後ブラボー中隊のリーダーに就任したのはウィリアム・ジェームズ二等軍曹である。
▼普通爆発物の処理をするときは潜水服のように重い防護服とヘルメットを着用する。ところがジェームスは防護服は重すぎる、死ぬときはさっさと死にたいとスーツを脱ぎ捨てて爆弾に近づく。爆弾が発見されると住民や国連の職員を退避させ、死ぬ恐怖などないかのようにジェームズが爆発物処理する様子を見ている同僚のサンボーン軍曹は気が気ではない。だが巧に隠された起爆装置をジェームスは見つける。爆発物が処理されるたびに帰国までの日数が表示されていく。ある時は砂漠で故障している4WDに近づくと全員アラブゲリラ風の覆面をしている。武装解除して調べるとそれは味方の特殊部隊で捕虜を2名連行しようとしている最中だった。
▼だが故障した車を修理している最中に狙撃される。米軍はバーレットM82A1アンチ・マテリアルライフルで反撃するが味方も次々失っていく。弾も尽き、狙撃手も弾着監視員も体力の限界の日が沈むまで粘る。そしてある日の出撃でジェームスはいつもDVDを売りに来ている少年の姿が見えず、死体を使った人間爆弾になっていることに気づく。少年が殺された後に来ているあの大人の売人が怪しいと後をつけるが、行き着いた先は大学教授の家で家族に大騒ぎされて退散する。
▼ここに書いたのはストーリーのごく一部であるが、まずアメリカがなぜイラクにいるのかというその正当性の説明がない。イラクの人々がなぜ爆弾を使って抵抗するのかも説明がない。つまり「ハート・ロッカー」は単なる爆弾処理映画の一つ、「ジャガーノウト」よりもお粗末である。「イラク人=敵=悪」という単純な図式で彼らはギャングかインディアンの様なもので、正義のアメリカ軍が命を賭してそれを正してやるということなのである。それは最後の爆発物処理の場面で、イラクがいかに非人間的なのか如実に描かれている。いわばアメリカの国策にあった内容だったから、アカデミー賞を受賞したのである。

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March 13, 2010

「水爆パトロール」の記事をスクープした記者

▼昨日届いた通販雑誌の広告に英語を学習する道具が紹介されていた。曰く「これで学習してシドニーの入国審査を一人でできた」というのだ。入国審査など普通の国ならパスポートを黙って見せるだけで済む。国によっては「帰りの航空券を見せろ」というのもある。それでこの学習マシンが何と3万円近くする。NHKラジオ「基礎英語」のテキストなら1ヶ月380円。これで十分だと思う。なぜ今更英語をと思う方もいらっしゃるかも知れない。それはツアー旅行の限界を感じ始めたからだ。今朝のNHKラジオで「世界のどこかで居候」という本を書いた青年が出ていた。彼は聞いているとほとんどわたしが行った国なのだが、それも農村部にある民家に行って、一週間程度泊めてもらって、この本を書いた。2年ほどしたらできるかどうか分からないが、一人であちこち出掛けてガイドブックでは分からない事を体験して見るのが、わたしの夢でもある。
▼なぜわたしがこのブログを続けられるか?それは月に1、2度ブログを読んだ感想を送って下さる方がいるからだ。わたしの失敗ネタだけに反応する方もいるが、実はそれはどうでも良いことだ。わたしが本当に言いたい事を理解して、感想を聞かせて下さる数人の方に励まされてこのブログは続ける気持ちを維持できる。
▼昨日届いた「週刊金曜日」で一番良かった記事は佐久総合病院などの「再構成」に取り組んでいる盛岡正博長野県厚生農業協同組合連行会代表理事長の話だった。徳州会にいたという経歴もさることながら、次世代にどうバトンを渡すかという真剣な取り組みが成功することを祈りたい。
▼昨日のブログで衝撃を受けたのは以下の坂井定雄氏の「水爆パトロール」-いま語りたいこと」である。坂井氏は憶えていないだろうが、わたしは坂井氏と面識があり、とうじ新聞に「共同通信S記者」と名前が出ていた事は記憶に新しい。そして記事にするまでの経緯を改めて知り、命がけでウラをとること、記事するまで内閣調査室まで打診している慎重さ驚いている。

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March 12, 2010

◇「カラバッジオ」を見る

▼昨日の茨城空港の開港をめぐって色々な報道機関が冷ややかな書き方をしていた。わたしが思うに例えば福岡空港の場合、市の中心部まで地下鉄で10分で着く。茨城の場合都心までどのくらいかかるか、書かれていない。神戸くらいなら東京駅から新幹線で行った方が手荷物検査もないし、1時間前に行く必要もないから遥かに早く着くことができる。普天間の代替地で10日九州の大分県議会がが「日出生台移設に反対する」意見書を全会一致で議決している様子が流れていた。ふとこれを見て普天間は辺野古や沖縄、九州でもなくいっその事茨城空港に移設したら便利ではないかと思った。しかも隣には自衛隊の航空基地まである。しかし茨城は東海村の原発があるから無理かなとも思う。
▼◇「カラバッジオ」彼はイタリア・バロック期の画家である。カラバッジオは1573年にミラノ近郊のカラバッジョ村で生まれる。みんなに名前を聞かれると本名の「ミケランジェロ・メリシ」と答える。ミラノからローマに出て来て一旗上げようと思うが、中々思い通りに行かない。あるとき具合が悪いとき助けてくれた青年がいる。実際は同性愛だったようだが、映画ではそのことははっきり描かれてはいない。助けてくれた青年は彼の腕を見込んで売り込みに奔走してくれる。
▼しかし画商は買い取って自分の利益を不当に高く取るので、大げんかをして再び路頭に迷うことになる。しかしコントラストを強調した作風の絵はローマ法王庁のある枢機卿の目に止まって宮廷画家の仕事を得るようになる。そこでは多くの宗教画を残すことになる。しかし教会の求める絵はあくまでも宗教家を威厳ある作風で再現することであった。さらに教会の権威を高めるためにイエスやマリアをそれらしく再現することだった。そのことがローマ法王庁の権威を知らしめることになる。
▼だがカラバッジオはマリアのモデルに売春婦などを使ったことから教会の逆鱗に触れる。さらにその革新的な作風は教会を冒涜していると見なされて引き取りを拒否されることもあった。同時に映画では騎士の愛人をモデルにしたり好きになった事から、最初はテニスで雌雄を決するが、最後は剣をを使った決闘こととなり相手を殺してしまう。そのため枢機卿も「お前をこれ以上かばうことはできない」と破門してしまう。
▼友人たちは彼の能力を高く買っているのでマルタ島騎士団に救いを求める。かろうじてマルタに脱出する。そこで絵を描き始め、騎士団の団長の計らいでようやくローマ法王庁の「赦し」を得てめでたく騎士団の団員として認められる。そこでも期待通り団長の絵を描いて喜ばれる。しかしカラバッジオを快く思わない男に喧嘩を売られ、1606年に相手を殺害してしまう。そのため彼は地下牢に閉じ込められてしまうが、騎士団にいたミラノ出身の男の手引きで島を脱出する。このように私生活では常に多くの傷害事件を犯すなど乱れた生活を送り、失意のうちに狂って死亡してしまう。
▼たしかに近代的規範に照らしてみると許されない事が多いカラバッジオだった。しかし彼は娼婦をモデルにマリア像を描いたり、教会の権威を逸脱しても自分の作風を絵に再現しようと貫こうとした、強い目的意識を持って生き抜いた男だったのである。シネセゾン銀座で上映中。

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March 11, 2010

20世紀型『消費主義』が終わったという論文

Ooichou
(昨年11月撮影した鶴ヶ岡八幡宮の大銀杏。1000年前は幼木だから人が隠れていられる筈はない)
▼日帰り出掛けて来たが、距離が短い割には雪が降っていてかなり疲れてしまった。2軒を訪問したが確実に世代が交代しつつある事を実感する。そして家主はもう10年以上前から自分が歩けなくなることを予期して家の床をフラットに作ってあった。だから家族が現実に車椅子で生活しなければならない今、その構造は役に立っている。人間に永遠の若さも生命もない。シルバーカーから、車椅子になり、やがて寝たきりになる。歩けなくなった家族がいる家庭で老健施設に申しこんだら、185人待ちだと言われたという。ざっと計算してみても10年は待たなければならない。その間、紙おむつをして家族は毎晩4回はトイレに一緒に起きて介助しなければならない。
▼JR秋葉原の電気街出口を下りるエスカレーターに乗っていると、目の前にアスキーの「買い続けて来たから今日のPCがある」という意味のCMが出ている。一面ある意味で正しいかも知れないが、TVのCMや雑誌の広告というのは古いモノを持っていると、その人間まで古くなるような気持ちにさせられてしまう。雑誌『世界』3月号で「20世紀型消費主義は終わった」というベルナール・スディグレールという研究者のインタビューが出ている。その中で彼は「消費が生み出されつづけるためには、絶えざるイノベーションが必要です。それはヨーゼフ・シュンペーターのいう『創造的破壊』です。これは経済が『使い捨て性』に基づくということです。『くず』をつくることによって『消費』をつねに生み出していう」と語っているがその通りである。コスモスさんが『ゲストハウス』で日曜日に江川洋介がキューバを訪問した映像を見て感想を書いておられる。キューバの街並みが古く、走っている自動車が第二次大戦前のものだったりする。江口は思わず「このまま映画のセットに使えそうだ」と叫ぶ場面がある。
▼消費者のお金がどのように回って、消費者の生活が豊になるように使われるのか。資本蓄積されて、新製品の開発につかわれるのかが問題だと思う。今朝の朝日にはキューバ経済の批判として安く食べられる大衆食堂が閉鎖の一方をたどっていると報告されている。しかし冷静に考えて見れば、先進資本主義国である日本にはホームレスの人がいて、食べる物がなく炊き出しに頼って生活をしている人が大勢いるのを見れば、どちらがおかしいか考えなくても分かる。しかもキューバはアメリカに経済制裁を受けて、旧ソ連などの経済支援などがまったくなくなっているにも関わらず、格差のない国をちゃんと維持しているではないか。

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March 10, 2010

辺野古の基地移転先の土地を買ったとされる政治家

▼核密約があったと外務省が明かにしたこに関連して、高村元外相は「すべてを当時の担当者の責任にするのは酷だ」と語っていた。その一言を聞いて、わたしはこの人は一体どっちの方向を向いているのかと呆れてしまった。国民をだましていることが大問題なのに、外務省の官僚だけを擁護するこの見識には最早、国家公務員は国民の利益を守るという基本的立場が欠如しているとしか言えない。就職するときした「宣誓」をしたときの気持ちはどこへ行ってしまったのだろう。
▼辺野古の基地移設問題で、その移転先の土地を買った人物が9人いると「日刊ゲンダイ」が報じている。イニシャルだけだが、その政治家とは誰か以下のブログで誰なのか推測されている。

▼本日遠方まで日帰りをするのでこれまで。

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March 09, 2010

保険の契約と支払い実績の話

▼幹事長の顔が怖い、といったのは自民党の若手議員。トップの顔が悪くて票を減らしている政党は他にもあると思うが、当事者は気づいていない。先週土曜日の夜10時から朝日ニュースターで放送された「ニュースにだまされるな!」(月一回第一土曜日夜10時から2時間)はかなり、民主党の支持率が急激に下がっている事を分析していたが、かなり面白かった。たしかに水谷建設の政治資金問題で言えば、検察が読売新聞にリークをして記事をかかせ、これをきっかけに民主党の支持率を下げようとした面がある。
▼これは確かに行き過ぎであったかも知れない。しかし小沢氏は自身の政治資金を専門家を使って水も漏らさぬ体制でボロがでないように工夫している。しかしカネに色が付いている訳ではないから、おそらく自分でもカネの流れはドンブリ勘定で分からなくなってしまっている。そして小沢氏の目指しているものが民主党の議席を増やすことだが目的化して、果たして民主党がどんな政治で何を実現するか分からなくなっている。首相の政治資金問題もさることながら、支持率が下がっている原因の一つはここにある。
▼さらに税理士で立正大学教授が指摘したこと。ニンテンドーの社長は数年前の株式配当による所得は100億円あって税金に10億円払っている。しかしこれらの高給取りは逆で10億円の所得だけでも困る事はない。民主党の政権を実現させようとするならばカネはどうしても必要である。だとするならば、この高所得者に対する優遇税制に手をつけないと不公平感はなくせない、という様な内容だった。ケーブルTVを契約されている方は今日火曜日の午後4時から再放送をしているのでご覧頂きたい。
▼昨日昼飯を食べようとした瞬間電話が鳴ってでると、JCBの保険担当者からで「新しい保険のご案内ですが2、3分お時間良いですか?」と言う。わたしは「忙しいし、お金がないから保険には入るつもりはない」と言って電話を切った。先週の「週刊金曜日」で一番面白かった記事。保険会社のHPを見ていると「日本人の2人に一人は癌にかかる時代に!」、「入院する人2・3秒に一人」、「もし入院したら一日当たり自己負担額1万5200円」と脅している。しかしその保険に入ったらそれらを全部保険会社が負担してくれるかと言えばノーなのである。その記事の著者はAというアヒルと猫が出演する会社を調べて見た。その会社のがん保険の支払い実績から見ると100件の契約について2件だけに支払われていることが分かるというのだ。「2・3秒に1人」と脅している大手保険会社の支払い実績を計算すると100件に4件。まだまが書かれているが興味のある方は、「週刊金曜日」は一冊500円なので買って読んでいただきたい。保険会社は恐怖心から募った庶民の契約と支払い実績の差で儲かっている訳ですなー。「わたしはあなたの味方です」なんてCMは大うそです。

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March 08, 2010

◇「おとうと」を見た

▼先日日本映画のアカデミー賞に「沈まぬ太陽」が入賞した。わたしはそもそもアカデミー賞というのはまったくアテにしていない。アメリカのそれもハリウッドという一地域の評価であり、それはハリウッドのユダヤ資本の思惑で動く。だから1年前の優勝作品や2年前の作品は何だったのか思い出すこともできない。入賞する事時代映画メジャーの思い通りになっている。それが不景気な日本の映画産業を何とか盛り上げようという事と結びついてしまう。新聞や雑誌の映画評論家と映画業界の金銭の授受をめぐる噂が絶えないのも、評論の善し悪しが動員に繋がる事を如実に示している。
▼日本アカデミー賞となるとマニア向けの訳の分からない作品が受賞する事が多かった。所が今年の最優秀賞は「沈まぬ太陽」である。主演の渡辺謙が「完成にこぎ着けるまでが大変だった」とNHKのニュースで語っていた。ご存知のようにこの映画のモデルとなっている国民航空とはJALの事である。何度もJALから「訴える」と脅されながら完成した。もしJALが今日の落日を迎えていなければ、横やりで完成する事ができなかったかも知れない。
▼昨日上映時間が急にずれてしまう手違いで、◇「おとうと」を見た。最初の10分ほどを見ればラストシーンは分かる。監督は山田洋次だからあの「寅さんシリーズ」の集大成とも言える。姪の結婚式に来た男が飲んで結婚式をメチャメチャにしてしまう、というのはシリーズで都蝶々が出たものとそっくりである。あとは山田お得意の落語の話の様な、姪の名付け親になった経緯、「小春」は坂田三吉の妻から出たとかがある。
▼しかし主演の吉永小百合はどうしてこんなに下手なのだろう。セリフもさることながら、呼吸とか間合いの取り方がまったくなっていない。娘の小春を演じた蒼井優の方がはるかに上手だ。吉永は「大人の休日」とか「シャープ」等CMに沢山出演しているので、稼ぎは沢山あるはずだ。その一部でも演技を学ぶ事に投資すれば、もっと見られる役者になる筈だ。現在64歳くらいなので、後20年くらいは活躍できる筈なので、演技の基礎から学んで欲しいと心の底から思った。
▼演技のうまかったのは弟の借金130万円を吉永の所に取りに来た、もと愛人役をした女優。本当なら「弟とは縁を切っているので借金は払えません」と言えばそれはそれで通用する。しかし吉永は郵貯銀行に行って店の改装のために貯めておいたカネで払ってやる。元愛人が吉永の家を辞去するとき、ストッキングの踵に穴が開いている演出は、とてもうまいと思った。いずれにしても孤独死ではなく、大阪の通天閣が見えるNPOのホスピスでみんなに見守られて息を引き取る「おとうと」は、幸せな人生だっただろう。映画としては普通のレベルで、時間があったら見に行けば良いと思う。

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March 07, 2010

京橋で映画を見てから校正に手間取る

▼昨日は雨の中を京銀座テアトルシネマに「カラバッジオ」を見に行った。雨の日はズボンの裾が濡れるので余り出掛けたくはない。映画は2時間半と「渇き」と同じく長かったが内容はとても充実していた。つまり宗教というのは時の権力そのものであり、イタリアで言えばメディチ家とくっついている。さらにローマ法王は隣のスペインから枢機卿を巡る多数派工作で揺さぶりをかけられている。その中で喧嘩っ早い主人公は、権力や支配者にへつらうことなく生きる姿を活写していた。
▼金曜日夜NHKで「世界ぶらり街歩き」のアルゼンチンを再放送していた。見た場面ではコルドバを歩いていたが、ここにはあのゲバラの生家があった。博物館というほど派手ではない普通の家に、cheの小さい時の写真がさりげなく飾ってあった。ボリビアに行けなくてもここに行けばゲバラに会えるのだ。
▼映画が終わった後は某紙の校正があって、決着するまでにかなり時間がかかり、6時頃になってしまった。

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March 06, 2010

NHKの「長崎相生地獄坂」を見る

▼昨晩メルマガをお送りしましたが、お読みいただけましたか?感想はお一人からお寄せいただきました。さらにアドレスを変えてしまったため戻って来たメールが、またまた一通ありました。本というのは芋づる式に探します。例えば昨日のメルマガで加藤陽子の本をご紹介しました。読んでいる最中に面白いものが見つかると、その場で図書館のデータベースにアクセスして、蔵書で見つかればすぐリクエストを出します。今朝のNHKを見ていたら「軍事郵便」の事を専修大学の新井勝紘教授が研究して関連図書がでてきたので、すぐアクセスすると、その著書は出て来ました。「ケータイ世代が読む軍事郵便」というのです。
▼木曜日夜11時頃でしたがNHKBS2だったかで「長崎相生地獄坂」という30分のドキュメンタリーを放映したいたのでついつい見てしまいました。ドキュメンタリーと言ってもディレクター一人が高性能のハイビジョンカメラを一台駆使して撮っただけの話です。これを見て田中裕子の「いつか読書する日」という映画を思い出しました。映画で田中は長崎で牛乳配達をしています。長い坂を登る時は「ヨシッ」と気合いを入れて一気に駆け上ります。地獄坂の途中にある小学校は180段目くらいのところにあります。さらに最高部に行くには300段くらいありそうです。
▼わたしの故郷K町市内も坂が多くて「他と比べて自転車屋さんが少ないのは坂が多いからだ」と言われています。この地獄坂はお年よりに取っては苦痛のタネです。もう買い物にすら出られません。商店ではそういう人のためにアルバイト店員さんが、注文を聞いて配達していました。16歳の青年はバイクを坂の下に止めて商品を担ぎ上げマス。お年よりはみなさん感謝していました。もっと大変なのはゴミ収集です。車は使えないのでプラスティックの籠にロープをつけて引っ張り下ろすのです。
▼高齢者に取って高層住宅も坂も住みにくさの象徴です。長崎ではすでに坂の多い地域では空き家が目立ちます。高層に、いや高い階に住んでいる方は早めに階下に引っ越した方が正解です。では雨模様ですが京橋まで映画を見に行って来ます。

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March 05, 2010

ハイボールブームという幻影

▼昨日の検索用語に「下町のハイボール」というのがあった。わたしはアクセス数よりも誰がどんな言葉で「きょうの目」を見に来て下さるか一番興味がある。昨今ハイボールといえば女優の小雪のCMが人気があって売上げを伸ばした、と言われている。ところが先週発売になった「週刊金曜日」によれば、「言われた」その実態が明らかになっている。まずそれは調べて見ると一過性のもので売れ続けているわけではなかった。その本当の理由とはご存知のようにサントリーとキリンの合併話である。サントリー側はCMを盛んに打っていかにも売れているかの雰囲気を作った。それは最終段階で対等合併をが頓挫した事でも分かる様にサントリーの願望であった。
▼いまもう一つEUの加盟国のギリシアが経済危機であえいでいる。実はEUに加盟するとき一言でいえばウソの数字(不良債権)を申告して誤魔化して加入したのだ。だが加入してしまえばこっちの物で、尻ぬぐいをなければならないのはEUの方になる。ギリシアが経済破綻すれば、ポルトガルとスペインが次に危ないと言われているので連鎖反応を起こしてしまう。
▼わたしはサントリーのビールや発泡酒はあまり美味しいと思わないので買わない。ネットで見ると昨年の実績でサントリーは第3位である。サントリーの不良債権はどのくらいあるか知る由もないが、対等合併がご破算になったのはそんな理由もあったのだ。
▼もう一つ連日経済欄である大型TOBが行われようとしている。わたしは株は一株ももっていないのでどうでも良い事だ。しかしこのTOBは具体的に書く訳にはいかないが、毎日の記事を固唾を呑んで見守っている。
◇「真木栗ノ穴」WOWOWで3日放映。鎌倉の切通しを過ぎたところにあるボロアパートでひとりの男が小説を書いている。いまどき原稿用紙に向かってモンブランの万年筆でしこしこ書いては破り、破っては書く。作家の名前は真木栗勉(西島秀俊まきぐり・べん)という売れない小説家だ。彼の部屋は8畳くらいの荷物が散らかった部屋だ。時々頭痛になるが、あるとき売薬の箱を持った男がセールスにやってきて、置いて言った薬がとても効果があり、すっかり気に入る。ある日出版社に原稿を届けると、担当者に「官能小説を頼んでいる先生が入院してしまって困っている」と相談され、執筆できるはずもない官能小説の依頼される。
▼一行も書けずに悩んでいる真木栗は、ふと壁に掛けてあるカレンダーをめくると隣の部屋の壁にある小さな「穴」を発見する。そしてそれにあわせるように、隣の部屋に鎌倉の紫陽花が咲く道で出会った白いパラソルをさした女が引っ越して来たではないか。彼はそこに訪ねて来る男たちと女のやり取りをのぞき見して書き始める。しかしこれが現実の話なのか幻影なのか分からなくなる。だが書いた小説は人気となり評判を呼ぶ。真木栗はもう原稿を出版社に持ちこむ必要はなく、担当者が毎週やってきて「評判ですよ」と激励する。そして牡丹灯籠のような世界に引きこまれていく。だがある日建物に引っ越し業者がやってくる。
▼アパートは入居するときから建て替えが決まっており、もうみんな引っ越してしまった。「あんたも早く引っ越した方が良いよ」と言われる。隣の部屋を改めでドアから覗いてみると、誰も住んでいないではないか。とすると今まで自分が見ていたのは何だったのか…。
▼昨晩雑誌『世界』13月号を読んでいたら、内沢旬子の「イラストルポ/飼い食い」で千葉に引っ越して来て子豚の去勢をする話だった。これが抱腹絶倒のおもしろさだった。こういう書き手がいると雑誌も面白くなる。
▼本日メルマガ締めきり日です。お忘れなく。

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March 04, 2010

◇「ブルー・ゴールド/狙われた水の真実」を見る

▼昨日の検索用語の一つに「言問橋/下総」というのがあった。これは火曜日に放送された「都バスでgo」という番組で京本正樹らが立ち寄った墨田区の「500円ランチ」の店のことである。「都バスでgo」はいまわたしが過去に一番頻繁に乗った「亀戸駅前→日暮里」を紹介している最中だ。最初に紹介した店は3年前の正月の七福神巡りの終わったあと、打ち上げでMINさん、S先生とわたしの3人で入った店で、値段も手頃で気に入った店の一つになった。言問橋の東詰めにその店はある。
▼昨日某友人と1年ぶりくらいに会った。この方は退職後も自分の趣味を生かして社会活動に積極的に参加していらっしゃる。それにわたしと違ってツアーではない海外旅行に出掛けている。それに語学もいまはハングルを習っていらっしゃる。わたしの所には「退職後どういう目標を持って生きていったら良いか分からない」などの相談も寄せられる。一慨には言えないが積極的に新しい人間関係をつくる努力をしないと、ボケは一層早く進んで行くように見える。具体的に書くと差し障りがあるから書かないが、この人の生き方を見習いたいなと思って再会する事を約束して別れた。
▼◇「ブルー・ゴールド/狙われた水の真実」いま地球温暖化だけが大きな問題として取り上げられているが、実は「水」ももっと取り上げられなければならない。というのは海外旅行をすると分かるが、水はみんな買って飲むものだ。先日行ったポルトガルだけは「都市部ではがぶ飲みしなければ大丈夫」と言われていた。しかし100円くらいの水をけちって、下痢をしても仕方ないのですべて買った。
▼大手の飲料会社は「水」を買い占める事を考える。それはアメリカやカナダにあってはあの国境にある5大湖の水を自由に使えるように政府に働きかける。住民は「本来水はタダであるはずだ」としてにもなる。大企業にあっては訴訟費用は大した事はない。しかし裁判が長引けばそれだけ住民側の負担は増える。
▼さらに水企業は開発途上国に水道事業の民営化を迫る。また発展途上国にあって劣悪な環境で汚染した水を飲まざるを得ない。その一例が昨晩NHKBS1で午後9時から放映された「血塗られたアフリカのバラ[前]」でも出てくる。環境保護活動に身を投じたジョアン・ルート女史がケニアの自宅で殺害されるまでを描いたドキュメンタリーだ。(3日の放映は前編で、まだ殺害はされていない)ケニアでは湖の豊富な水に目をつけた企業が、ここでバラを栽培する事を思いつく。その結果水は汚染し、アフリカ中から仕事を求めてこの地にやってくる。しかし仕事にありつくのは10人に1人もいない。水は汚染するし飢えているので湖の魚を獲って食べるしかない、という悪循環に陥る。
▼元はといえばケニアの水を使って搾取の上に出来上がったバラは先進国に輸出されていて、ケニアは潤わない。映画でもボリビアに進出した水企業は住民が雨水をためて飲む事さえ罰則を作って禁じている。だから住民は高いカネを払ってペットボトルに入った水を買うか、汚染された水を飲むしかない。それは直接的に水だけではなく、農作物のトウモロコシを例に取って見れば分かる。つまり取れた農産物は取れた土地で食べないと農産物に含まれた水は、それを育てた大地に還元されない。
▼フランスだったか、街に進出した水企業が工場が完成した記念に住民を見学に招待する。その見学記念にペットボトルに入った水をプレゼントするのだが、住民たちはそれに手をつけず近くの川まで運んでキャップを外して流す。「これで元に戻った」と口々に叫ぶ。最後に登場する少年は発展途上国の実態を見て、井戸をプレゼントしようと母親に聞いて貯金を始める。ようやく70ドル貯めて持っていくが、実際には2千ドル近くする。母親は「あまり高い目標をたてるとやれないと思うから、わざと低くしたの」と言う。その少年はいま青年に成長して、発展途上国の井戸掘りに協力している。「水は人権であり公共の信託財」「本来タダで企業が独占すべき物ではない」「ペットボトルに入った水なんか飲むな」「これは私たちの革命、私たちの戦争なのです」がこの運動をしている人たちのスローガンである。渋谷アップリンクシアターで。

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March 03, 2010

◇「渇き」を見る

▼昨日ようやく加藤陽子の「それでも日本人は『戦争』を選んだ」が届いた。図書館にリクエストをして4ヶ月くらいかかっだろうか?寝るまでに半分は読み終えた。なぜこの本に人気があるのか首をひねっていたが、読み始めて本書が高校生との対話形式になっている事が分かった。それにしては本の下部のぺージをめくる部分はほとんど汚れていない。もしかして課題図書になっていて借りたが、その期間中は手元に置いただけで読まなかったのではないかと思った。
▼今は日露戦争の部分まで来たが、記述は山田朗のそれとは若干異なる。わたしが思うに山田らのいわゆるマルクス主義的史観に立つ人の分析は、ともすると結論があってそれに自分の考え方を無理矢理くっつけている傾向がみられる。しかし加藤のそれは最近公開さえれた旧ソ連が保有していた帝政ロシア時代の文書も分析しているので興味深い。さらにわたしは原田敬一の「日清戦争」も同時並行して読んでいるので立体的に、日清戦争から日露戦争に突入する過程が分かってくる。詳しくはメルマガ次号を期待されたし。もっともこういうテーマに興味のない人に何を言っても仕方ない。
▼◇「渇き」六本木シネマで暮れに予告をみて、チラシのデザインにだまされて初日初回にヒューマントラスト有楽町で見た。しかし着席して上映が始まろうとしているのに座席はガラガラである。その瞬間「失敗した」と思った。わたしの所に試写会のご案内は来ないので初日初回の座席に座った時に前評判が分かる。チラシには「カンヌ映画祭を騒然とさせた」とあったがだまされた。
▼韓国のサンヒョン神父は、自分の仕事は臨終の信者の枕元に立ち合い「聖水」を振りかけてあの世に旅立たせるのが仕事の一つである。しかし死の床にある誰をも救うことができない無力感から逃れられない。そこで上司に頼み込んでアフリカの研究所で「死のウィルス」の実験台になることを志願する。身体に病原菌を直接輸血をされて彼はそれはすぐ発病し、すぐ死亡するはずだった。しかし一度は死亡したサンヒョンはすぐに生き返ってしまう。周りの人々は「これは奇跡だ」と立て崇める。ところが彼の体は異変が起きて、聴覚や嗅覚が研ぎすまされて行く。彼は太陽光を嫌い、人の血を求めるようになっていた。病院の輸血のパックに口をつけて吸い始めることから、もっとうまい人間の生き血を吸うことが大好きになっていた。
▼サンヒョン神父は輸血の影響でバンパイアになっていたのだ。早くをそれを言ってくれよ。これは何とパンパイアの映画だった。されに幼なじみのガンウの妻テジュとめぐり合う。巡り会った2人は、急速に惹かれあいやがてガンウを殺害しようとする。まあ韓国映画独特の血が飛び散り、腕をガラスでリストカットする場面やら、胸に手を突っ込んで心臓を取り出す場面が出てくるので、気の弱い人は見に行かない方が正解だ。いやはや酷い映画を見てしまった。唯一救いがあるとすれば、岡田奈々に似た共演女優キム・オクビンの脱ぎっぷりが良い事だけだろう。

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March 02, 2010

WOWOWで◇「戦場にかける橋」を見る

▼NHKBS2で放映されていた「ER14」が先週終わってしまった。わたしがこのTVドラマを見始めたのは「3」からだった。平均1年で1作品作っているから10年見続けてきたことになる。同好の志は鵜の目さんだけだったので、今年は寂しく見ていた。それに3週間前に一回録画をしそこなって見逃した。以前であれば鵜の目さんにSOSを発信すると残っていたものをお借りすることができたが、今やそれもできず見逃したらNHKのオンデマンドに頼ることになる。しかしそれも面倒なのでやっていない。
▼「ER」は15で終わる事になっていて、もうアメリカでは放映は終わってしまった。「14」はクリスマス前後のカウンティ総合病院の話だった。アビーが夫のコバッチュがクロアチアに帰国していたおり、上司と酔った勢いで一夜を過ごしたことが、彼女の深い傷となってしまった事がテーマの一つだった。実は「ER」もシリーズ10当たりからまったくつまらなくなってしまっていた。だがわたしは我慢して見続けてきた。それで今回の14になって人間の心理が詳しく描かれるようになった。それに大物俳優のハル・ホルブルックとかジョージ・ブシュミーが最後の方で出演していた。ブシュミーは麻薬関連の犯罪の検察側証人として警察に保護されて、入院していた。しかし出廷しようと警察の施設に移送しようと救急車に乗り込んだ瞬間、救急車は大爆発を起こしたところで終わった。
▼実は昨日夕方からWOWOWで放映された◇「戦場にかける橋」という1957年の映画を初めて見た。面白かった点がいくつかある。まず捕虜になったイギリス側の主人公であるニコルソン隊長(大佐)に、日本軍の斎藤大佐(早川雪舟)が橋を架けるために将校も使役に参加せよと命令する。しかしニコルソンはジュネーブ協定で「将校は使役に使用してはならないと決められている。必要なら文書のコピーを見せる」と協力を拒否したことから、懲罰として半地下の重営倉に入れられてしまう。その後斎藤は彼を恩赦として釈放する。その理由というのが「きょうは日本がアジアの盟主として日露戦争に勝った日だから」というのだ。
▼その後イギリス軍も協力して橋を建設するのだが、ニコルソンは明らかに「ストックホルム症候群」になってしまう。彼は兵士には目標を作って常にノルマを達成するように訓練を続けないと堕落してしまうという。これはまるで普通の会社のやり方と同じだ。いや軍隊は階級社会の縮図と思えば間違いないのかも知れない。あと脱出作戦や破壊工作は「誰が為に鐘はなる」や「地獄の7人」など多くの映画とまったく同じ作り方だ。
▼NHKラジオの「基礎英語1」にして正解だった。というのは一つのフレーズが短いので何とか付いていけそうだ。英語1(中学1年程度)と言ってもバカにしてはいけない。むかし習った「ジャック&ベティ」の「I am boy I am Jack Johns」なんて出ていないよ。昨日は「Soon we'll be second-year students!」の使い方だった。わからない人がいたら書店に行って380円のテキストを買って勉強した方がいい。放送は朝6時からだ。知らない事は恥ではないし、知っているふりして隠していることの方が遥かに恥ずかしい。気取った事ばかり書いても仕方ないからね。

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March 01, 2010

NHK「権力の懐に飛び込んだ男100日の記録」を見る

▼2月から始めたNHKラジオ「基礎英語3」は中学校3年レベルというキャッチ・フレーズだったが、かなり難しかった。文法がでてくるし、ネイティブの発音は聞き取れない。それできょう3月からは中学1年生レベルの「1」にした。もちろん勉強しているのはこのテキストだけではなく、もう3冊別の単行本も同時並行して勉強をしている。
▼そうでなくても普段読まなければならない本は多い。2月は普段の月に比べて日数が3日も少ないのに、あと5日でもうメルマガの締めきりだ。昨晩午後9時からNHKスペシャル「権力の懐に飛び込んだ男100日の記録」を見た。1週間前にも4ch系で深夜に放映されたものと比較して考えた。要するに菅直人は湯浅誠を利用して、民主党のイメージアップを図ろうとしただけではないかと思った。内閣府に行くと守衛から「どちら様ですか。ご用件は何ですか?と慇懃無礼に聞かれる。そして官僚の厚い壁は、今まで通りの予算で何も余計な事をしないことが、「良い」とされる。湯浅が「大阪の○○さんに頼もう」というと、「こちらと挌が違いすぎて頼めない。東京で言えば23区の区長が都知事に、これをやってくれと頼み事をするようなものだ」。というのは官僚の答え。湯浅はま生活保護の相談窓口を作ろうとする。これも湯浅の個人的なコネと使って、見ていると自分の携帯を使って連絡している。市川市に突破口を開き、熊谷千葉市長に交渉する。「浦安も考えている」というと、熊谷は「千葉市は県との関係もあって先走りできない。他の市町村がやってくれるなら、千葉市も動きやすい」と答える。その交渉が終わると外に出て路上で携帯を使って今度は市原市に電話をする。
▼年越しの宿泊所にオリンピック村を内定するが、そこにこぎ着けるまでが一苦労で東京都は場所を特定される報道は困るという。文科省は暮れは厨房が改修予定になっていて、年末年始は出勤する人員もいない、と難色を示す。場所が決まっても「来すぎると対応できない」と積極的な告知を渋る。それが先週紹介したYouTubeでの鳩山首相の呼びかけで、この原稿も湯浅が書いたものだ。そして聞き取り調査でも「聞き取り調書」の様で仕事をどう探しているかという項目は欠如しているので、後日湯浅の号令でもう一度聞き取り調査をしなおす。湯浅は小さな段ボールに荷物を詰め「結局困っている人を助けようという世論が後押ししないと、行政の力だけではどうにもならない」。と菅直人と鳩山に辞表送って100日いた役所を退去する。ナレーションは「だが、菅直人は辞表を受理していない」と締めくくる。湯浅は「官僚の人たちが何もしなかったとは言わない。ただ世論が怖くて動けないまま、固まってしまっている」と指摘する。

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