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March 22, 2010

NHKBS1で午後7時から「メディアの地殻変動」を見る

▼昼頃から青空が見えて来たので、出掛ける決意をする。さすがに恵比寿は遠すぎるから電車のトラブルがあったときは困る。有楽町くらいなら例え電車が全く動かなくなっても1時間半もあれば歩いて帰宅することはできる。見たのは昨日から始まった「アイガー北壁」ベルリンオリンピックが開かれるのを前に、ヒトラーは北壁を登った者に。金メダルをわたして表彰すると宣言したので、各国のクライマーは北壁からの登頂を目指した。今ならば一定の技術とガイドが付けば登る事は不可能ではないという。登山がお好きなF生さんにお聞きしたらその様におっしゃっていた。それは当時に比べてザイル初め道具が軽くなっているからだという。映画の内容は後日書くが、特に反ナチス映画にはなっていなかった。
▼昨日NHKBS1で午後7時から「メディアの地殻変動」というドキュメンタリーを放映していたが、かなり面白かった。アメリカではTVのニュース番組も見られなくなってしまったので地方の映像は契約記者に委託して、取材から衛星を使って送信するまで、たった一人の記者が行っている。あるニュース局では会社に行ったその日に「これでニュースは終わりだ」と経営者からアンカーに伝えられたという。ではネットがその代わりになりうるのか?答えはノーである。小さな町でも100年くらい発行されていた新聞が財政難で休刊になってしまった。困ったのはお年よりで、町の情報から町議会で増税が決まった時も新聞がないので分からず、通知書が送られて来て初めてわかった。
▼とにかく地域のコミュニティがなくなって、どこで何が行われているかまったく分からなくなってしまった。そこである人が移住してきて、妻と二人で新聞を復刊することを考える。妻は元新聞社に勤務した事があるというだけだ。町の人たち場所は1年間支払いを猶予されて1000部から印刷会社に頼んで賃刷りをして貰って再出発する。しかし当然広告料だけでは運営できないので、広告取りの営業もするのだが不景気で昨年同様の収入も見込めない。ただ住民たちは町議会の様子やら、他の地域で何をやっているか分かる様になったと評判は良い。
▼ではネットやブログがメディアの代わりになるか?あるネットで司法長官の候補者が人種差別にあたる発言をしているビデオを発見して、ネットで流す。アクセス数はかなり上がり、候補の同様な失言が次々発掘されるが、結局それは抗議運動とはならなかった。要するに調査は取材に裏づけられないものは話のネタになるだけで終わりなのだ。
▼かつてピューリッツアー賞を2度受けたジャーナリストも退職して自宅でネットを使って細々と書いていた。しかしアクセス数は多くても一日4千くらいで、記者時代の発行物は20万部だから比べようもない。そこで分かった事は新聞社は自分を支えてくれるスタッフがいて、取材するお金もあったということが決定的に違う。この記者はかつてアスベスト被害の問題でピューリッツア賞を受けているのだが、そのときは社会を動かした。たまたま彼のやっている事がネットの大手AOLに眼をつけられた。AOLではリタイアした有能なジャーナリストなどと契約をして取材した記事を自身でネット新聞として作り上げたのだった。上記ジャーナリストは近くの大学でレイプ事件が頻発している事を突き止める。取材していくと200人くらいの女子大生が被害にあっている事が分かる。それがAOLで掲載されたところ全米で同じような傾向があることが分かって来た。
▼みんな手探りでニュースの将来性を考えているが、今の段階では綿密に取材・調査した報道ことが生き残れるのではないか、という考えのようだった。今晩深夜再放送されるのでジャーナリズムやニュースの将来に興味のある方はご覧いただきたい。2時間番組です。

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