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May 05, 2010

ヒチコックの映画は国策にあっていた。

▼あと50人ほどでキリ番になる。しかし地上波のTVは広告収入の減少だろうか、番組を見る気がおこらない。ずっとBSやらを録画して見ている。先週からNHKBSではヒチコックの番組が放映されていたので録画して見た。「めまい」、「海外特派員」、「引き裂かれたカーテン」、などだ。「めまい」のキム・ノバーグは妖艶で美しかった。あるブログで「海外特派員」を褒めている人がいた。たしかスリリングなシーンは多彩で、今の007やマット・デイモンのシリーズにも同じ手法が使われている。第一次世界大戦の勃発となったサラエボのそれを思わせる暗殺シーン。オランダの風車の使い方などとてもうまい。とくに最後の飛行機が海上に不時着してしまうシーンなどどうやって撮影したのだろうと思ってしまう。後者の「カーテン」とは東ドイツの「鉄のカーテン」を指したものだ。東西冷戦の緊張が高まっている中、この「東ドイツは悪」というイメージが利用された。つまりヒチコックは当時の政治情勢を巧に利用して、アメリカの国家戦略と合致した映画を作っていた。だから国の保護の元に世界各国でアメリカの優位性をアピールする効果もあって普及したとも言える。今回は放映されなかったが、「北北西に進路を取れ」も同じ目的を持って作られている。
▼ま、そんな訳で夕べケーブルテレビでマイナーな旅番組を見ていた。するとスペインのセルビア特集をやっていた。セルビアと言えばカルメンの舞台にもなっている。カルメンは作り話だが、最初のシーンはカルメンが働く煙草工場である。その工場があった所はいま、大学になっている。大学生に「カルメン知っている?」と聞くと大部分の大学生は知らないと答える。一人の男子学生は「カルメンは今の世でも通じる先進的な生き方をしていた」と答えていた。女子学生たちは夜になるとディスコに遊びに行くと答えていた。これを見て日本で言えば義太夫とか新内、浄瑠璃などを今の若い世代が理解しないのと同じではないかと思って見ていた。セルビアでもう一つの音楽といえばモーツアルトの「ドン・ジョバンニ」だ。女好きのドン・ファン公爵がモデルとなってこのオペラは作られた。タイムアウト。きょうはメルマガのために本を読まねばならないので、銀座テアトルシネマで上映されている映画「ドン・ジョバンニ」については明日書く予定だ。
▼相変わらず亀戸天神藤祭りと市川の米原万里展でアクセスして下さる方が多い。前者はまだ満開になっていない。後者は9日で終わってしまうので早めに行かれると良い。

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