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May 02, 2010

歌舞伎座の閉館と役者の挨拶

▼歌舞伎座が建て直しで閉館した。その前後歌舞伎座を撮影する人たちの様子が「残念だ。残念だ」と紹介された。わたしはそれを見てこの人達はどれだけ歌舞伎座に通ったことがあるのだろうかと思った。わたしはかつて5年間くらいは歌舞伎座に毎月通っていて、その他東京で観る事ができる歌舞伎は全部見ていた。とにかくご存知のように貧乏だから高い席には座れない。3階の3000円席なら良い方で4階の幕見(立ち見)席が多かった。3階席でも一旦座ると足を組み替えることができないのでとても疲れる。しかも歌舞伎は映画と違って3、4時間もその姿勢でいるのが辛い。「仮名手本忠臣蔵」も通しで観たから、朝から晩までを3ヶ月ほど見に行っていた。「取り壊すのがもったいない」とか「惜しい」というのは歌舞伎座の安い席に一度でも座って見た事がある人なら、決して言える筈はない。外観の良さと座席の快適さは別のものなのだから。
▼ついでに言うと最終日の歌舞伎座で役者の誰かが挨拶で「歌舞伎座が新しくなることは、これぞ知新であります」と語っていて、NHKの字幕にも出ていた。しかし「温故知新」という言葉はあるが、「知新」という言葉は存在しない。歌舞伎は大体2日か3日に初日がオープンして25日くらいまで舞台がある。2、3日休んですぐ次の演目の稽古をしなければならないから、とても忙しいのだそうだ。だから勉強というより、趣味は控え室でできる競馬をする役者が多いと聞く。まあ趣味はよいが、ちゃんと漢字の勉強もして欲しいと思った。
▼「愛川欣也パックイン・ジャーナル」では先週同様郷原信郎氏が電話で出演していた。彼の意見はこのブログで一貫して書いているように「検察審査会の権限と、誰がそれを仕切っているか」という事である。まず検察が立件できなかったものを、素人の集まりである検察審査会の11人が、どういう審査過程を経てこの結論に達したか一切闇の中であることだ。この審査会の意見があたかも「決定で小沢は有罪であるか」のようにマスメディアは煽り立て、さらに不思議な事に自民党と共産党がこの部分では意見が一致してしまっている。「小沢狙い撃ちに見る検察の暴走と劣化」という郷原信郎氏の論文は雑誌「中央公論」4月号の114ページに出ているので、興味のある方はぜひ図書館で借りて読んでいただきたい。もしこの「検察審査会の暴走」を許すと戦前の特高警察の復活に道を開くことになってしまう。
▼昨晩はNHKハイビジョンで井上ひさしの最後の作品、小林多喜二の事を書いた「組曲虐殺」を3時間にわたって放映していたが、さすがに良かった。井上さんは「これが書けたからもういいんだよ」と言って息を引き取ったという。その中のセリフで戦前は「戦旗」と並んで「中央公論」を読む人が特高にマークされていたとある。詳細は明日書くつもりである。

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