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August 24, 2010

◇「瞳の奥の秘密」を見る

▼今朝NHKのラジオ体操が終わって6時40分のトップニュースが、ゴルフのタイガー・ウッズが離婚して9億ドルの慰謝料を払うというのには呆れてしまった。NHKはいつの間にか芸能ニュースがトップになってしまったのだろう?ついでに言うとNHKの鼻につく慣用句。
1)「警察への取材によれば」あれっ、記者というのは事件現場に行って取材して記事にするのが役目じゃなかったっけ。という事はNHKの記者は常に警察の発表をそのまま疑わずに記事にしていることなのか。すなわちNHKだけでなく多くは官公庁の発表をそのまま流すだけの「メッセンジャー記者」なのだ。
2)昨日のニュース未成年の少女を年齢を偽って猥褻な行為をさせて逮捕された。20代の男は5年間で2千万円の荒稼ぎをしていたという事件。これは明らかに犯罪だ。しかし荒稼ぎかどうか?計算するまでもなく、1年間で400万円の儲けだ。しかしネットカフェを転々として、ネットで顧客を募っていたという。そこから経費を差し引いたら利益はおそらく半分くらいではないかと思われる。1日5500円、時給にしたら690円弱で、東京の最低賃金にもならない。だから「荒稼ぎ」ではない。
◇「瞳の奥の秘密」時代はアルゼンチンでエビータが大統領になる直前の1974年頃の話だ。新婚まもない妻が暴行の末殺害され死体が発見される。裁判所の書記官ベンハミンは相棒と一緒に容疑者を追いつめる。どうやら彼女の大学時代の同級生が犯人ではないかと目星をつける。サッカーも好きではないので、5日間も混雑のサッカー場などに張り込んで捕まえようとする。さらに実家の母の家に不法侵入して手紙を盗み出し、分析して潜伏場所を探し出そうとする。
▼だがそのことが裁判所の上司に知られ、「やるなと言っただろう。これは決着済みだ」と怒鳴られる。しかし妻を殺された男は仕事が終わった後、必死になって独自に地方の駅に張り込んだりして犯人を捜そうとしている。ベンハミンは一度は上司の言う事を聞いたが、その夫の姿を見て、上司に内緒で捜査を開始する。
▼実は直属の上司というのはイエール大学を卒業し、法学博士の学位を持った女性イレーネである。イレーネはベンハミンに理解を示すが、正面切って「OK」は出せない。そして遂に容疑者を逮捕するが、裁判もせずにひと月くらいで釈放されてしまう。裁判所のトップに抗議すると、お前は何も知らない。彼(容疑者)は政府に協力してゲリラを捕まえたり、家に忍び込んで特殊は工作をして当局に協力する人間なのだ、と教えられ驚愕する。イレーヌとベンハミンが一緒のエレベーターに乗り込んだとき、彼も閉まりかけたドアをこじ開けで無理矢理乗り込んで来る。そしてポケットから拳銃を取り出し、これ見よがしにスライドを引き装弾して無言の脅迫をする。つまり彼は国家警察のスパイとして生き延びていたのだ。
▼しかし元夫に会って話を聞くと、「捕まえても死刑にして欲しくはない。無期にしてしゃべらせない事だ」と切々と自分の気持ちを訴える。さらにイレーヌとベンハミンはお互いに妻子がいながら惹かれあう間柄だった。しかし学歴の差が彼に一歩踏み出すのを躊躇させ、遠い街へと旅立たせる。そして定年退職したベンハミンは事件の事を小説に書き始めており、原稿を時々イレーヌに見せている。最後に現実として考えられない事件の結末を取材の末に突き止めていた。その最後の章をイレーヌに見せるため、元の勤務先である裁判所のオフィスを訪ねる。

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