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August 30, 2010

NHKで「妖しき文豪怪談シリーズ」を2本見た。

Tawaor8
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▼これから10日間ばかり、集中力を必要とするハードな仕事が続くので映画には出掛けなかった。多少日ざしが弱くなった夕方に、月曜からテキストが新しくなるNHK「基礎英語」のテキストを買うため駅ビルまで外出した。1月末から毎朝と夜にラジオを聴いているが、大した変化は認められない。先週NHKハイビジョンでBSで既に放映された「南米縦断165日の旅」を録画して昨日見終わった。わたしのは買い物英語で、自分の意思を伝えるにはほど遠い。もし今、南米ツアーをご希望の方は以下を参照して頂きたい。ただしイギリスの会社が主催して全行程で4ヶ月ほどかかる。昨日は久しぶりにアクセスして下さったN県の某読者が、過去の分まで繰り返しご覧になって下さってアクセス数も増えた。
▼日曜日は新聞の校正が控えているので、必然的にノンアルコールデーになる。特に毎月月末の最終日曜日はページ数がいつもの倍ある。字句の訂正の他、表記が適切か?クイズの設問は正しいかなどもチェックする。最近わたしが新聞に書いている文章に対して、本質と関係ない部分に関して、悪意を持って攻撃する人物がいる。例えばB29の爆撃機の事を書いたとき、「千メートルで飛行機雲が見える筈はない。科学的を自認する新聞ならばきちんと説明せよ」というのがあった。わたしは戦後、故郷の空を見上げたときに「飛行機雲が見えた」と書いたので東京空襲の時に都内や千葉にはいなかったので見える筈はない。そういえば千葉の歴博を取材したときBS29の巨大な模型が戦後のコーナーに展示してあるので、見学者から「B29は戦前ではないか」とクレームが付いたという。解説して下さった方は「戦前の空襲の時は逃げるのが精一杯で、空を見上げている余裕などありませんでしたよ。だから戦後の部分に展示してあるのです」と説明したという。
▼一番新しいクレームは「大賀博士が古代蓮の種を発見した」という部分である。「発見したのは発掘作業に加わっていた中学生である」というのがあったという。こうなるともうこじつけである。例えば「法隆寺を作ったのは聖徳太子ではなく、大工である」というクイズなみの話になってしまう。さらにアメリカ大陸を発見したのはコロンブス、という説。これだって船の舳先で監視していたのは乗組員であるはずで、コロンブスがマストの高いところに常時登っているはずはないのだ。検見川の東大試験農場にある蓮が移動されてしまう、という事が問題なのだが、この人は執拗にアラを探して攻撃してくる。こういう偏執的なマニアは放って無視するに限る。
▼先週NHKHVで「シリーズ妖しき文豪怪談」が5夜連続で放映された。そのうち2本を録画した見た(他の3本は録画が失敗した)が太宰治「桜葉と魔笛」、夏目漱石の「鼻」はとくに良かった。前者は好きな出征兵士の青年に自分のハンカチを持たせようとする長女、それをさせまいとする父親。次女は病の床に伏せっているのだが、ある晩突然口笛が聞こえてくる。長女は「きっとあの人が死んだという虫の知らせに違いない」と確信する。いや虫の知らせなどあるはずはない、父親が驚かそうとふざけて口笛を吹いたに違いない。という話だった。後者は最後に和尚が村人に捕らえられて鼻を切られようとする瞬間、「そうかお前たちは鼻が憎かったのではないな、見にくい姿の和尚が憎かったのだな」と呟く。この言葉は全ての人間の心の中にある醜さを映し出して見せてくれた。

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