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September 08, 2010

地雷の平和撤去技術転じて米軍の対テロ技術となる

▼一週間集中力を必要とした仕事が月曜日にメール送信と、音声データの発送が終わった。これで2、3日は楽ができるかとホットしていると、電話が鳴って急ぎの仕事を頼まれた。ありがたい事にこの仕事も最低で1週間はかかるだろう。
▼アフガンでタリバンに拘束されていたとされる、フリーのジャーナリストの常岡浩介さんが5ヶ月ぶりに解放された。ドバイに到着したご本人がツイッターで「いくつかのメディアで、『タリバンが誘拐』と、出ているのをみました。犯人はタリバンではありません。クンドゥズのラティブ司令官とタハールのワリーという、現地の腐敗した軍閥集団です。彼らはタリバンになりすまして日本政府をゆすっていました。」と語っている。本人がそう云っているのに、日本のマスメディアは本人に取材したのかどうか分からないが、「タリバンの仕業」を連発している。タリバンとは何か?ペシャワールの会の現地代表の中村哲医師すら著書で「タリバン農民を束ねる村役場の職員のような人たちで、決して過激派ではない。だから治水事業や人集めをするときは、彼らの是々非々の立場で交渉しないと、仕事は進まない」という主旨の事をしゃべっている。つまりタリバン=悪というのはアメリカが描いた図式なので、わたしたちは知らず知らずのうちに「タリバン=悪」という潜在意識をすり込まれているのだ。
▼8日朝日朝刊の3面に「米軍の研究助成増加/日本技術の軍事応用も視野」という記事を見て驚いた。インドで開かれたロボットの国際大会で軍関係者に説明しているのは千葉大副学長のN氏だからだ。N氏はかつて「地雷撤去ロボット」を研究しているというのでお目にかかって、ロボットが動く様子も取材させていただいたことがある。当時N氏は日本学術会議の地雷の平和撤去の責任者をなさっていた。見せていただいたロボットの写真もあるが、実際地雷が埋まっているカンボジアを見たとき、これでは何も役に立たないな、と思った。つまりN氏の作った地雷探知ロボットは体育館や屋外運動場の様な平地ならば、あるいは役に立つかも知れない。しかしカンボジアのジャングルや草原ではロボットを動かすことすらできないな、というのがわたしの率直な感想だ。YouTubeに掲載されているのは朝日の朝刊によれば、N教授は米国国防総省が資金提供をし、インド国立航空宇宙研究所と米陸軍が08年に無人航空ロボット技術の世界大会の模様だという。
▼この時の課題とは「1キロ先の銀行に人質がとらわれ、地上部隊と連携して救出作戦に当たる」というシナリオで、自作ロボットで障害物、地雷原、人質やテロリストの把握などの「任務」に挑んだ、とある。N教授と米国出身の千葉大の特認教授とつくる「チバチーム」は米豪両軍が主催する軍事ロボットコンテストにエントリーした。同チームはすでに研究開発費5万ドルが与えられ、11月に豪州で行われる本選への切符を手にした。このコンテストでは、市街地で非戦闘員と戦闘員を識別する自動制御の軍事ロボットの能力を競う。レーザーポインターを武器に見立てて照射して敵を「無力化」する作戦だ。
▼N副学長は「学生はこうしたコンペでは燃える。動機付けとして非常にいい」と語っているという。しかし地雷の平和撤去技術がこんな風に安易に米軍の「対テロ作戦」に協力する技術になってしまって良いものだろうか?

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