« ガセネタ2件に振り回された一日 | Main | 「通販生活」に見る櫻井よしこの安保是認論の危うさ »

October 15, 2010

チリ大統領が救出劇にかけた遠謀

▼我が家の近くで夜中にガス管埋設の事後工事が始まった。工事は夜中に行われるが、昨晩は午後11時頃から午前1時頃まで騒音で眠れなかった。きょうはちょっと苦情を申し立てようと思う。こんな調子で30日まで深夜の工事が行われたら、睡眠不足になって仕事ができなくなってしまう。
▼NHKHV戸井十月のオートバイによるユーラシア大陸横断2回目はトルコのカッパドキアから始まった。それからイランに入るが国境の警備は厳しくなる。イランは誰か知り合いがいないと公道を走ることはできないらしい。それでかつて日本に数年滞在してこともある知人に案内してもらって走ることになる。イランのガソリンはリッター約50円でレギュラーとハイオクの差は10円程度だった。産地直送だと言えばそれまでだが、うらやましい限りである。ここまでポルトガルを出発して約1ヶ月かかっている。どこの国の人もひとなつっこい。
▼問題は次のトルクメニスタンだ。戸井らはパスポートを預け国境から首都のある場所までビザを取るまで待たされる。急いでいるといってもダメで、結局、国境非干渉地帯(ノーマンズランド)で3日待たされ野宿を余儀なくされる。次のウズベキスタンとの国境はもっと大変で地雷があるので、解除になった瞬間を狙ってコンボイを組んで国境を渡るから命がけである。いよいよ次はカザフスタンから天山山脈を越えて中国に入る。
▼チリ鉱山の救出は無事終了してよかった。昨日は午前中CNNでライブを見る事ができた。しかしあの現場に大統領夫妻に閣僚が何日もテレビカメラの前に並んでいるなど、チリはそれほどヒマな国なのだろうか、と思ってしまう。最後のリーダーが救出されたとき、すぐ救護所に向かわせず、次々とハグを繰り返し、挙げ句の果ては「国家斉唱」があったのは大いに驚いた。いくら日本でもこういう場合「君が代」などは歌わせないだろう。炭坑節か?冗談はともかく、もうこうなると救出劇は、大統領再選のための最大の宣伝の場となってしまった。
▼ふとこのような場面は前に見た事があると思った。それは今は殺人罪で訴追されて刑務所に繋がれているペール-のフジモリである。1996年暮リマにある日本公使館がMRTAのゲリラに急襲されて籠城されたとき、フジモリは特殊部隊を突入させてゲリラ全員を射殺した。フジモリは突入時から自分が強い大統領をイメージを作るためH&KMP5のサブマシンガンを持った写真を多数の新聞に掲載させた。ペルーもチリも結局「強いリーダー」のイメージが必要なのだろう。「救出劇」で世界中にアピールして一番得をしたのは大統領なのだ。リーダールイス・ウルスアさんが救出された瞬間、「もう二度とこういう事故を起こして欲しくない」と語った言葉の意味が重い。

|

« ガセネタ2件に振り回された一日 | Main | 「通販生活」に見る櫻井よしこの安保是認論の危うさ »