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November 16, 2010

居場所がない5時間の身の処し方

▼昨晩は寒かった。昼に仕事に関する受け渡しがあったが、これは15分ほどで終わった。ところがその後のインタビューが午後6時なのだ。5時間もどこでどうやって過ごすかが問題となる。ネットカフェでも1時間300円前後だから、5時間もいたら1500円になってしまう。それにネットカフェの薄暗い中に5時間もいたくない。1、2年前だったが知人がいる事務所に行って四方山話をして時間調整する事ができた。仕方なく中間地点にあるF市のA書店に立ち寄る。この書店の近くには椅子があるので、持っていた本を1時間余で読み終わってしまった。その後夕方の約束の時間まで古本屋さんを2軒ハシゴしたりして時間を調整した。
▼いや月曜日でなければ図書館とか博物館とか美術館に行く事ができる。事前にそれらを調べたがどこも月曜日は休館日なのであった。最終的に4時半に待ち合わせている事務所の近くにある初老の夫妻が経営している喫茶店に入った。ここの名物は日替わりのオムレツらしい。わたしはそれらは医者に禁止されているのでコーヒーだけを飲んでいた。するとしばらくして80歳近い老夫婦がやってきて、夕食を注文してたべていた。どうやらこの老夫妻は毎夕食をここの喫茶店で摂っているらしい。夫はスポーツ新聞を読みながら、妻と会話しながら食べていた。おそらく夫妻は自力で夕食を作る気力も体力もなくなっているのだろう。施設に入ってしまえばお仕着せのメニューで体操からお遊びから、入浴に就寝まで揃っていて心配ないかも知れない。しかし気ままに自由なくらしができるのは、寒くても外出して喫茶店でご飯を食べられる事だと思う。
▼待ち人は6時05分に見えた。心配りの行き届いた人で、部屋に暖房を入れてお茶を一杯ふるまって下さってからインタビューは始まった。寒いし夜の仕事は疲れるので一切お断りしているのだが、今回は企画が大幅に変更になった経緯があったため、敢えて夜の取材となった。最寄りの私鉄駅から来た電車に飛び乗ったが、これが事故で止まってばかりいた。さらにJRに乗り換えると、これも病人救出とやらで、止まってばかりいて疲労困憊してようやく8時過ぎに帰宅できた。
▼喫茶店で「夕刊を見せて下さい」というと「きょうは新聞休刊日です」とママさんが言う。例の夕食をたべているご主人が「休刊は朝刊で夕刊はあるはずだ」と助け船を出して下さった。ママさんはイヤイヤ(面倒そうな仕草をしていた)1階のポストに取りに行ってくれた。そしてわたしのテーブルまで持って来てくれた。その中にあった小川洋子の惑星探査衛星の「はやぶさ」というのはとても良い名称だ、というエッセイはとても面白かった。

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