« ◇「武士の家計簿」を見る。 | Main | ◇WOWOWで「マラドーナ」を見る。 »

December 21, 2010

◇「シチリア!シチリア!」を見る

Yokohamakoeki
(「ブラタモリ」にも出た「横浜港駅」跡)
▼年内にやらなければならない事をリストにしてデスクの脇に貼った。おおよそ10項目あり、昨日は2個斜線を引いて消すことができた。ルーチンワークだがそのうち脳みそを絞らなければならないのが4個ある。昨日夕方はいつも行くクリニックに出掛けて、前回の採血の結果を聞いて薬を4週間分貰ってきた。いまある薬はあと2週間分あるが1月2日に切れてしまうので、行くしかない。医者が終わったので並ぶのが嫌いなわたしは多少肩の荷が下りた。クリニックの前にあった小さなペットショップが閉店して半年ほど。先日工事をしていたので何ができるのかと思ったら、「パソコンのお医者さん」という店がオープンしていた。こんな街ににそんな需要があるとは思えない。目抜き通りで家賃も高いだろうし、おそらく半年もしたら閉店だろう。こんなときに固定費をかけてはダメだ。事務所はもたずに電話一本でどこでも行きます、というフットワークの軽い仕事にしないとね。
▼「シチリア!、シチリア!」第二次大戦中のイタリア、シチリア島、主人公のペッピーノは賭け事をしている親父から「煙草を買って来てくれ、早く行ってくれば駄賃を弾む」とせっつかれてそらを飛ぶような勢いで走り出す。街にはムッソリーニのポスターが溢れ、黒シャツ隊が幅を利かせている。映画館は無声映画で弁士と演奏家がいて、さらに臨検の警官が並んでいて、ムッソリーニやファシズムに批判的な言動をする男たちをチェックしてひきたてていく。ペッピーノの父もどちらかというと体制に批判的だった。シチリアも連合軍の空襲が始まり、彼の母親は空襲の飛行機の音に怯える。人々は爆弾を投下するのはパレモアだと地下壕に入るが至ってのんきである。そして連合軍のシチリア上陸作戦が始まる。これは映画「イングリッシュ・ペイシェント」に詳しい。
▼ペッピーノはシチリアを解放してくれたアメリカ軍に興味を示し、さらに共産党にもっとシンパシーを感じて接近していく。シチリアでは農地解放をスローガンとして地主や後ろにいる、マフィアと対決する。わたしはイタリア共産党の歴史に疎いので詳しい説明はできないが、この農地解放を巡って共産党の中の過激派が武装闘争と、農地を勝手に占領して貧農の分け与える方針を取る。ペッピーノも一緒になって参加するが、富農の後ろにはマフィアがいるので、彼らもまた武力で共産党とその支持者を殺害して脅し、国家権力も介入して、イタリアの農地解放は失敗してしまう。
▼ペッピーノもいい年になり、村の金持ちの妖艶な娘に恋心を抱く。娘はソフィア・ローレンを若くした感じの大柄な美しい娘マンニーナで、ダンスに誘って口説いて豪邸から連れ出し、駆け落ち同然で自宅に引きこもってしまう。両家も仕方なく2人の結婚を認める。若いペッピーノは共産党の方針を信じて疑わない。しかし現実の政治では共産党は得票数も増やすことはできず、生活もできないのでフランスへ大工の壁職人として出稼ぎに行って、家族を養う。そんな中党の方針でモスクワに勉強に行って来いという事になる。しかしモスクワは寒いが着るコートもないので、別の党員のしつらえたばかりのコートを無理矢理、命令で取り上げてしまう。
▼モスクワで見たものは何?映画でははっきり言わないが、昨日お送りしたメルマガの「あらかじめ裏切られた革命」の部分を読んでいただきたい。小さなときから共産党とソ連を信じてきたペッピーノは、現実を知って大きな落胆をする。いわばそれまでは家族の生活よりも党の活動、家族の幸せよりも党勢拡大をすることを信じて、誰よりも一生懸命にしていた。ただ年老いたペッピーノが知った事は、何よりも人類にとって普遍的な気持ちである家族の絆を大切にすることだった。原題はこの映画の監督が育った「バーゲリア」という地名である。銀座シネスイッチ。

|

« ◇「武士の家計簿」を見る。 | Main | ◇WOWOWで「マラドーナ」を見る。 »