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March 06, 2011

◇「英国王のスピーチ」を見る。

▼昨日の旅サラダに出演した石川梨華は近く、自分のコンサートを開くという。だからアルゼンチンは彼女にとって何も関係なく、ただ自分のPRで訪れていたのだ。だからエビータが埋葬されているレコレータ墓地に行ってもエビータはともかく墓地という認識すらなかった。だが一度でもレコレータに行ってみればわかるが、大理石で出来たそれは内部に人が住んでもおかしくない。それくらい立派なものが立ち並んで一つの街並みを形成している。だから石川梨華が勘違いするのも無理もないと思った。これは一度書いたが埋葬された本人の思いとは別に、墓の10基に1基は朽ち果てて、鉄の門扉などは錆びて大理石も風雨に晒されて、蜘蛛が巣を張っているものすらある。残されて方に取って見れば、自分が生きていくのが精一杯で、墓地の維持と管理にまで手が回らないというのがホンネなのだろう。
◇「英国王のスピーチ」(原題: The King's Speech)後半、新しく英国王になったジョージ6世は国民に向かって、ドイツの脅迫に屈しないという演説をラジオで生放送することになる。生唾を飲み込んで、マイクの前の赤ランプが点灯する寸前、新国王は「演説の結果がどうなろうと、君には感謝している」と言語聴覚士の医師に向かって言う。するとの聴覚士は「I want the honorary knighthood.」と茶目っ気を出して語る。わたしは大声で笑ってしまったが、映画館の観客はシーンとしていた。
▼ジョージ6世は吃音者だった。父親が亡くなって人前で演説しなければならない機会が増える。父から生前言われた事もあるが、何とかせねばと思っていると妻が町医者で有名な人物にコンタクトをしてくる。吃音者でしかもイギリス英語だから発音はかなり理解しやすいと思う。わたしはいわゆる米語の映画の会話が分かるのはようやく10%程度だ。例えばNHK基礎英語のテキスト3月号で「We did,too」という発音がある。これを「ウィディットー」とつなげて発音するのが、「美しい」とされるので、聞いただけでは何を言っているのか分からない。
▼6世には兄がいるから、当然彼が跡を継ぐを安心していた。ところが彼がつきあっている女性が「妖艶」でスコットランドヤードが調査したところに寄れば、交際範囲が広く、ドイツ大使からも毎日花が届けられているという。パーティの時に6世の妻(ヘレナ・ボナム・カーター)の言によれば、「上海にいるといき、いろんな手練手管を身につけたんだって」という。それで政府によって兄は国王になるのは相応しくない、と決断される。
▼困った6世は妻の言いつけで個人的な治療にお忍びで通う。しかし権威をカサに着ることを吹っ切れない6世は喧嘩別れをしてしまう。しかしどうしても演説をしなければならない羽目になる。臣下は「一流の医師」を探して来るが、6世は「それはボクには相応しくない」と断り、再び普段着で聴覚士の元を訪ねる。もう国王として有名なので慌てるのは聴覚士の家族である。ウェストミンスター寺院での就任式では聴覚士が手取足取り間の置き方を、手取足取り指示したので無事演説は成功する。
▼そして最初の話になってBBCのスタジオでは聴覚士がスタジオで、マイクの前に立つ6世の目の前でオーケストラの演奏の指揮者のように、最後まで合図を繰り返すのだった。わたしはアカデミー賞というのはハリウッドという一地域の祭だと思っているから何も評価しない。おそらく読者のみなさんも1年前、2年前の「大賞」になった作品名すら覚えていない筈である。しかし今回の「英国王のスピーチ」は一切の派手さはないが、英語も分かりやすいし、誰で見納得できる作品だと思う。

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