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May 20, 2011

いま何故福島原発の被災写真が続々と出回るのか?

▼一日くらいは原発ネタを止めようかと思うのだが、事態は沈静する兆しはまったくない。昨日夕方のツイッターでは「亀戸3200ベクレルの汚染」でかなり盛り上がっていた。ブログでも「東京放射能汚染、逃げるとき」などというバカげた検索用語も出てきた。日本は沖縄以外は完全に汚染されている。知人などの話では海外に1ヶ月避難していた人も帰国した。四国に2ヶ月避難していた人も帰ってきた。つまり生活基盤がなければ避難した地域に永住する事は不可能だ。例え今避難したとしても「政府の避難命令」がないかぎりどこに逃げても相手にしてくれない。つまりどこへ行こうと、自分だけ助かろうというのは受け入れられない。最後にご紹介するセミパラチンスク同様、みんなここで死ぬしかないわけです。
▼それにしても連日の新聞には福島原発の内部写真が次々発表される「不思議」だ。今なぜこの時期に発表されるか?一つは東電が政府資金をどれだけ引き出せるかという駆け引き。もう一つは株主対策で、「こんな津波じゃあ仕方なかった」と思わせることだろう。株主の一つには東京都もいる事を忘れてはならない。
▼さらに驚くのは昨日の朝日夕刊2面に掲載された牧草の放射能汚染データである。なぜ今頃発表するのだ。それを見ると東北地方の岩手から首都圏は千葉、埼玉、茨城、関東は群馬まで「基準値」を超えている。とするとわたしたちは2ヶ月間汚染された牛乳を飲まされていたという事になる。発表では牛には輸入した牧草を食べさせているから心配ないとしている。しかし放牧する時間はあるわけだから、牛が牧草を食べるのは自由である。おそらく発表するとパニックになるから延期しただけのことだ。もう生乳は飲むのを止めた方が良いかもしれない。
▼更に今朝の新聞には魚介類と海藻から基準を超えるセシウムが検出されたと報告されている。先日取材でお目にかかった学者は、貝や海藻は海水を綺麗にしようと健気に活動するから重金属も放射能も取り込んで濃度は高くなるから決して食べてはいけないと、言われた。困るのは海には境界線がないから、どこのが危険で、どこのが安全かとはっきり言えないことだ。茶葉、土壌、牛乳、貝と海藻の汚染は一遍に出すとパニックになるから、小出しにしているだけの事なのだろう。
▼今朝の朝日15面に「原子力村」の中に立命館名誉教授の安斎育郎氏が登場している。彼は東大時代原子力工学科の第一期生だった。みんな原子力業界に進んだが、安斎は「原子力の安全が破綻したらどうなるか」にしか興味がなかった。同期生の中で一人だけ「反原発」だったので17年間助手だった。指導教官は「安斎とは口をきくな」と同僚に厳命していた。研究費も一切貰えなかったので紙と鉛筆だけしかなかった。国策に邁進した東大の一面がこの記事からうかがい知る事ができる。
▼きょうの、メルマガ原稿の締め切り日です。本日の注目ブログは以下の通り。
1)福島第1原発、事故直後の新事実が明らかに―WSJ分析
2)セミパラチンスク核実験場近郊被曝証言
3)チェルノブイリ医師の思い・菅谷医師の講演全文掲載です

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