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June 16, 2011

「ミツバチの羽音と地球の回転」(2)

▼人ととの出会いは不思議なものだと思う。わたしが30余年仕事で通っていた某国立大学。そこの厚生施設にある理髪店に働いている人の事だ。拙宅にはご存知のように猫が3匹いる。その猫たちが食べ残した乾燥エサの有効活用を考えていた。どうやらこの大学には、野良猫を保護してエサやりから不妊手術までやっているグループがあるらしい。そのたまり場がこの床屋さんであることが分かった。平均して毎週一回残ったエサをゆーパックで送っていた。「受け取りました」という連絡は携帯メールで届いていた。ところが昨晩のメールには「10月に厚生施設を建て直すことになった。来年3月に施設は完成するが契約の延長はない、と通告された。つまりこれで自分は定年になる。
▼毎日が日曜日になったら、介護施設を回って散髪をするボランティアでもしようか」と考えているという内容だった。慰労のメールなどを続けていると、わたしが某大学に行き始めた頃と時を同じくして、彼(床屋さん)も大学に来ていたという。わたしが昔の友人の名前を挙げると、何人もご存知の方がいて、その数人とは今もつき合いがあるとおっしゃる。今週末には「会の集まりがあるから」というので彼らにメールアドレスを、知らせて欲しいと頼んでおいた。そのうちの一人は生協書店の店長さんだった。彼は私の好きな本の傾向を把握して「○○○が入荷したよ」(結構高い本だった)と取り置きしておいてくれた。それは彼が退職してからも店員さんに引き継がれ、「丸山眞男集」から「対談集」、さらには「講義録」まで全部で50冊くらい買わされるはめになった。
▼朝刊によれば大地震の被災地の廃材をバイオ燃料として使えないかという話しがでているという。「ミツバチの羽音と地球の回転」(2)の中ごろで鎌仲ひとみ監督はスウェーデンに取材に行く。スウェーデンはご存知のように脱原発で自然エネルギーで国が回っている。研究者の一人は「日本は石油を輸入するのに年間20兆円も注ぎ込んでいるが、余程金持ちの国なんだね」と皮肉を込めて言う。ある町に行くと廃材チップを燃やして電気を発電している。その町ではその他動物の糞尿を使ったバイオマス燃料も使っている。それに乳牛たちも搾乳施設に追い込まれるのではなく、お乳が張ると自ら搾乳マシンに入って、定位置に立つとロボットが乳の場所を感知して、搾乳を開始する。その動物にストレスを与えない方法に驚いてしまう。
▼太陽光も温水に暖めて使うのは熱効率が悪いので、パネルにしている。町を走る自動車も日本と基本的に違うのは、それら自然エネルギーで発電したものを家庭に配電する。それを家のコンセントで電気自動車に充電するのだ。「電力会社を選べるの?」と聞くと「当たり前だよ。そうすれば競争原理が働いて電力は安くなるんだ。日本は違うの?」吐逆に聞かれる。「まだ」と答えると「遅っれてるー」と言われてしまう。日本の脱原発エネルギー論議に欠けているのは、今の原発の作った明るい電気で生活を守る。あるいは既存の権益を守るところから、一歩も踏み出さない電力会社の姿勢に一番問題があるのだと思うのだが…。参考までに「安全な原発などあり得ない」という論文
▼鎌仲監督は昨日の新聞のインタビューの最後でこう言っている。「けれど、福島第一原発で事故が起きてしまった。何のために映画を作ってきたのだろうと思いました。ある部分ではもう手遅れです。(中略)私たちの意思で原発依存から脱していくしかありません。電気の作り方は、ほかにもいっぱいあるんですから」。

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