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July 26, 2011

◇「いのちの子ども」を見る。

▼昨日のアクセス解析をしていると「辺見庸」と「坂本義和」が急増していた。両氏とも著書を沢山だしておられるので、最低各3冊くらいはお読みになることをお勧めする。
▼仕事が一段落したところで所用で秋葉原に出かけた。しかし2時間かかるというので、預けたまま「後日来る」と言って帰って来た。土曜日は携帯のマニュアルを読んでいたら、頭の芯がかなり疲れたが、逆に眠れなくなってしまう。日曜は前日の事があったので「癒す」と言われるジャスミン・ティーを飲んだがこれも効果はなかった。昨晩は最後の手段として酒を少々飲んで見たところ、午後9時半には眠ってしまったようだ。冷凍庫に頭を
冷やす枕(敢えて商品名は書かない)を入れて置いたが、それを使うまでもなかった。
◇「いのちの子ども」パレスチナとイスラエルの関係は昨日のブログで多少分かっていただけたと思う。本編の上映に先立ち通信社の専門家が、イスラエルは2000年前に「イスラエル王国」というのがこの地にあった。しかしローマ帝国の出現によって、この地に住んでいたイスラエル人は世界各地にちりぢりになった。第二次大戦でドイツではナチスによるホロコーストで、ユダヤ人の絶滅構想が実行される。戦争が終わって世界中に住んでいたユダヤ人の帰国、建国運動が始まって、大昔のイスラエルに戻る。その地に住んでいたパレスチナ人が追い出されて、国連決議に冒して続けられている今日の、イスラエルの植民地主義問題がある。
▼ガザ地区に住んでいるパレスチナ人夫婦は、生まれて4ヶ月の子どもが免疫力が低下していて、骨髄移植をしないかぎり生存できないと診断される。さらに夫婦の2人の子どもは同様の病気で亡くなっている。ガザ地区には病院は破壊されて手術できるような規模の病院は最早存在しない。そこを脱出してイスラエルの病院に夫婦はようやく入院する。この映画は2人の様子を追ったイスラエルのビデオ・ジャーナリスト、シェロミー・エルダールによって克明に記録されたものだ。夫婦との会話はこのエルダールによるものだ。
▼骨髄移植は身内のそれが一番合致する可能性が高い。まず弟妹は不適格で、ガザから叔母が呼び寄せられる。この叔母のガザからの脱出も実は容易なことではない。血液検査で白血球が合致しないと診断される。医師は思案した挙げ句、ガザにいる14人の従妹達はどうかと考える。しかしそれほど大勢の子どもたちがイスラエルに入国することは不可能である。現地の医師に連絡をして、何とか14人の血液を採取して、密かに病院に持ちこまれる。検査の結果、そのうち2人の従妹が適合する事が分かる。手術には4千ドルもの巨額な費用が必要だ。エルダールはTVで訴え、ユダヤ人の匿名の篤志家の寄付で手術ができることになる。
▼エルダールは骨髄移植が成功し、抗体が合致して容態が安定するまでパレスティナ人の母親に聞く、「赤ちゃんがどう育てたい?」すると「イスラムの教えに忠実なジハードもいとわない子どもだ」という言葉を聞いて愕然とする。「パレスチナの人にとって子どもの命は大切ではないのか?」と聞くと、「アラーの教えに従うことが第一で、命を長らえるのはさほど大切な事ではない」と彼女は言い切る。ハマスによるエルサレム攻撃によって手術に携わった医師の1人は3人もの子どもを爆撃で亡くす。エルダールが医師を捜し出して電話すると、医師は子どもを失った悲しみで泣き叫んでいる。
▼母親のライーダはイスラエル人の篤志家から援助を受けたと、パレスティナ人からネットで中傷を受ける。さらにエルサレムの帰属を巡ってはエルダールと口論をくり返す。子どもの命を救おうとするジャーナリストと母親、篤志家の関係は映画で決着はしない。だが相手の心の痛みは分かり合えるという関係はこれからも続くであろうと予想される。ヒューマントラスト有楽町で上映中。

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