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August 05, 2011

池澤夏樹のコラム「終わりと始まり」の夜明けのように。

▼2日連続でわたしが食べた昼食をご紹介しました。2日に掲載したメニュー天津丼を食べていた時は、その市長さんも来られて、蕎麦かなにかを召し上がっていました。そう、そのまえに湧々さんに偶然お会いして立ち話をしました。あの311地震が発生してから3日間職場に泊まり込んで不測の事態に備えたとおっしゃっていました。湧々さんも福島第一原発爆発にはかなりショックだったようです。今にして見れば菅首相が東日本は全部ダメだと言ったのはあの時点で、彼はかなり正確な情報を掴んでいたからに違いありません。
▼わたしも同様で中学生時代に「文藝春秋」に抄訳が掲載されていた「渚にて」(現在はハヤカワ文庫にある筈)の人類が死に絶える場面が何度も頭をよぎり、暗い気持ちになりました。湧々さんは公共広告機構のCM音楽が流れると気分が悪くなるとのことでした。わたしは福島第一原発の棟屋のデザインが、佐川急便の運搬車と酷似しているのであの車は見ないようにしていました。
▼昨日正午に偶然朝日ニュースターのスイッチを入れたら、被災地のペットなどを写したビデオジャーナリストの神保哲生さんが出演していました。彼に言わせるとこれから問題になるのは、市販されている放射能測定器では検出不可能な「核種」であると指摘していました。CNN解説+福島原発プルトニウム粒子等北米も飛散!ガイガー計測不能。
▼フェアーウィンズのアーニー・ガンダーセン氏の会見です。 福島原発事故:黒い雨で家畜が被曝! 80km圏外へ全員退避すべき!7/19
▼8月2日の朝日に池澤夏樹が「終わりと始まり」という長いコラムを書いていた。彼もまた羽田からモノレールに乗って都心に向かうとき、車窓から一瞬津波で建物が水浸しになったり倒壊している幻想に襲われると書いている。そして今の恐怖はセシウムで、これが体内に入るとカリウムと置換して筋肉に蓄積される。排出されるまで数ヶ月の間放射能を出し続ける、半減期およそ30年だ。
▼関東大震災の時のいちばん深刻な結果を生んだのは朝鮮人が襲ってくるという噂で、吉野作造の調査によれば2663名の人達が殺された。そして今の国家犯罪は原発は安くて安全だと言い続けて来た国家である。池澤は国立近代美術館で開かれていた「パウル・クレー おわらないアトリエ」展に行って、「花ひらく来」という絵を見て「闇の中に咲く木?」と思う。この作品を観て「夜明けの少し前の海のように見えた。やがて日はのぼるだろう」と締めくくっている。一日も早くそうなるために、及ばずながら自分の力を出したいと思う。

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