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September 08, 2011

首相の頭をよぎった「東京に人っ子一人いない風景」

▼911事件から10周年近づいて来るに従ってNHKでは、それに関連する番組が目白押しである。大体これはビンラディン=テロリストという図式で成り立っている。実際にはブッシュの事業パートナーだったことは一切伏せられている。ビンラディン=アルカイダ=タリバン=全部テロリストという、いかにもアメリカに都合の良いストーリーに仕立てられている。アフガン攻撃の口実もビンラディンが潜伏している。あるいは彼を支援している。アメリカのイラク攻撃の真の目的は石油であった。にも関わらず、彼が潜伏している、支援しているとされることが口実となった。
▼最近はその矛先がテロリストがいる、といわれるイエメンに変わって来た。戦争の最大の目的は相手の国の豊富な資源である。最早アメリカは赤字国債をバンバン発行する超債務国家であり、極端に言えば輸出できるものは戦争と武器しかない。だからテロリストにはまったく魅力がない。だからアメリカ唯一テロからの恐怖と危険を煽って、武装国家にすることが目的になってしまった。NATOにとってリビアは純度の高い石油が魅力で戦争に加担している。しかしアメリカはソマリアで大失敗をしてから、アフリカに対しては今のところ腰が引けている。
▼それなのに今朝のNHKラジオでは尖閣列島事件から1周年だとして、中国の航空母艦は危険だと煽る。これは既に書いたのでそちらをご覧いただきたい。どうもNHKは平静心を失っているように思えてならない。
▼6日の東京新聞3面には菅前首相が311のことでインタビューに答えている。それによれば3月15日に東電から海江田を通じて「現地から撤退したい」と申し出があった。東電本社に乗り込んで「撤退なんてありえない。撤退したら今ごろ東京も人っ子一人いなくなっていたかもしれない。まさに日本が国家として、成り立つかどうかの瀬戸際だった」と言っている。一番危機感をもったのは最初の1週間だ。東京に人っ子一人いない情景が頭に浮かんで、本当に背筋が寒くなる思いだった。半径200km以内に人が住めない人が2千万人となれば避難どころではない。そのリスクをカバーできる安全性は何か、と考えた。それは原発依存しないことだ」。
▼事故から半年たって福島以外に住んでいる方、とくに関西方面の方々はともすると他人ごとと考えている傾向が強い。最近はテレビの旅番組を見るたびに、「ああここにも原発がある」。もし爆発したらこの景色も見納めだという気持ちで見るようになってしまった。その風景とは映画「渚にて」のラストシーンで、メルボルン。人っ子一人いない街で、紙くずだけが舞っている風景だ。
Last
映画「渚にて」の新聞紙が舞うラストシーン。「安全地帯」の看板が皮肉である。
▼「週刊金曜日」9月2日号で広島で被爆した医師で平和運動の先頭にも立っている肥田舜太郎氏が次のように語っている。「被曝の影響で発病しないように、健康に注意するしかない。「早寝早起き」「食事は三度三度」「ご飯は30回以上噛んで食べる」「排便は毎日いく」などなど、平凡なようですが、食べる、排便する、寝る、仕事をする、遊ぶ、セックスするという、人間の生きる基本をちゃんとやるように心がけること。それが一番大切だと思っています」と語っている。

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