下劣な「週刊新潮」の夜光塗料記事
(箱根湿性花園)
▼箱根ではTシャツ、短パンで都内ではジャンパーと長ズボンという気候だった。今朝も朝早くから取材が入っているので手短に書く。昨日の新聞を見ると福島原発の事故収束スケジュールが変更になったという記事がった。スケジュールを言うだけなら、小学生の夏休みの宿題計画でもできる。しかしこちらは頭のいい大人がやっていることなのだから始末がわるい。あの読売新聞ですら、「この収束計画は先行きが不透明である」と書いていた。何度も言うが炉心がどうなっているか誰も見た人はいない。東電の話では、「溶けた燃料棒は炉の底に溜まっているという。しかし燃料棒はすでにメルトスルーしている、というのが専門家の大方に見方として一致している。
▼溶融した核燃料を掬う柄杓も存在しない。たとえ鉛の防護服を着ても燃料に近づけない。所詮は希望的願望を述べただけの机上の空論である。ところで昨日の「週刊新潮」には「年間30ミリシーベルトを50年浴びた女性はガンになったのか!」という脅迫にも思える広告である。これは世田谷の床下にあった夜光塗料の事件を書いたものだ。そのリード分によれば「半世紀に亘り、床下からの放射線を浴び続けた一家に健康被害はなかったのか。無闇に恐れる放射能ヒステリーへのアンチテーゼ…」となっている。夜光塗料と福島の原発事故から放出されたそれは、根本的に異なる。それを同一視し殊更に「無闇に恐れる」と書くのは汚染に反対して運動をしている人達への恫喝である。
▼こういう非科学的な記事を書く記者達は「チェルノブイリ・ハート」を一度でも見たことがあるのだろうか?記者の生きている今の世代の事を言っているのではない。記者の息子や孫の世代になって軽微な症状でも「甲状腺異常」などの必ずでてくる。そのとき「お爺ちゃんはどんな記事書いていたの?」とお孫さんから聞かたとする。そのとき「こんなの」と言って胸を張ってこの週刊誌を見せる事が出来るのだろうか?
▼今朝のNHK朝6時45分からの「ビジネス展望」は金子勝で「TPP」がテーマだった。詳しくは別途書くが、日本政府はTPPに参加する理由として「アジア諸国に日本製品を対等な立場で売り込む必要がある」と言っている。しかし日本が売り込もうとしている、中国、韓国などはそもそもTPPには加入していないので、論理が最初から破綻していると指摘していた。さて電車に乗る時間が迫って来たので以上です。昨日のお酒の写真は鮮明な物に入れ替えました。
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