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October 23, 2011

58歳にもなって定年後の生き方が分からない?

▼昨日の朝日別刷り「bee」の人生相談に金子勝が答えていた。「58歳だが定年後何をして暮らしたらいいか分からない?」という質問だった。退職金と年金で食うには困らないが何をしたらいいか分からないと言う。定年の10年くらい前から準備していないとこういうことになる。おそらくこういう人は会社で指示待ち人間か、あるいは人に命令だけしていれば良かったのだろう。
▼昨日の「愛川欣也パックイン・ジャーナル」ではトップのテーマはカダフィの話だった。愛川は27歳の青年将校も権力を握り続けていると、こういうことになってしまうのか、と嘆いていた。ただレギュラーの二木啓孝は、わたしがかつて書いているように欧米から距離をおき、経済的に独立しようと努力していた点は評価していた。そうでなければアメリカからあれほど嫌われている筈がない。
▼関連して昨日の新聞で「カダフィはリビアで議会も作らず憲法もなかった」と書いているものもあった。だがしかし形式上の議会を作っても、「社会主義」を標榜した事実上の独裁国家はアジアにいくつか存在する。それをどう説明するのか?
▼岩波ホールの「やがて来る者へ」は後日書く。初日初回なので相変わらず支配人が原稿をつっかえながら読んでいた。1944年にイタリア北部で起きた「マルザボットの虐殺」を映画化したものだ。これは3年ほど前に当時の日比谷シャンテでアメリカ映画として公開された内容と同じである。タイトルは「セントアンナの奇跡」だ。この内容で2時間は長すぎる。よほど監督の腕が良くなければ1時間半に編集してほしい。2時間の映画は人間の生理を無視している。大学の授業だって1時間半である。イタリア俳優がドイツ兵を演じているから、シマリがない。つまりきびきびしていないので、軍隊としての迫力がない。
▼「愛川欣也パックイン・ジャーナル」では最後にTPPの問題を取り上げた。今回は農業問題が中心だった。農業は日本政府の政策によって衰退の一方だ。20年前には500万人いた農業従事者はいまはその半分になっている。そして従事者の殆どは65歳以上である。TPPがあろうとなかろうとあと10年もたてば、農業従事者はいなくなってしまう。そもそも農業従事者の定義は一つの作物で年間15万円あれば、そうなる。それと歴代の自民党から民主党まで補助金を農協を通じて配って、「票のとりまとめ」をした結果がこうなった。この部分にメスを入れないと「TPP反対」というスローガンだけでは、日本の農業を救う事は出来ないという内容だった。
▼昨日届いた「週刊金曜日」では色々面白い話があった。とくに「格闘する思想」で登場した学者樫村愛子さんである。彼女は東大を卒業後、現在は愛知大学文学部人文社会学科の教授をしている。詳しくは著書を読んでいただきたい。リードによれば「…全てが可視化され、私たちの毎日がタスクをこなすだけのものであるならば、私たちの生は枯渇してしまう。シュミレーションを前提にしつつ、むしろそこから跳躍する行為が求められている」「ネオリベラリズムの精神分析」(光文社新書)秋葉原事件の加藤智太容疑者の分析など鋭い。

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