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October 09, 2011

◇「チェルノブイリ・ハート」を見る。

Heart
▼昨日のTBSラジオ「久米宏ラジオなんですけど」を聞いていたら、311の震災以降、結婚する人が急増しているという話がでた。このことはブライダル産業の人も「指輪が売れて結婚式が増えている」と証明していた。だからという訳ではないが、先日若い友人が9月末に結婚なさったという話をお聞きした。さっそく略儀ながら携帯メールでお祝いの言葉をお送りした。翌日届いたメールにはお姫様のような和装をした写真が添付されたいた。「お姫様みたい」と再度メールをお送りしたら、「相変わらずお世辞がうまい」と躱された。
◇「チェルノブイリ・ハート」近くで上映されているときには、見る気持ちにならなかった。昨日はきくちゆみさんが、この映画の大きな上映会を開催されていた。しかしわたしはそれとは別にヒューマントラスト渋谷に行った。チェルノブイリで今何が起きているかわたしたちは具体的に知らない。アメリカの映画監督マリアン・デレオは撮影のビデオカメラを連れてチェルノブイリ周辺の都市を撮影して歩く。
▼ご存知のように1986年4月26日、旧ソビエト連邦(現ウクライナ)のチェルノブイリ原子力発電所4号炉の爆発事故を起こした。わたしの友人はちょうどその瞬間キエフを旅行していたが、現在も異常は認められない。この事故により放射性降下物がウクライナ、ベラルーシ、ロシアに降下して汚染した。いまなお、原発から半径30キロ以内の居住は禁止されている。カメラが入るとお年よりが沢山住んでいて、「ここ以外行くところもないし、ほらちゃんと長生きしているよ」という。原発から北東に350キロ以内に日本と同じ「ホット・ゾーン」と呼ばれる局所的な高濃度汚染地域が約100ヶ所も点在し、そこでの農業や畜産業は全面的に禁止されている。
▼監督は病院を訪ねる。そこでわたしは「ハート」という意味が初めて分かった。つまり心臓に穴があく障害がある子ども達が異常に多いのだ。手術したくても国からの援助は一切ない。手術は開胸して心臓にゴアテックスのパッチを当てるというものだ。しかしパッチそのものの価格が300ドル。この土地の平均月収が100ドルだというから、経済的にかなり余裕のない親を持っていないと手術を受ける事はできない。
▼さらに爆心地から240km離れたところに行くと、親に見すてられた子ども専用病院がある。そこにはいわゆるベトナムの枯れ葉剤による被害と殆ど同じ子ども達が沢山収容されている。つまり親が「奇形児」を路上に捨てて逃げてしまったのだ。水頭症や脳が頭からはみ出している子ども、内臓が飛び出している子どもなとちょっと書くのをためらうほどの症状が多発している。
▼医師や看護師に聞いても因果関係が証明できないとしている。しかし、おそら放射性物質が遺伝子を傷つけてしまったのだろう、という。この捨て子の施設が各地に存在する。とりあえず看護をするが手術もできないし、治療の術がない。ロシアは軍備や領土拡大にうつつを抜かしているときではないと思うが、政府は何の手も差し伸べない。こちらは40分くらいのドキュメンタリーだ。
▼この映画に続いて「ホワイト・ホース」というドキュメンタリーがある。事故から20年、特別な許可を得て原発事故後はじめて故郷に帰った青年は、廃墟となったアパートへ向かう。爆心から3キロの強制退去地域は、1986年で時間が止まったまま。当時原発が真っ赤に燃えていて親に「行ってはいけない」と言われたが友だちと近くまで見に行ったという。そして政府は3日以内に荷物は何一つ持たずに退避せよという命令を出す。彼のアパートは埃にまみれていた。壁にはお気に入りの「白い馬(ホワイト・ホース」)」の画が飾ってあった。そして遊んだ縞模様のゴムボールも…。何もかも台無しにした原発事故。色あせた1986年のカレンダーを見つめて破く。「近親者の10人がガンで死んだ。放射能とは無関係と言われることを、俺が信じると思う?俺もそうやって死ぬんだ。とんだ犬死だろ」とつぶやいた彼も、その1年後に亡くなった。享年27歳だった。

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