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October 20, 2011

◇「さすらいの女神(ディーバ)たち」を見る。

Tower
(普段は誰も入れない給水タワー頂上からの眺め)
▼午前中は「ブラタモリ」みたいな仕事をしていた。「ブラタモリ」とはこういう番組である。しかし久保田アナウンサーのような可愛い助手はおらず、たった一人だ。行った先は某給水施設である。保安上の問題から事前に審査があって、身元が確認されたので、わたしが行く事になった。普段は鍵が掛かっており、立ち入りは禁止されている。内容はいずれ記事を書いたらご紹介するつもりだ。
▼朝9時15分指定された某駅12番乗り場からバスに乗った、つもりだった。ところが目的地に着かずに終点についてしまった。運転手さんとバスの乗客が相談に乗ってくれた。始発駅に戻るよりJRに乗り換えて一駅戻り、そこからバスに乗った方が良いと教えてくれた。さっそく取材先に電話すると、案内してくれる人は「もう現地に行っている」と言われる。「バスを間違えてしまったが、遅れてもいくから15分待って下さい」と電話を切る。数分して着歴からコールバックがあった。「本当に15分で来れるのか?1時間は待てないが、とにかく来い」というご返事に感謝してJRとバスに乗って約束の時間に30分遅れて場所に着く。バス停で「入り口はどこなのか」、近くにいたガードマンに聞くが「分からない」という。再び電話をすると、「トンネルを背にして前進せよ」という指示だ。1分ほど歩くと「黒い門扉が見えるか?」と言われ、見ると待ち人がニコニコして待っていて下さった。
▼きょうほど携帯をありがたいと思ったことはない。もし連絡しなければ怒って帰ってしまっていただろう。事情はちゃんと伝わっていたので平身低頭で挨拶して、「30分だけでもいいから」と案内をお願いしたが、丁寧に約束通り1時間施設を案内して下さった。
◇「さすらいの女神(ディーバ)たち」フランスのTVプロデューサージョアキム(「潜水服は蝶の夢を見る」のマチュー・アマルリック)はトラブルを起こし興行業界から干されてしまった。そして子どもや妻、それに友人とも手を切りアメリカに渡る。(このシーンは何一つなく、セリフなどから想像できる)渡米したジョアキムは、数年後、華麗なショーダンサーたちのグループ「ニュー・バーレスク」を引き連れ、意気揚々とフランスに凱旋する。
▼フランスの港町を巡業しディーバたちはどちらかと言えばエロティックな踊りで、客を歓喜させる。どうじに華やかな表舞台とは異なる、彼女たちの苦悩や、演技を磨くための絶える事のない練習もでてくる。港まちの興行は見事成功を収めるが、彼の最終目的はパリの劇場で成功させることだ。しかし昔のツテをたどって劇場を借りようとするが昔の彼の行状を知っているボスたちは、ジョアキムを決して許さない。
▼地方巡業している最中、元妻から二人の息子に会いたいと連絡すると、彼らはやって来るが親愛の情を示すでもない。ジョアキムは息子たちと落ち合って彼らを車に乗せる。ふと急に思いついて病院に行く。そこには入院中の女性ディレクターにいて興行先の手当てを相談するが、むかし彼から受けた仕打ちを思い出した彼女は、怒りをこみ上げ追い返される。息子たちはたんにゲームにはまっているだけでコミュニケーションも取れないでイライラする。さらに資金繰りも良くない。
▼奔放で気まぐれなディーバたちに振り回されるが、どこか細い糸で彼女たちと繋がっていく。夫婦の別居問題を抱え、あるときには舞台の最中も補佐役の青年に舞台監督を任せて元妻とあったりする。舞台の演出は華やかであるが、実際その運営に携わっている舞台監督の悲哀が全編から漂ってくるロード・ムービーだ。

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