« 「朝日ニュースター」がなくなる? | Main | 「実現させよう原発国民投票」の直接請求の署名 »

November 13, 2011

◇「ちづる」を見る。

Masakazu
(「ちづる」の赤崎正和監督)
▼前日と同じ検索用語は52件だった。熱しやすく、冷めやすい体質なのだろうか?朝刊をみるとアメリカ側は郵政、牛肉、自動車の「自由化」を要求していると出ている。つまりアメリカは日本のカネが目的なのだ。プロ野球日本シリーズ緒戦でソフトバンクは負けてしまった。
◇「ちづる」ちづるさんは知的発達障害のひとつ「自閉症」をもつ20歳の女性である。監督の赤崎正和さんは立教大学現代心理学部映像身体学科に在籍していて、卒業制作で作品を映画を作る必要に迫られる。そして母親に相談して、自閉症のいもうと「ちづる」を撮影して良いか相談する。するといとも簡単に「いいんじゃないの」という返事が返ってくる。「ちづる」公式サイト。
▼あとは粘り強くビデオカメラを回すだけだ。赤崎正和監督はいもうとの面倒はすべて母親に任せていたが、いつか正面から向かい合わなければと想っていたに違いない。カメラを回しはじめたときちづるさんは19歳だった。それからちづるさんも母親も、もちろん正和さんも3人の日常生活が克明に記録されていく。
Tidue
(ちづるちゃんが描いた絵、ポルポレ東中野に展示されている)
▼最初の場面、ちづるさんはあるタレントが好きで年賀状が来るのを心待ちにしている。年賀状を見て「来たよ」と喜んではしゃぎ回る。ハガキの最後には連絡は「プロダクションにお願いします」と書かれている。監督は母親に聞くと「実はハガキは自分が出した」と告白する。「心が痛みませんか?」と聞くと「結果よければ良しとする」です。とケロッとしている。父親は平成18年にタクシーに乗っていたとき、酔っ払い運転のトラックにぶつけられて死亡している。
▼普通に考えればそれだけで暗い家庭を想像してしまう。しかし前編を通じてこのお母さんの明るい性格が赤崎家を明るい方向へ引っ張っている。普通の会話はできる。さらに学校で習ったパソコンを操作して住所録の入力などはできる。ただ操作ができる故に家族の住所録データをわざと消してしまう。
▼母親との約束では月に決められたお小遣いをもらい、一日に自販機でジュース(CCレモンのように見えた)を1回、1本買うことになっている。しかし買い始めると何本も買い込んで母親から注意されるが、聞かない。あるとき「ユニクロに買い物に行こう」と母親を誘う。しかしちづるの小遣いは、ないはずである。気がつくと母親のサイフから2万円くらいを抜き取っている事が分かる。母親は「返して」というが、自分の目的はお金で達成できることを知っているちづるは、中々返そうとしない。そして母親に噛みついて抵抗を試みたりする。この時の母親の反省は「向きになって取り戻そうとしたのは過ちだった。気を反らせるべきだ」ということだった。
▼さらにペットショップへ行ってバナナという犬を飼う過程がある。母親と正和監督は自分たちがいないとき、思い通りにならないとペットを虐めるのでは、という懸念がある。しかしその心配は杞憂に終わる。母親のもうひとつの心配は息子の就職だ、父親がいなくなったいま、妹のちづるを2人でみていかなければならない。これは「運命なのだから」と息子が安定した仕事に就くことを願う。普通ならは母親は「カメラを止めて」と言うのではないかと思ってしまうが、その会話をも克明に追い続ける。
▼日本の一般的な障がい者がいる家庭では「隠す」傾向が多いように思う。しかし赤崎監督が上映後のトークショーで語っていたのは「みんなに知ってもらうこと」だという。困難を抱えながらも家族で生きていく姿がとてもまぶしかった。ポルポレ東中野で上映中。

|

« 「朝日ニュースター」がなくなる? | Main | 「実現させよう原発国民投票」の直接請求の署名 »