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January 26, 2012

「ダージリンへの旅12」(コルカタへ到着)

▼25日の朝刊を見ていると、この国は一体法治国家なのだろうか、と考えてしまう。まず明石の歩道橋で11人が亡くなった事件で、警備に当たっていた明石警察署副署長が無罪になった話。わたしはずっと書いてるように小沢一郎は大嫌いだが、今回検察審査会で問題にされているのは4億円の記載ミスだ。それなのにマスメディアは全紙一斉に「小沢は怪しい」と書き立てる。歩道橋の警察署長こそ検察審査会にかけるべきだ。もう一つ原発事故対応をした政府対策本部で「当時の議事録を紛失」した事件。これも「頭の良い優秀な」官僚たちが意図的に隠しているとしか思えない。
Korukataeki
(コルカタ駅正面玄関)
▼「ダージリンへの旅12」(コルカタへ到着)
午後8時に猥雑なニュージャイバイグリ駅を出発した夜行列車は午前6時にコルカタに着く予定だ。ちなみにコルカタはかつてはカルカッタと言われており、インドの首都だった。しかしインドの人達は、政府がサイゴンをホーチミン市に変えたことを反発するのと同様、この名を好まない。電車に揺られても睡魔は一向に襲ってこない。それどころかトイレに3回も起きてしまった。午前5時半になるとBガイドが「何もありませんでしたか?」とニコニコしてやってきてくれた。列車はスピードを緩めて走るので窓を外を見ると、レールに沿って歩いている人達が大勢いる。
▼それを見ているとガイドがいきなり真顔で「駅では写真を撮らないで下さい」という。理由は聞かなかったが、おそらく警備上の理由だろう。実はインドに入国するにはビザがいる。その中でもパキスタンに知人がいないか書く欄があった事を思い出す。線路は汚物にまみれている。駅に着くとこれまた下車する人と出迎えの人たちで混雑している。そして警備兵はイギリス製のスターリング・サブ・マシンガンを持っている。この銃は今となっては旧式だが、スチールの肌色が美しくわたしの好きな銃である。駅を出る前にBガイドは、また朝食を食べようとという。もうインドの食事は見る気が起きないが、「ナンひと切れだけでいいから」と注文を付けてチャイと一緒にいただく。駅のコンコースには地べたに寝ている女性がおり、警察官が立たせ様としているが言うことを聞かない。
Humaerkame
(これが懐かしいハンマーとカマの旗)
▼駅を出て外観を撮影しても良いかと尋ねると、地元ドライバーはそれならばOKという。宿舎はあまりキレイなところではなかった。Bガイドは「気に入らなければ変える」と言ってくれたが、もう疲れていて面倒なのでここに入る。7時頃にホテルに入り、10時頃に迎えにくるからそれから観光をしようという。髭を剃って一眠りする。ベッドは2つくっつけてあったが、「夫婦でもないので離してくれ」とクレームをつけて離してもらう。コルカタのガイドはDさんで、現実の名前もDさんとおっしゃる。奈良に滞在していたことがあると言う知日家で、今は会社を二つ経営して、その合間にガイドもなさるという。
▼ホテルか数百メートル離れたところにマザーテレサホームがあった。まずそこに行くと細い小路と隣の敷地にハンマーと鎌の旗が沢山ひらめいているのが目に入った。Dガイドに「これは何か?」と尋ねると「インド共産党の教育施設だ」という。帰国後日本共産党のHPにある「一問一答」を見るとかつてインド共産党は毛沢東派とソ連派に別れていたが今は一本化しているという。Dガイドはさらに、コルカタでは34年間共産党が政権を握っていたが、役所ひとつとっても文書発行は手書きで事務効率も遅かった。しかしついに2年前に政権交代がおきてインド共産党は地方政権の座を追われた。その後役所にもコンピュータが導入されて住民の評判はまずまずだ、という返事が返って来た。うーむやはりインドも唯我独尊だったのだろうか?
Sekikan
(マザー・テレサの石棺)
▼ホームの入り口には記名帳がおかれており、パラパラめくると3人ほどの日本人が東日本大震災の事を書いていた。施設はすべてが手作業でおりから4、5人の修道女たちがシーツの様な洗濯物を絞ったり、叩いたりしていた。しかしこの施設もテレサの石棺以外は撮影禁止だった。しかしマザーテレサがいくら偉大でも、この施設に入る事ができる人は2~300人程度ではないかと思われた。だから善意の援助の域をでないし、ましてや街に溢れているカーストの最底辺にいる人々を救うのにはとうてい間に合いそうもない。
▼この連載も明後日の14回で終了します。明日はコルカタの祭、明後日最終回は「わたしもインドで考えた」です。ご質問などありましたらお寄せ下さい。

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