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January 25, 2012

「ダージリンへの旅11」(貧しき人々の群)

▼学校の授業にいくのは久しぶりだった。しかしブログを読んでくださっている一部の生徒さんの間で、わたしの体調がかなり悪いのではという噂が流れているように感じた。授業には昨年南米旅行に同行したHさんも見えて「元気じゃないですか」と呟いた言葉でそれを感じた。現地でも帰国後も一日たりと寝込んだりしたことはない。心配ならば電話を下されば元気な声をお聞かせできるし、ご希望ならば携帯で動画をお送りする事ができる。
▼「ダージリンへの旅11」(貧しき人々の群)
車を降りたら20歳くらいの若い女性が1歳未満の子どもを抱えてわたしの前に立ちはだかった。片目は見えないようだが、黄色痰の交じった唾をペッペッと地面に吐きながら右手を差し出し、カネをくれという仕草をする。しかも裸足だ。ドライバーは何か強い口調で「あっちへ行け」という指図するがどかない。もし日本ならば頭を下げて、「ください」という仕草をするが、それすらない。当然の要求をしているという風情である。しつこく付きまとったが、彼女から逃げるように跨線橋を渡る。するとその途中子どもが赤ちゃんを産んだのではないかという様な人。サラダボールの様な容器に貰ったであろうお金をジャラジャラ数えながら歩く男の子などにすれ違う。そういう人達でこの駅周辺は溢れていた。
Menu
(レストランのメニュー)
▼待合の休憩室に入ると満席で座れない。そこにも物乞いはやって来るので、Bガイドは有料の待合室に切り替えてくれた。それでも夜行列車用の枕売りや、毛布売りなどが次々やってくる。夕食はどこか別の食堂に行こうかとBガイドは誘ってくれたが、もうああ言う人達に会いたくはないので首を横に振ると、駅構内の食堂に入る。これがまた30年前の上野駅構内の食堂といった風情だった。もうこの頃から食事は喉を通らなくなる。
▼夜行列車が到着する。アンカラのように個室かと思ったらカーテンで仕切っただけだ。Bガイドは「自転車チェーンを持ってきたか?」という。用意する道具にそういう指示はなかったというと、彼は「ちょっと待て」と行ってチェーンを買いに走る。Bガイドはすぐに戻り、自分のチェーンを外し、わたしとM氏、2つバッグを絡めてロックする。「これで盗られる心配はない」と。しかし貴重品は身につけておけ。飲み物を貰っても決して飲んではいけない。食べ物も同様だと念を押す。そして「ボクはとなりの普通車両だから「何か困ったら連絡をくれ」と座席の番号を書いて渡してくれた。
Sindaisha
(夜光寝台が到着する)
▼座席に着席しても2、3本の骨だけ残ったホウキ状のものを持って、座席を掃く仕草をしてチップを要求する人物まで現れる。この人もまた裸足だった。ガイドの言うことを忠実に理解するならば、小型バッグを抱えて着の身着のままで眠れということになる。車両は通路を鋏んで向かい側が3段の2列6人、こちらは2段1列で2人だ。しかも仕切はカーテン一枚だけだ。乗客は電話の着メロや話し声はうるさく12時過ぎまで大声で話していた。この調子で10時間の寝台列車かと思うと、もう緊張して眠る事はできなかった。

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