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February 15, 2012

「共通番号」は「総背番号」と同じ。

Houchou
(完成した包丁、下の柄は漆塗り)
▼昨日は某市にお住まいの鋏鍛冶職人さんを取材に行った。昔は刀鍛冶さんだったが、需要がなくなるにつけて業態を変化させてゆく。その次は和バサミで、今は包丁が主流になっているという。和バサミにしても今は和服を着る人がすくなくなっている。このわたしだって10年以上着ていない。という事は仕立て直しもないわけで鋏みも必要なくなる。今は和バサミは月に一丁くらいしか売れない。代わって売れるのは、いわゆるラシャバサミである。この職人さんは先祖が刀鍛冶だから本体の土台の柔軟鉄に鋼(はがね)を付けて砂鉄のようなモノを使ってくっつける。そしてハンマーで鍛造し中の空気を抜いて固くしてゆくのだ。
▼製造工程を見学させていただいたが、包丁で言えば鋼の刃になる部分は柔軟鉄よりもずっと広い面積をとっている。だからちゃんとした専門家に研いでもらえば、刃は曲がらずに10年はもつという。しかも丁寧に使えば最後はペティナイフとして果物を切るのに使うことができる。包丁は柄を漆塗りにしたりすると3万円もするが、一生使うことができるので結果としては安い。さらに凝った人になると柄は付けずにむき出しのまま使うという。もたせてもらったが確かに軽くてスイスイ切れそうに感じた。帰宅してそのことを家族に話すと「使いやすい包丁が欲しいと思っていたのに、どうして買ってこなかった」と言われた。「昨日はあくまでも取材に行くことが目的なので、買い物に行った訳ではない。普段そんなに大金は持ち歩かないと」、逃げ口上を述べたわたしだった。
▼かつては「国民総背番号制」と言われていたが、いまは「国民共通番号」という言い方に変化している。政府・民主党は何が何でも消費税をアップして「税と社会保障の一体改革」を国会で通そうとしている。それを裏で糸を引いているのは、もう10年以上まえから「総背番号」の導入を狙っている官僚たちである筈だ。今度は新聞社まで巻き込んで「共通番号」を銘打っているが、言葉は代わってもその実態は何も今までと変わらない。あくまでも国民を補足してコントロールしようとしているのだ。わたしの住んでいる公共施設で「監視カメラ」を「安全カメラ」と言い換えているのとまったく同じだ。
▼同様な事が先週後半のニュースにもあった。それは原発の作業員にテロリストが紛れ込まないように、身元調査をしっかりするというものだ。だいたい一番危険な炉心に近い作業をするのは暴力団が手配した作業員で、その後の追跡調査ができなくて困っているという話は2~30年以上昔から言われていた。身元調査と言う点ではそちらの方が問題であるはずだ。では福島原発事故で東電関係者は記者たちを北京に接待旅行に連れて行っていたい社長はじめただの一人も責任をとっていない。これなど再三指摘しているがアクサダイレクトの「安心の社員対応」というCMと同じ水準にある。誰も好きこのんで「非正規社員」を望んでいるわけではない。会社の経営上の都合で経費を削減するのが目的で、同じ労働で2分の1以下の賃金に無理矢理させられているだけなのだから。

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