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March 20, 2012

NHKBS「実の親を殺したのは 育ての親だった」を見る。

▼♪「花は、花は、花はー遅かった-」美樹克彦。きょうはお彼岸の中日だが、取材で館山まで出かける。この5日後また私用で館山行きだ。桜は咲く気配がまったくありませんねー。東京では、昨年311では近くの川縁では桜が結構咲いていて、写真も撮ってある。
▼18日NHKBS特集で午後8時から「実の親を殺したのは 育ての親だった~アルゼンチン 奪われた人生~」が放映された。これはアルゼンチンが今から30年前に軍事独裁政権だったときの人権活動家や左翼活動家が拷問の末、殺害された人が3万人も行方不明になっている事件と関連する。拘束され拷問された中には大勢の女性もいる。女性の中で妊娠していた人は、軍事政権の医者によって陣痛促進剤を打たれたりして、出産を待つ。子どもは取り上げられるが、女性たちは皆殺害された。その一番酷い方法とは「死の飛行」として飛行機に乗せて海に突きおとすという方法だった。
▼軍事政権の時から、その生まれた子どもを捜す運動は密かに続けられていた。その子どもたちは、密かに軍人の家に「自分の子ども」あるいは「養子」として育てられ、現在30歳前半である。フランシスコ君は軍人に育てられた、自分の生い立ちを母に聞くと、いつも「何かおいしい物を食べる?」と話を逸らされて、何か変だと思っていた。彼は「弟」と生活していたが、父とパーティに連れて行かれると、集まっている皆からは何か煙たがっているようだった。そして思い切って母親に自分の本当の出生の秘密を聞かされる。そして「奪われた孫を救い出す会」によって血液検査や出生場所が特定され、自分の本当の両親がわかる。今も「弟」には会うことがあり、「今度メシでも一緒に食べよう」という関係保っている。飼っていた犬は彼にとてもなついているが、「親」には会うつもりはない。
▼もう一人の女性ビクトルは軍の情報部にいた男性に引き取られ、とても可愛がられていた。実の親と信じて疑わなかった。ところが「救い出す会」が、親族の要請で彼女の殺された両親の存在を調べて行くとビクトルの存在が分かってくる。そして裁判所の命令で「血液鑑定」をして血縁関係があると認定される。しかしビクトルはいきなり「血縁関係があって親戚だ」と言われてもまったく心を開かない。それは「父親」から「左翼は悪魔」だという教育を小さい時から受けて来たので当然と言えば当然である。
▼親戚の人たちはアルゼンチン北部のメタンに住んでおり、ビクトルの肌の色が北部独特の色をしているから間違いないと確信している。血液鑑定は出ていても、イヤイヤ親戚に時々行くだけだった。調べて行くと今の「父」が人権活動をしていた父と貧しい人たちを救う診療所に勤務していた看護士をしていた事がわかり。両親を拷問して海に突きおとしたのも「父」であることがわかる。それは海に流れ着いたバラバラ死体の腕と足のDNA検査でもはっきりと分かる。
▼それでもビクトルは自分の心では十分納得出来ない。しかし親戚の人たちはビクトルが見つからない、30余年の間、彼女の誕生日には親戚一同が集まって、誕生祝いをしてくれた写真が残っていることで、「親戚の人はこんなに自分を心配してくれたのか」とようやく心を開いていく。「父」は恩赦で一度釈放されたが、さいきん再度裁判が行われ収監されたという。

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