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March 23, 2012

◇「フラメンコ・フラメンコ」を見る。

▼選抜高校野球で震災に負けずに頑張る「石巻工業高校・野球部」を持ち上げるマスメディア。頑張っているのは分かるが、何か「復興」に必要なものが「心意気」だけだという風に争点を逸らしているように思えてならない。それと路線価が発表されたが、一部被災地の高台の価格が上昇している。こういうのは国が規制しなくてどうすると思う。どさくさに紛れて大儲けしようなどというのは、無知と人の弱みにつけ込む振り込めサギと変わらない。
▼うーむPCが時々フリーズするぞ。買って4年半になるが…。メモリーを取り替えれば何とかなるような気もする。システム全体を含むバックアップは1ヶ月に一回。他のデータは1日に作業が一段落するたび、数回やっているから心配はない。メモリーはこれ以上増やせない。色々調べて見ると、放熱して冷やすのがよいらしいので、取りあえずPCに向けて扇風機を回している。
▼家族が見ている「NCIS(ネイビー犯罪捜査班)」という番組をつられて見ていた。アメリカのTVドラマは出演者の名前などが本当に一瞬だけで流れて行く。そのうちの一人、検死官のマラードを演じている俳優の名前で目がストップした。デビッド・マッカラムとあるではないか?そうあの「0011/ナポレオン・ソロ」イリヤ・クリアキンを演じていた人物だ。当時は金髪でおかっぱ頭だったが、いまも同時の面影は十分残っている。
◇「フラメンコ・フラメンコ」たしかこのカルロス・サウラ監督はかつて「血の婚礼」、「カルメン」を撮り09年に「フラメンコ」を撮った人だと思う。そのときも、この渋谷ルシネマで上映されていて見に来た。スクリーンで見ると背の高い美女の乱舞する姿の迫力に圧倒された覚えがある。しかし昨年WOWOWで放送されたので見たがが、小さい画面では迫力は半減していた。実はわたしはフラメンコの事はまったく素人で、出演している人の事はまったく分からない。前日に長距離鈍行列車に乗って疲れていたので体調もイマイチだった。
▼映画は「私は緑を愛している……」というロルカの詩で始まる。スペインの国民的詩人フェデリコ・ガルシア・ロルカの詩がキューバ生まれのルンバにのせて歌われる。カルシア・ロルカについては97年に公開された「ロルカ暗殺の丘」という映画がある。わたしは当時日比谷シャンテで見たが、ロルカを演じたのはアンディ・ガルシアだった。コップの水の中に血塗られた銃弾が落ちていく場面から始まった。さてこちらの映画は舞台となる大きな建物にカメラが入っていく。入り口から舞台には20枚くらいの絵画が展示してある。そして21組ダンサーと演奏者がそれぞれの絵に併せて踊りと演奏のテクニックを見せてくれる。ストーリーは人間の誕生から死までの一生を追っている。
▼出演するのはパコ・デ・ルシア、マノロ・サンルーカル、ホセ・メルセーら、フラメンコ界の“神”と称されるマエストロたちが、サラ・バラス、エストレージャ・モレンテ、ミゲル・ポベダ、イスラエル・ガルバン、エバ・ジェルバブエナ、ファルキート、ニーニャ・パストーリなどの超一流の人たちである。内容は誕生が<アンダルシアの素朴な子守歌>。幼少期が<アンダルシア、パキスタンの音楽とそれが融合した音楽>、思春期は<より成熟したパロ>、成人期は<重厚なカンテ>、そして死期が<奥深く、純粋で清浄な感情>から、希望に満ちた再生へとつなげ、命の蘇りを期待させる。上下白いスラックスとシャツのソロで踊ったのはイスラエル・ガルバンだっと思うが、暗闇でメモをすることもできない。音楽も何もなくただ一人で踊るだけだが汗がスタジオに飛び散るほどだ。20番目はスタジオに驟雨をふらせ、二人のダンサーはびしょ濡れになって踊る。最後の21番目は若者からお祖父さんお祖母さんまで、日本の田舎の田植え歌、田植え踊りのようなのどかな踊りを見せ、老いも若きも「わたしは緑を愛している」と一緒に歌ってフィナーレとなる。「再生を希望する」という意味では、いまの日本にピッタリする映画かなと思う。

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