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March 14, 2012

NHKBS「崔永元が被災地を行く」を見る。

Chouusa
(昨日の朝日アンケート結果)
▼昨晩NHKBSで「震災後を歩く」というテーマで中国のTV局の崔永元さんが被災地を歩いてレポートしていた。彼が被災地を歩いて驚いていたのは、被災地では暴動も起きず秩序があったこと。そして地元NPOが「被災地マップ」を新聞型式で発行してネットを使えない人たちのために無料で配布していたことだ。今でも日本のTV等では「詳しくはHPで」と逃げている。それを見てわたしはネットや携帯を持っていない人はどうすれば良いのだろうと思う。再放送は3月20日(火)午後4:00~午後4:50。
▼仕事のインタビューで「詳しくはHPを見てくれ」と言われた場合は仕方ない。被災地は命に関わる重大事項だ。崔さんは「新聞を発行するのに政府の許可はいるのか?」と聞くと、「何もいらない」とNPOの人が答えるので驚く。彼はこの部分で情報を政府が全てコントロールしようとするのは、言論の発展を阻害すると、中国政府を批判する言葉をつぶやく。
▼次は行政の移転計画説明会だ。ここでも行政の人が誠意を持って住民に説明している様子が分かる。中国は中央政府の命令を押しつけるのが役人の仕事なのだろう。住民は説明会が具体的に動くのにはあと何度か説明会が必要なのだろうが、納得がいく形でなるべく集団移転できれば、と語る。
▼最後は復興地の商店街だ。ここでも仮設商店街が出来た。だが新鮮な海産物は手に入らないという悩みはある。しかし政府のてこ入れよりも、自分たちの力で復興させるのだ、という意気込みを見て取れると語り、商店街を激励する意味で崔さんも品物を買い入れていた。我々日本人から見ると復興計画は先が見えない。仕事がないうえに地元の人たちも資金不足で家も建てられない。孤独死など様々な問題を抱えているように思える。しかし中国人ジャーナリストの目から見ると、四川大地震との比較でその復興計画に大きな差があるのだろう。特に崔さんはマスメディアをコントロールしている中国政府に疑問を持っていた。さらに被災は国境を越えてやって来る問題なので、お互いに手を携えた協力が必要だと強調していた。
▼13日朝日の夕刊に野坂昭如が「復興、繁栄の危うさの表裏」というエッセーを書いていた。彼は9年前に脳梗塞で倒れ、執筆活動は中止し、リハビリをしている。その中で「火垂るの墓」執筆の経緯を話している。このアニメは極限状態における人間の醜さのようなものが見えて、とても最後まで見る気力はなくなる。野坂はさすがに作家だと思った。小説は現実を正しくは書いていないと告白する。とくにやせ衰えて行く妹にお粥を食べさせる場面。薄いお粥の上澄みを掬って妹には食べさせ、自分は深くスプーンを傾斜させ、自分には多く米粒が入るようにしていたと告白している。「自分が食べる分は底からすくう。実のあるところを食べ、妹には重湯の部分を与える。これを繰り返し、だが罪の意識はない」。
▼最後に大震災について、「日本がどう変われるかが問われている。何が大事か、足もとをよく見て前に進まなければならない。そして、時に後退する勇気を持つこと」と言い切っている。

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