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April 18, 2012

◇キンケロシアターで「黒駒勝蔵」初日初回を見る。

Aikawa
(舞台挨拶する愛川欽也、ちゃんとしたカメラを持って行かなかったのでピンぼけです。)
▼「開花情報」の検索用語は増える一方だ。みなさん神社に直接電話して聞けば済むことなのだが、面倒なのだろうか?昨日の「別離」で若干補足する。観客は銀行員の夫が正しいと思って見ている。しかし「殺人罪」に切り替えられた時、「何とかこの危機的状況を脱出しよう」と思ってしまう。それでウソをつく夫に乗り移ってしまう。だから見ていて何の違和感もなく、最後まで引きこまれてしまうのだ。
▼都知事はケチな男なんです。「I新党か?」とマスメディアに持ち上げられたが、自分サイフからは一円だって出すのは嫌いな知事だ。だから新党騒ぎは立ち消え。視察で旅行するときも夫妻でスイートをとる豪勢さ。いえこれもポケットマネーではなく、都民の税金なのだ。差額ぐらい払ってもしかるべきだと思うが、ケチなのです。そして今回の尖閣列島の買収騒ぎ。山東昭子に紹介された地権者から15億円で買うとか。都知事ならそのくらいのはした金は持っているハズだが、これも都税。目立つことだけが好きなんです。この男、我が家では昨夕さっそく「買うなら自分のカネで買えと」抗議メールを送った。
▼昨日午後は桜見物に不義理をしてキンケロシアターの上映会に行った。初日なので愛川の挨拶がある。木曜日の原稿締め切りに書き上げないと、いつまでも上映しているわけではない。月曜日に「火曜日は雨」の予報がでたとき初日初回に行こうと決意した。
Kinkero
(中目黒キンケロシアター)
◇「黒駒勝蔵」清水次郎長は広沢虎三の浪花節や東映映画で人気となった。だがしかし明治政府になってからは、その手先となって長生きした。この黒駒勝蔵はわたしの知らない人物だった。上映に先立ちキンケロシアターで、愛川欽也は初日初回なので舞台挨拶をして次の様に語った。彼はこの映画に先立ち、民芸の芝居で最初にシーンにでてくるかわら版売りの役で出演した。それから興味を持って調べると、次郎長は地元清水では人気が亡いことを知る。しかし黒駒は地元山梨では人気があった。それで興味を持って更に調べて今回の脚本を書いたという。作品は一年前に撮り上がっていた。しかし肝腎の上映館である自分の所有するキンケロシアターが、各劇団に知られてずうーっと貸し切りで空きがなかった。1年後まだ塞がっていたが、たまたま俳優座の後輩の予定が入っていたので1週間だけずらしてもらって4週間の上映にこぎ着けたという。
▼山梨県笛吹き川の一帯を仕切っていた博徒が黒駒勝蔵である。彼は任侠であるが、人が良く騙されやすい事が玉に瑕だ。ある日八王子の知り合いが汚い格好をして黒駒の屋敷を訪ねてくる。どうやら西の方から官軍と新撰組がやったくるようだが、官軍に力を貸してくれ、という協力要請だった。「うん、悪い様にはしない」と言って裏口から帰らせる。
▼勝蔵には若い婚約者がいたが、彼が博徒である事で結婚できずにいた。あるとき女衒に騙されて、どこかに連れて行かれようとしたとき、船着き場で勝蔵の手下が救い出す。官軍に付くかそれとも会津・新撰組かと迷ったとき、勝蔵の右腕の男が「賽の目で決めましょう」と3・1のピンを出して、官軍側に付くことを決める。そのとき右腕はサイコロに細工をするが、勝蔵はそれを見逃さない。仮に賊軍という呼称を使うが、その鉄砲玉が飛んで来る戦いの最前線に立たされるのは常に博徒の勝蔵たちだった。勝蔵もいまや親分から「隊長、隊長」という名前になっている。手下は目や腕を失ったり大けがをし、勝蔵自身も右足を引きずっている。
▼戦いは一段落して江戸浅草郊外の寺に「褒美、褒賞」を求めて怪我をした勝蔵隊長一家は待機している。しかし待てど暮らせどご一新なった政府からの沙汰はない。勝蔵も28両というはした金をようやく貰って来るが部下は納まらない。それどころか政府は甲府に戻って金を掘れという命令を出す。しかし甲府の鉱山は掘り尽くして最早石ころしか出て来ない。政府は勝蔵たちを厄介払いをしたのだ。一方次郎長は政府の言う事を「はい、はい」と聞く男に成り下がっていた。
▼ある日山梨県庁から呼び出される。そして農民一揆が起きたとき鎮圧をさせるから待機しろ、決して命令があるまで動いてはならぬ、とクギをさされて引き下がる。農民一揆は実は県庁の役人が仕組んだものだった。手下はそのどさくさで、ちりぢりバラバラになる。妻と2人で静に暮らそうと語りながら田んぼの土手を歩いていると、小銃を持った役人に取り囲まれ牢獄へと入れられる。つまり勝蔵は官軍の鉄砲玉除けの役割を果たしただけで、厄介払いされたのだ。新政府もそんなならず者がいてはまずいので、勝蔵は処刑されてしまう。刑場に張り付けられた黒駒勝蔵の姿を垣根の外から涙する妻の姿がそこにはあった。ちなみに映画のサブタイトルは「明治維新に騙された男」とある。4月17日から5月13日まで上映。Tel03-3496-1138

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