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April 17, 2012

◇「別離」(その2)

Regatta
(早慶レガッタのオープニングセレモニー。14日浅草)
▼NHKラジオは朝から「事実上のミサイル」を繰り返している。このミサイルとロケットの違いは昨日書いた通りだ。もう一つ「愛川欽也パックイン・ニュース」では重要な論点がでた。それは「なぜ北が核保有に固執するか?」という問題だ。これに川村晃司氏が「かつて日本に植民地支配されていた朝鮮や中国は、自分たちがいかに苦労しても日本帝国主義を追い払う事はできなかった。ところがアメリカが原子爆弾を2発投下したら、日本は敗北した。だから自分たちも核を持てば二度と日本に侵略されないだろう」という考え方が根底にある。川村氏もわたしも彼らの核保有が正しいと言っているのではない。
▼しかし当時の中国や朝鮮のニュース映画を見ると、日本に原爆が投下されて歓喜の声を上げている人々の映像が多数存在しており、それらをわたしも見ている。だから「核さえあれば安心だ」という考え方が彼らの論拠の一つになっている。さらに言えば毎年8月になると原水爆禁止大会開かれ、「自分たちは被爆者であり、被害者だ」という側面だけが強調されるのは、かなり一面的だということにもなる。可能だったかどうかは別にして、日本人は当時の軍部や帝国政府に対して組織的な反戦・抵抗運動は一切行っていない。刑務所に入れられて「オレは非戦を貫いた」といくら言っても、それは個人の思想という脳内レベルの問題でしかない。
◇「別離」(従前)家政婦は使用人の夫にドアの外に押された瞬間階段から落ちて、流産したと主張する。裁判所で審問が始まると裁判官は「妊娠3ヶ月以上の胎児が死んだとなると殺人罪が適用される」と宣告する。そして莫大な保釈金を払わないと刑務所にとどめ置くという。夫は「認知症の父がいるので自分が帰らないと大変な事になる」というが聞き入れられない。
▼だが11歳の一人娘が母親に連絡し、妻の実家を担保に保釈金を支払うことになる。義母は「そんな事を遠慮しないで」と優しい。しかし殺人罪が適用されるとなると、大変な事になる。夫は家政婦が「妊娠している事を知らなかった」という作戦に出る。ここで保身のためにウソをつく。さらに妻の同僚に頼んで「妊娠していると言う会話は聞く位置に立っていなかった」という証言を引き出す。
▼納まらないのは家政婦の夫だ。靴職人をしていたが腕が悪くて仕事をなくし、借金取りに追われている。彼の妻は借金を返そうと夫には内緒で家政婦の仕事をしていて流産してしまった。だから「口が割れてもアルバイトをしていた」などとは言えない。主人公の夫は家政婦を病院に見舞いに行くと、靴職人の夫に「テメエこの野郎」という調子で殴りかかる。言わば粗野な人物で証人にストーカー行為を続けるので、一度証言した妻の同僚は裁判所で「証言はウソだった」と前の証言を取り消す。
▼主人公の夫は靴職人を「暴行罪」で訴え訴訟合戦になる。主人公の教師である妻は何とか娘を連れて出国したい。そのために妥協点を探ろうとする。倒れた玄関で実況検分をしたりすると、靴職人の妻があるこを隠している事が分かってくる。流産をする直接の原因が「死産」だったのではないかという疑念である。教師の妻はお互い訴訟は取り下げて、慰謝料を靴職人の妻に支払う事で合意をとろうとする。ただしその条件として、「自分の元夫の暴力が原因で流産したのではないと、コーランに誓って欲しい」という。敬虔なムスリムである靴職人の妻は聖職者に相談すると「ウソをつくと長女の呪われる」と言われる。進退窮まって靴職人の夫にアルバイトをしていたこと、流産の直接の理由を告白する。
▼そしてそれぞれが、自分の立場を守ろうとしてウソをついていたことが明るみに出る。慰謝料をアテにしていた靴職人は教師夫妻の車のフロント硝子をメチャメチャにしていずこかに行ってしまう。そして最終段階の裁判所。教師の妻は出国すべき日時が迫っている。娘が裁判官の前にたち、「お父さんかお母さんどちらに付いていくか聞かせて欲しい」と聞かれる。涙を流す少女に裁判官は気を利かせて「ご両親がいない方がよければ席を外してもらいましょう」と2人を外に出す。元夫婦は離れて座り、娘の結論じっと待つ場面で映画は終わる。
▼「2012亀戸天神藤開花情報」という検索用語が増えています。わたしは過去には毎日写真を撮って掲載しました。こんな無意味なことを掲載する予定はありません。直接亀戸天神社にお問い合わせください。

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