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May 15, 2012

「世論調査」という「世論操作」に騙されるな。

▼政府と東京電力は11日、東電の社外取締役にJFEホールディングス元社長でNHK経営委員長の数土文夫氏を充てる方針を固めた。数土氏がNHKの委員長職にとどまったまま、東電取締役に就く方向で最終調整している。」という報道が流れている。その裏づけとして今朝午前5時のNHKニュースでは、東電の勝俣恒久会長が福島原発の事故が起きたとき、菅首相が現地に来たのは権限を逸脱していると報じていた。それよりも勝俣お前はあのときジャーナリスト接待で中国にマスメディアの幹部を連れて行っていた事を忘れたのか?それどころか社長は妻と秘書を連れて京都旅行をしていた。
▼出世しようとする連中は手のひらを返したように委員長の顔色を伺った報道をする。これが「中立・公正」の実態なのだ。こういうのを聞いていると情けなくなる。12日の「愛川欽也パックイン・ニュース」でも東電には直接被害、農産物や観光の風評被害をっふくめると今後50兆円の税金を投入しなければならないと見積もられていると言っていた。それなのに東電の社員の給料には手がつけられていない。日本の一般的な給与所得が200万円から250万円だ。ところが東電社員は500万円から800万円と倍以上の高所得である。彼らも「ローンがある」とか言うが、現実に被災して全国各地に避難して食えない人が大勢いるのにこれで良い筈がない。
▼番組の中で愛川はかつてNHKで堺屋太一(通産官僚で今は橋下のブレーン)の「峠の群像」という大河ドラマに出演したことがある。わたしは堺屋は嫌いなので一冊も読んだ事はない。それがドラマになったとき、「赤穂浪士がそんな悪者ではない」という視聴者の声が全国から殺到してストーリーを変えざるを得なかったという。翻ってみると吉良だって地元では名君として名高い。そのような赤穂が善で吉良が悪という構図は「仮名手本忠臣蔵」という歌舞伎の原作が与えた影響が大きかったのではないかと、わたしは思う。
▼同じような事がNHKにいて「週刊こどもニュース」の池上彰ファンは多いようだ。もう彼の発言がそのままご自分の考え方として乗り移ってしまっている。わたしは池上の本は数冊書店で立ち読みした事があるが、この程度かと思って買わなかったし、時間の無駄だから「そうだったのか」シリーズのテレビは一切見た事がない。
▼モーツアルトの生涯を描いた「アマデウス」(1984年のアカデミー賞で8部門獲得)の映画が約20年後にテレビで放送された。その直後に70歳後半のお年よりが朝日の読者の投稿によるテレビ批評欄に「あんなのは本当のモーツアルトではない」と投稿していた。ウームこの方は岩波文庫の「モーツアルトの手紙」を一度でもお読みになれば、かなり本当に近いことが分かる筈だ。しかしそのお年よりのモーツアルトに対する先入観があって、受け入れられなかったのだろう。いずれにしても自分を客観化する訓練をしておかないと、片一方からのささやきが、あたかも自分の考えのように固定観念化されるのが一番怖い。その最たるものが「世論調査」という「世論誘導」である。
▼NHKが最も得意とするRDD方式(乱数番号法、Random Digit Dialing)が多く採用されている。コンピュータで乱数計算を基に電話番号を発生させて電話をかけ、応答した相手に質問を行う方式で、従来の固定電話を対象として行なわれる。しかし今の多くの若者は携帯だけで固定電話など持っていないから対象から外される。日中家にいてそのアンケートに対応できるのはお年よりだけというのが実態だ。騙されてはいけないよ。

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