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May 09, 2012

◇「劇場版 笑ってさよなら」を見る。

▼昨日遅まきながら、トップ画面の画像を変えた。ところがお一人の読者から「画像とエトキが違う。これは桃の花ではない」というご連絡をいただいた。さっそく電話して確認すると、どうやら「更新」ボタンを押していなかったようだった。あれは生まれ故郷の近くで咲いていた野生の桃の花です。
▼中国の人権活動家のアメリカ「留学」が問題になっている。中国のそういう言論活動が自由にできないというのは大嫌いな部分である。しかし良く考えてみるとアメリカのキューバの租借地にあるグアンタナモ海軍基地では「アルカイダの容疑者」が多数逮捕され留置されている。この人達には人権はおろかハーグ条約における捕虜の待遇すら保障されていない。一説によれば中世の魔女裁判のような水責め、火責めの拷問が行われているという。それをさておいてアメリカには他国の人権をとやかく言える立場にない筈だ。
▼昨日の「孤島の王」の追加。このタイトルだが、C19が反乱を起こして成功する。そのとき本土の法務局の直通電話で「国王を出せ」というと、電話の相手は「お前は誰だ」と聞くのだ。それで「俺は孤島の王だ」と答える。ノルウェイの司法当局は現在は懲罰と監禁だけの監獄を廃止している。この詳しい話は3年ほど前のブログに書いている。
◇「劇場版 笑ってさよなら ~四畳半下請け工場の日々~」名古屋市南区にある倉庫を改造した4畳半の小さな作業場。ここがトヨタの下請け工場である。従業員は社長の小早川さん(56歳)従業員は近所の主婦2人だ。ここではトヨタの4次下請けでちょうどCDの大きさくらいの円盤に金属のマグネット片が6個ついた同様な状態のものを接着剤で貼り付ける仕事だ。手間賃は1個仕上げて5円。来る日も来る日も一日黙々と3千から6千個の部品を組み立てる。小早川さんは夫の経営する配管会社の一角にこのスペースを作って仕事を始めて10年たつ。
▼部品がトヨタの車のどこに使われているから知らない。前の日に翌日の作業数が連絡あり、工場に持ちこまれ、翌日の夕方にはどんな事があっても仕上げて、納品の車が来るまでに仕上げなければならない。リーマンショックがあるまでは仕事も順調だった。しかしアメリカでトヨタの車が訴えられてからは仕事が激減した。今の部品はプリウスのどこかに使われているらしい。しかし仕事の部品は10年前と確実に変化しており、小早川さんは、もう潮時かなと思っている。あと3ヶ月したら止めようと決意して税務署に出す書類に「事業閉鎖」とかき込む。しかし愛知県でその年に1千社が倒産しているが、小早川さんの会社は、その統計にすら入っていない。
▼小早川さんは鳥取の中学校を卒業して名古屋に出てくる。この仕事を続けて来ることができたのも地域の人たちに信頼され慕われているからだ。除夜の鐘が終わった直後の挨拶回りには酔っぱらった夫と二人で、一升もって世話になっている人に挨拶をする事を忘れない。近所の保育園から豆まきの「鬼役」を頼まれると、一緒に働いているパートさんに断って「出演」して、その迫真ぶりで子どもたちに怖がられる。
▼二人のパートさんは小早川さんは、納品する部品に絶対ミスを出さない厳しいという面だけでなく、忙しいとぎすぎすしがちだが楽しい話題を振って常に会話が途絶えないように工夫しているという。さらに忙しいとき時間を無駄にしないように、4畳半の職場で昼食がとれるように調理までする。しかし小早川さんはTVや新聞でトヨタの名前が出るときニュースに聞き耳を立てる。そしてもうこの仕事に先はないと、工場を畳む決意を固める。決意してから閉鎖までの3ヶ月を追ったドキュメンタリー。
▼この作品は歴史と権威のある国際テレビ・コンクールの一つ「モンテカルロTVフェスティバル」のニュース・ドキュメンタリー部門で、日本の民放番組初の最優秀作品賞を受賞した。だが某日の新宿武蔵野館の観客はわたしも入れてたった3人だった。こんな良い映画なのに残念!11日まで午前9時50分から1時間の上映。

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