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June 01, 2012

企業が撤退するとゴーストタウン

Harinonai
(針のない時計、もはやこれでは時間が分からない)
▼M市まで取材に出かけた。M駅で下車するのは初めてだったが駅を降りると、ショッピングモールはもぬけの殻でゴーストタウンのようだった。かつてはPという液晶パネルメーカーがあったが昨年暮れに撤退を決め600人余の退職希望者を募っていた。とにかく閉店している店が多すぎる。駅を海側に降りて改札口の先にある大型店は「学習センター」というような看板を掲げているが、実態「塾」である。1階は美容院のようだが、経営している様子はない。ビルの正面にS社の大きな時計が掲げられているが、「針」は取り外されて、最早時計としての役目は果たしていない。
▼本屋さんもあったが、店は昔の木枠のガラス戸が締められており、中に数少ない古そうな本が置かれ店番の老人が座っていた。とてもドアをスライドさせて「こんにちは」と入っていく気持ちにはならない。割烹もあったが企業が撤退した後は接待客もいないと思われる。取材は1時間で終わったが、駅の近くに普通の食堂は見あたらなかった。近所の年配の女性と比較的若い女性が「叔母さん元気が出るように、カラオケにでも行こうか」と話していた。うーむ昼からカラオケで元気が出るのだろうか?近くの小学校低学年の子どもたちは鉄棒につかまって、先生の笛の合図で半周ずつ回っていた。鉄棒は苦手だったなー。逆上がりは最後までできなかったことを思い出す。
▼3回もある電車の乗り継ぎが、それぞれ2、3分と接続が良かった。駅ビルで海鮮寿司を買って少々おそい昼食を食べた。夕方図書館に行くと、近くの公園を明らかに認知症と思われる男性が妻に手を引かれ歩いていた。男性は70歳半ばで背が高い。妻は夫の手を握ったまま「お父さん、昔ここへ車で運転して来た事を覚えている?」と話しかけるが、夫は終始「…」だった。何の自覚もなく生きていくというのは、自覚ある介添人にとっては辛い事だろうと思う。
▼昨日書いた房総沖地震の事をあまり真剣に考えていない方が多いようだ。関東大震災(M7・9)の時は房総半島南端にある館山の家は全倒壊している。今回はそれよりも高くマグニチュードは8と予想されている。先日館山に取材に行ったとき、お聞きした話では昨年の311では2メートルから3メートルの津波が来ると予報があったので3mの高台に逃げたという。しかし実際にマグニチュード8だったら20mの津波が予想されるから、海岸にある高層住宅も平地の住宅も津波で総なめになる可能性が高い。現実に上総一ノ宮の南白亀川は上げ潮の時は水面と地面の高さはほぼ同じになっている。
▼これで20mの津波が来たら、311に東北地方を襲った黒い津波を思い出していただければ分かるが逃げようがない。近隣のいくつかの自治体ではハザードマップを作っているところもあるので、状況をきちんと把握して置いた方が良い。

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