« オプスレイアメリカでは飛行訓練中止、首相は熱烈歓迎 | Main | ◇「汚れた心」を見る。 »

July 26, 2012

森達也のコラム「正義を掲げ追い込んだ先に」

▼猛暑のなか二日連続で外の仕事だったので、夕食をたべるともうぐったり。世の中にはおかしな話題がぎっしり。朝刊には「次は伊方原発の稼働」だと書いてある。バ○も休み休み言えよ。昨日の朝刊では「オプスレイ配備は中国に圧力を与える」、「原発で対テロ対策を強める」、前者で言えばアメリカは中国に国債を買って貰って成り立っているのだから戦争はありえない。後者は「テロ対策よりも安全対策」で「活断層の上にある原発は即時停止するのが安全」だ。
▼さらに驚きは礼文島で「自衛隊みずから 住民避難訓練を計画」という茶番劇。資源の争奪をめぐって戦争は起きる。礼文島は一度行った事があるが、ここには高山植物しかない。こんな島を占領するバ○はいない。もし占領するには住民の食糧から燃料まで補給を続けなければならないのだ。
▼今朝の朝日に森達也が「明日を探る」というコラムを書いている。今朝のサブタイトルは「正義を掲げ追い込んだ先に」だ。この時期国民の怒りは東電にむけられるべきなのだが、「イジメ」に集中している、パソコンを起動してキーボードを数回叩けば「なぜ事実を隠蔽するのだ」という怒りや鬱憤が、一気に出口と標的をみつけだかのようだ。ただしこの正義は油紙のようにぺらぺらと薄い。そして容易(たやす)く炎上する。」と書いている。
▼毎日のようにテレビなどでは中高生によるイジメ画像が掲載され、通告を受けた警察や学校「処分」の対応に追われる。ここで気をつけてみなければいけないことは、これを煽っている根っこには司法当局や検察の「厳罰」主義がすべてを解決する、という思想が背景にある。最近話題になっているのは児童ポルノ問題があるが、この線引きは極めて曖昧で両親が自分の子どもと風呂に一緒に入っている画像すら、警察が「児童ポルノの疑いがある」と認定すれば起訴されてしまう。
▼先週末に「ラジオライフ」というラジオ・テレビ関係の録画関係の三才ブックスという出版社が、自社のムックの付録でコピーガードを外すソフトをおまけにつけたら編集者や役員が逮捕されてしまった。コピーガードを外すソフトはネットではいくらでも手に入るが、出版することは違法だと認定された。
▼これらは、最近問題になっている平成の「治安維持法」と言われる「秘密保護法」とリンクしている。つまり「法を犯したやつらには厳罰が待っている」という脅しなのだ。戦前の治安維持法だって最初成立したときは、厳罰ではなかったが最終的に最高刑は「死刑」になった。その結果なにが起きたかといえば、一番良い例が幸徳秋水が関与したと言われる「大逆事件」だ200人余の事件に直接関係ない人たちも逮捕され、無期懲役から死刑が求刑され、判決直後に幸徳は絞首刑になった。この事件は「進歩的な考え」を持っていた一般の人たちを震え上がらせた。その後戦争が終わるまで、日本軍の侵略戦争に反対する平和運動や抵抗運動は根こそぎ断たれてしまったのは、みなさんご承知の通りだ。
▼「死刑弁護人」の安田幸弘氏も厳罰主義では犯罪をなくならない、という事を訴えたいに違いない。

|

« オプスレイアメリカでは飛行訓練中止、首相は熱烈歓迎 | Main | ◇「汚れた心」を見る。 »