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January 24, 2013

アルジェリアの人質事件の本質を考える。

▼今朝も取材なので手短に書く。しかも書いた原稿を取材された側が「見せてくれ」というので今晩中には仕上げて送らねばならない。じゃあ自分で書いたらこちらがチェックするから…。と言いたくなる。わたしは原稿を見せてくれという、生意気なことをいう奴らの取材などはしたくない。普通なら取材に来てくれただけで、「ありがたい」と思わなければ変である。何か勘違いしている。
▼アルジェリアの話。どこかで狂って来てしまっている。フランスの社会党政権がマリに軍隊を送って弾圧しようとしたことで問題が発生した。イスラム武装勢力が先に攻撃をしたのではない。まずそこをはっきりさせておかないと問題が見えてこない。その後に石油施設などがイスラム過激組織によって襲撃された。そして人質が取られた。アルジェリア政府はメンツがあるので、紛争を長引かせないために、イスラム過激組織と人質も一緒くたにして銃を乱射してバスごと破壊してしまった。
▼事件の経過を話としてまとめるとこうなる。アルジェリアをフランスの一つの州として巧みに支配して来た経緯については、19日の「愛川欽也パックイン・ニュース」で田岡俊次氏が詳しく説明していた。この田岡の話はとても参考になる。有料ネットTVなので録画か録音をお金を払ってご覧いただきたい。
▼事件が起きてから日本政府の外務政務官は、いち早く現地入りしたが、結局何の役にも立たなかった。絵に描いたようなエリートコースを歩いて来た外務省役人の姿を見るようだった。ここでおかしいのは、8年くらい前に高遠菜穂子さんら3人が、イラクの武装勢力に逮捕、監禁されたとき、政府は何もしなかった。わたしはあのとき初めて夜の首相官邸に「人質を殺すな」と交渉せよという抗議行動に参加した。あのときは機動隊に規制されて地下鉄出口から首相官邸には行けなかった。結局政府は何もせず、民間レベルで宗教者が武装勢力と交渉して、3人は無事解放された。そして当時の日本政府は「自己責任」というバッシングに手を貸した。
▼ところが今回は、得体の知れない日揮という大企業が進出しているので、外務政務官から、政府専用機まで派遣するというサービスだ。民間人は蹴っ飛ばして「自己責任だ」と冷たく突き放す。ところが国のお役にたっていると思われる企業に対しては至れり尽くせり。さらにおかしいのは、邦人救出のために自衛隊法改正まで飛び出してきた。こういうのを泥縄という。だいたい軍隊が海外進出するときは「邦人(あるいは同国人)救出」ということで始まる。しかし歴史的に見て満州を守っていた関東軍はソ連の参戦が決まると幹部だけは飛行機で国内に避難し、他の民間人は見捨てられた。こうなることはアルジェリアの日揮の例一つ見ても予測出来る。
▼それにフランス社会党政権下の軍隊は12月にご紹介した映画のニューカレドニアでも同じことをしている。左翼も政権を握って多数派になると変質することは、歴史が証明している。多数の選挙民の考え方に逆らったら次はないから。

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