« カネが目当て「再稼働」という自治体。 | Main | 高額訴訟で住民を萎縮させる電力会社 »

February 18, 2013

◇「ゼロ・ダーク・サーティ」を見る。

▼アマチュア無線時代の友人からの年賀状に「外を歩けなくなった」と書いてあった。わたしと同年でお子さんはいなくてご夫婦二人で都心に住んでいる。共通の友人に確認したところ「もう寝たきり状態だ」という。「死なないうちに見舞いに行かねば」と話すと、「すぐ死ぬようには見えない」という。それで見舞いにいく日程を調整中だ。奥様も夜勤の多い仕事で脳梗塞で倒れて早期退職を余儀なくされた。人間60歳を過ぎたらいつ死ぬか分からないので、身辺の整理をして他人に迷惑をかねないようにしておいた方が良い。昨日の朝日に公団住宅に住んで亡くなった人の遺品の引き取り手がなくて困っているという記事があった。
◇「ゼロ・ダーク・サーティ」タイトルは軍事用語で夜中の零時半という意味。つまりこの場合ビン・ラディン殺害作戦のゴーサインが出た時間である。映画はまず911事件でビルに取り残された人々の、実際の録音と思われる断末魔の「助けて」という声がたくさん聞こえて来る。911事件がアルカイダが起こしたという節には沢山の異論がある。これはきくちゆみさんなどがアメリカの資料を使って「911ボーイングを探せ」などで解析している。この映画はきくちさんなどの指摘とは逆の立場の映画である。
▼高校を卒業してCIAにスカウトされた分析官のマヤが主人公である。同様の内容ではケーブルTVで放映している「ホームランド」の方がスリリングで遥かにおもしろい。されアルカイダやタリバンを見つけてはあらゆる拷問で痛めつけ、ビンラディンの潜伏先を吐かせようとする。その拷問たるや中世の魔女裁判のようで、「敵」の人間性を徹底的に辱めるというものである。どうやっても吐かないので逮捕者は増える一方である。アフガンからパキスタンと場所を移動して追跡を続けるCIA。
▼やがてパキスタンで、ビンラディンと親しいとされる人物の電話信号を突き止める。そして町を無線探知車巡回してある場所を特定する。だが無人偵察機や人工衛星を使った監視でも何も手がかりはつかめない。その屋敷に出入りしている人物を捕まえて拷問した結果、「彼」が潜伏しているらしいと確信を持つ。しかしCIAの本部にそのことを知らせても「確保」に動き出す様子はない。
▼これは現実にはオバマが「テロとの勝利」を宣言するために逮捕(殺害)のタイミングを計っていたのだが、映画ではそのことは触れない。CIAの本部は「潜伏している確率はどのくらいなのか?」と聞きただす。他の職員は60%だというが、マヤだけは100%だ。でも割り引いて95%と言う。あとはご承知のようなパキスタンの主権を侵して低騒音型の武装ステルスヘリを2機飛ばして「ゼロ・ダーク・サーティ」作戦を決行することになる。2時間半もあって、たいくつきわまりないアメリカの国策擁護映画。

|

« カネが目当て「再稼働」という自治体。 | Main | 高額訴訟で住民を萎縮させる電力会社 »