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March 27, 2015

◇「あいときぼうのまち」をWOWOWで見る。

Hutaba311
(映画の冒頭フタバ町の「原子力看板」のあるシーン、もちろんセット)
▼昨年公開された菅乃廣監督の映画24日深夜にWOWOWで放送された。1945年福島県石川町、学徒動員で英雄は目的もわからず毎日ウラン採掘に明け暮れていた。監視に来ている将校は「50トンのウランが採掘できれば、特殊爆弾が作れる」とハッパをかけ、生徒たちを叱咤激励する。だがその一方戦争未亡人と深い仲になってしまう。
▼その時代から20年後の1966年福島県双葉町になる。原発建設反対を貫く英雄。反対派の彼は地域で孤立し、娘の愛子の就職先は見つからず、その恋人の健次すらも彼女のことを避けるようになっていく。
▼2011年、親子2代で東京電力の原発に勤務していた健次は息子をガンで失う。その直後、孫娘もいる幼なじみの愛子と再会する。喫茶店で「むかしは、今年60の叔父さん」と童謡を歌っていたけど、自分たちはその同じ年になってしまったね、と笑う。お茶を飲んで別れる積もりだったが、健次の車に愛子は乗り込んで来てホテルに直行する。
▼家に帰ると家族から「遅かったね」と声を掛けられる。部屋に籠もって健次とのデートを思い出す愛子(夏樹陽子)の演技は実に見事である。
▼老人二人のデートは孫娘に気づかれるところとなる。ある日浜辺で二人が石を投げている場面を発見される。孫娘は「汚い二人」と車のキーを投げ捨てて逃亡する。車に戻った二人がキーを探しているとき、311で津波がフクイチを襲う。二人は自分たちが逃げるよりもお年寄りの避難に邁進して、助からなかったと目撃情報が入る。孫娘はそれを聞いてホッとし、墓前に自分のホルンを持参して供養の演奏をするのだった。
▼はっきり言って話が散漫。テーマをひとつに絞るべきだった。映画館ではヒットしなかったのもうなずける。

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