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May 11, 2015

◇「ザ・トライブ」を見る。

◇「ザ・トライブ」 ウクライナのろうあ者だけの寄宿の入学式の場面から始まる。新入生セルゲイは入り口が分からないで迷っていると学校職員に入り口を教わり迂回して入って来る。しかし時間がかかったため、式典は終わっている。部屋に案内されえt、職員がたちさると、先輩たちは、彼を丸裸にして検査して金目のものはすべて巻き上げる。昔の軍隊のような手荒い扱いを受けながら、少年はどんな目にあっても自己を失わず、自分の生き方を探していく。
▼その学校ではあらゆる悪事がはびこっていた。店からの万引きして「戦利品の山分け」、帰宅する従業員を襲って金品を奪うなどだ。それというのも、この学校は「トライブ」(族)という見えない組織によって支配されていることがわかってくる。少年は盗みを手伝わされ、少女は長距離トラックの休憩所に停車している運転手を個別訪問して売春させられている。これもすべて先輩たちから後輩に引き継がれてきたことだ。かっぱらいも、売春もその売り上げは何処かへ吸い上げられていく。
▼そんな中でも新米のセルゲイはひとつ醒めたところがあり、完全に悪に染まっていない。そしてトラックの運転手たちに売春をしている少女アナに恋心を抱く。やがてセルゲイは売春の斡旋を手伝うようになる。そして自らもアナにセックスを要求し、それを機に二人は密会を重ねる。セルゲイはたちまち本気になるが、アナは売春で稼いだカネでイタリア行きを目ざしている事が分かる。
▼数々のこれでもか、という暴力シーンが出てくるなか、リアリティーがありすぎて目を覆いたくなったシーンが中絶手術の場面だった。「手術」といってもモグリの医者が麻酔もせずに手持ちの器具だけで行う強引なもの。一昔前まであるいは現在でも貧しい国の医者が実際にやっていそうな感じがして身震いすすような恐ろしさを感じた。ろうあ者が主人公なので、字幕もセリフもひとつもない。2時間10分の間、ただ手持ちのカメラでドキュメンタリー映画を見ているような気分になってくる。

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