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June 20, 2015

NHK「沖縄戦全記録」を見る(補足説明2)

沖縄戦を理解するため、春橋哲史さんから投稿をいただきました。本日(20日)と明日(21日)に分けてご紹介します。

沖縄戦の件です。

 日本軍の錯誤は、1944年10月12日~16日に戦われた、台湾沖航空戦の時から始まったと言えます。
 10月10日に、米機動部隊が相次いで南西諸島を空襲しました。沖縄では「10.10空襲」と呼ばれていて、那覇市の大半も焼失しました。

 更に、米軍は台湾にも来襲し、日本軍は、南西諸島・台湾方面の航空戦力の総力を挙げて反撃に出ます。
 この中には、夜間攻撃専門部隊として訓練途上にあった「T部隊」も有りましたが、日本軍は訓練完了を
待たずに投入します。

 日本軍は、戦果を空母10隻撃沈と誤認し、それを国内にも発表します。
天皇から海軍へ嘉祥の言葉が下され、軍民共に大戦果を喜びますが、実際のところは、巡洋艦2隻の撃破(沈没ですらない)に過ぎませんでした。

 16日になって、空母7隻を基幹とする米機動部隊が発見され、誤報に気付きますが、日本軍は、ここから官僚めいた迷走をします。

1 海軍は「外に出した数字であり、陛下からお言葉も頂戴しているものであるから、訂正は難しい」として、陸軍に対しても、訂正を遅らせます。
2 陸軍は、海軍からの報告を信じ切っており、予定されていたフィリピン防衛の主戦場を、ルソン島ではなく、レイテ島に変更しており(空母の援護が無ければ、上陸軍を水際で撃破できると想定)、その変更を取り消しませんでした。
3 フィリピン防衛の主方針が変更された事で、ルソンからレイテへ兵力が移送され、フィリピン全体の戦力が薄くなります。
4 フィリピンへの兵力穴埋めの為、台湾から兵力が移送され、台湾への兵力穴埋めの為、沖縄の第9師団へ、移動命令が下されます。
5 姫路の別師団を沖縄へ移送する計画が立案され、第32軍にも伝達されますが、この移送計画は「輸送の安全確保に見通しが立たない」「本土決戦の兵力充実・準備が優先される」との理由で、直前で中止されます。
(以下明日に続く)

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