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March 24, 2016

◇「母よ、」を見る。

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(23日、ユキヤナギと春霞のスカイツリー)
▼うかうかしていると、図書館から借りた本の返却期限が迫ってきて、「催促メール」がとどく。1週間のうち少なくとも5日は、街宣に参加しているから、家でのんびりPCに向かったり、TVを見ている人と「差」は開く一方だ。街頭でスピーチするにしても、ウソをしゃべる訳にはいかないから、必死に本を読んで勉強する。4日ほど前に新聞広告を見ていたら、元政党幹部が「スターリン」物の執筆をしている事がわかった。全6巻である。わたしはスターリン関連の日本で出版されたものはすべて読んでいる。これも読まねばと思って、図書館をチェックすると全6巻は誰も借りていなかた。重いのでとりあえず4巻だけ借りて来た。本を開くと文字は大きいので、1冊320ページの本は一日1冊のペースで読めそうだ。
◇「母よ」映画はロックアウトをしている工場に、労働者が塀を突破して突入する。そこに盾と棍棒を持った警察が襲いかかり、さらに放水銃が向けられる。手に汗を握って見ていると「カット」の号令がかかる。これは映画の撮影現場だった。女性映画監督のマルゲリータ(マルゲリータ・ブイ)は、新作の撮影を開始するが、自分の思い通りの映像が撮れなくて悩んでいる。
▼恋人ヴィットリオと別れたばかりで、離婚した夫との娘リヴィアは反抗期に突入して「バイクを買ってくれ」とか難問をぶつける。それよりもいちばん心配なのは、入院中の母アーダのことだ。兄(ナンニ・モレッティ)が手作りの料理を差し入れる。しかし撮影の合間をぬって見舞いに駆けつけたマルゲリータに母は「家に帰りたい」と訴える。これはわたしの母も毎回見舞いに行くたびに、「家に帰りたい」と同じ事訴えるので「明日ね」と納得させる。
▼マルゲリータと兄は、医師から「お母さんの病状はかなり重い」と説明される。兄はたんたんと医師の説明を受け入れるが、マルゲリータは混乱してしまう。そんなある日撮影現場に、主役を演じるアメリカ人俳優バリーが到着して早口でまくし立てる。だがそれは冗談なのか正気なのか、まったくわからない。
▼一方、母は病状が進行して呼吸困難になり、集中治療室に入る。気管を切開したので声を出せない母。マルゲリータはこの母に対し、退院して孫娘にラテン語を教えて欲しいと励ます。看護師に集中治療室での面会はあと5分ですと追い出される。すると、母はノートに「あなたがいるのがいちばんの治療なのに」と書いて娘を微笑で励ます。アメリカからやってきた俳優のバリーはコンディションが極めて不調だ。食堂のシーンでは何度も途中で台詞を忘れてしまう。挙句の果てに「脚本が悪い」と自分の演技の不調を棚にあげて監督と脚本家のせいにする。マルゲリータとバリー言い争いになり、激しく罵り合う。
▼憂鬱な気分で母の病室へ見舞いに行くと、数歩も歩けなくなった母を見て思わず怒鳴りつけてしまう。ある日、撮影がうまく行かないのを気にしたマルゲリータは、自宅にバリーを招待し、手料理でもてなす。くつろいだ気分になったとき、バリーは「自分が人の顔を覚えられない病気なのだ」と打ち明ける。やがて仲直りの乾杯をする。そんな折、マルゲリータと兄のジョヴァンニは、病院から母が余命わずかだと宣告される。
▼人を励ますこととは何かのか?人間の尊厳を守りながら相手を傷つけないこと。思いやる気持ちが何にも増して大切であると気づかせてくれる、作品である。第68回カンヌ国際映画祭エキュメニカル審査員賞 。

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