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March 09, 2016

データーウーマンの「馬鹿版TPP分析」

 以下にご紹介するのは3G津4日データウーマンことK・Kさんが経産省前でスピーチした内容をご自身で文書にして一部の参加者に配布したものです。TPPの本質を理解するのにとても分かり安い内容でした。そこでご本人にお願いして『鍵盤乱麻』ブログに全文掲載することを許可して頂きました。この場をお借りして御礼申し上げます。なお続編を執筆中とのことですので、発表し次第、本欄でご紹介させて頂きます。文書をスキャナーで読み込んでチェックの上掲載させていた来ました。校正には注意しましたが、間違いなどありましたら、ご指摘下さい。
Detawoman
(3月4日経産省前でこのテキストを持ってスピーチするデータウーマン)
 
 「馬鹿版TPP分析」
私は、バカなので、全然わからないTPP
そこで、直感だけを頼りに読み解いたTPP。間違っていたら教えてください。
                           K・K
                           
第一印象:すべての基準がアメリカの基準である。アメリカの基準がグローバルスタンダードで正しいと言えるのか?
 各国には社会構造と歴史がある。大切なものが何かは各国で違うだろう。それを関税障壁といってぶち壊せば、自由な世界が開けるか?
第二印象:個別の問題が条文の多数にまたがっていて、本心が見えなくされている。どう考えても、騙しの手口だ。
第三印象:やたらと「透明性」がうたわれていて、隠し事はいけませんというスタンスだが、全部アメリカに見せなさいと言う意味だよ。好きでもない奴に、大事なものを見せられないだろう。アメリカは信じられる相手とは思えません。
O第四印象:この協定は始まりです。アメリカが妥協しているところは、徐々に時間をかけて、アメリカの言い分を完成させるまで、続きます。そして、日本に問題が生じても、条約の破棄はできません。これって、ヤクザの掟じゃないのか。

こんな感じです。ここで、馬鹿が各論に挑戦します。
1、農産物の市場問題
TPPの関税撤廃率は95.1パーセント。これは時間をかけて100パーセントになります。今回関税撤廃の対象にならなかった僅かなものも7年後に見直し協議が決められています。かつ段階的に関税削減が盛り込まれた品目も、早期撤廃の圧力がかけられています。
 さらに、農産物の市場アクセスを拡大するための仕組みとして「物品の貿易に関する小委員会」が、関税障壁の問題を引きずるのとは別に、「農業貿易に関する小委員会」が設けられ、農産物貿易の促進を引きずります。ここでびっくり。出て来るのが遺伝子組み換え農産物の問題で、これを市場アクセスの問題としているのです。安全性も何もあったもんじやない。ただただ市場拡大のための遺伝子組み換え産品の市場の拡大のための委員会になっている。
 セーフガードについては、期限が来れば全廃です。
 (TPP条文第二、第四条 関税の撤廃)
1、現行の関税を引き上げ、また新たな関税を採用してはならない。
2、漸進的に関税を撤廃する
3、関税の撤廃時期の繰り上げについては検討する。
つまり、決めたら絶対変えられないし、最終的には全廃で、今あるものも早く廃止しろということです。

 遺伝子組み換え農産物について、特別に定めていないことがやり方が汚いぞアメリカ。
 遺伝子組み換えを意味する条項は「現代のバイオテクノロジーによる生産品の貿易」となっています。アメリカ農務省の見解は「TPPは、農業バイオテクノロジーのトピックを米国の2国間及び地域貿易協定に初めて盛り込んだ。 TPP協定は、農業バイオテクノロジーが、増大する世界の人口に持続可能な方法で食料を供給する重要なツールであることを認めるとともに、意思決定のプロセスの透明性の促進、微量混入の際の協力、現代のバイオテクノリジー生産品の時宜にかなった承認の促進をTPP諸国にやくそくさせる、農業バイオテクノロジーに関する条項を盛り込んでいる」。
 ふざけるんじゃないよ、アメリカ。悪魔の企業、モンサントのラウンドアップなんかが、世界を破壊しているんじやないか。
 農産品に関するアメリカの意図一結論
関税撤廃の「除外」規定の排除。7年後の見直しの義務付け。遺伝子組み換え農産物の貿易促進。
 これで、日本の農業、畜産は潰滅。遺伝子組み換え食品は堂々と入り込みます。

Ⅱ、食の安全について
 協定文案第7章「衛生植物検疫措置」と第8章「貿易の技術的障害措置」に絡むんですが、第2章の「市場アクセス」29条の「バイオテクノロジーによる生産品の貿易」がわざと目くらましで、気がつくと、全部押し付け。
 TPPに安全卜生と言う概念は一切ありません。
 病虫害など農畜産物のリスクが生じた場合、なんと輸出国が地域的に封じ込めれば国として輸出禁止措置を採らなくてもよくなります。アメリカでBSEが発生した時、日本は
輸入禁止しましたが、これからは発生国が収束したといえば、輸入禁止はできません。また、「関税当局及び貿易円滑化」 「48時間以内」のルールで、輸入手続きの迅速化名目で輸入品の検査が簡略化され、安全確保は制限されます。速けりやいいのか?
 「透明性の確保」というめくらましで、工業製品や食品添加物、食品表示の各国の基準やルールは貿易の障害であるとして、日本が独自にルールは決められない。60日前までに利害関係者を検討に参加させなければならない。とすると、遺伝子組み換え食品の表示をしようとすると、アメリカの企業から反対の意見が出されて、独自表記はできなくなる。いままでだって、消費者の意見は反映されてこなかったが、これからはグローバル企業の一声で表示まで決められるというわけです。それどころか遺伝子組み換え食品の未承認国に承認を促し、違法とならないようにする。日本の食品安全委員会、消費者庁、消費者委員会のお仕事はアメリカの意見の取り次ぎ役になるだけですか?
 
食の安全より企業の利益

Ⅲ、投資
わからん?
どうも、すべてが投資の対象になるということらしい。
a、企業、b、株式、出資その他の形態の企業持ち分、c、債権、社債その他の債務証書及び貸付金、d、先物、オプションその他の派生商品、e、完成後引き渡し、建設、経営、生産、特権又利益配分に関する契約その他これに類する契約、f、知的財産、g、免許、承認、許可及  び締結国の法令によって付与される類似の権利、h、他の資産(有体あるいは無体、又は動産あるいは不動産  のいかんを問わない)及び貸借権、抵当権、先取特権、権その他関連する財産権。
さてさて、問題はこの先のようですよ。
「投資に関する合意」:
1、当局が規制する天然資源に関する権利、2、発電又は  配電、浄水又は配水、電気通信その他これに類する一般公衆による消費のためのサービス(インフラサービス)を提供する権利、道路、橋、水路、ダム又はパイブラインの建設その他これに類する経済基盤の整備に係る事業を行なう権利。
びっくりポンですよ。社会基盤の全てをアメリカの投資対象にしていいわけないだろう。 そして、出て来る化け物がISDS条項です。この「投資」により、投資家又は投資家の支配下にある法人が損失又は損害が生じた場合は、投資受け入れ国は損害賠償義務を負う。 投資家の期待に反する行動をとると義務違反で賠償させられるわけですね。アメリカ企業が「おれが水道の権利に投資」してやるとでてきたとき、結構です。自治体が運営しますというと、妨害したことになり、膨大な賠償が生じる。なんで、自分の地域を自分の使い勝手のいいように運営するとアメリカに賠償しなくちゃならないなんて、絶対認められない。めちゃくちゃ紬かい規定かおるのだが、要は、自国に有利な制限を設けてはならないということらしい。
 こごで多国籍企業が投資してきて日本との間で「匡|内」の法律との訴訟が起こった場合、なんと、日本には裁判の権利はない。外国に設置される仲裁法廷によって判断されるんだって。司法権も奪われる訳かよ!!

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