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March 13, 2016

「データウーマン」の 馬鹿版TPP分析続き(K・K)

馬鹿版TPP分析 続き

金に縁がない庶民にとって、縁ないか?とおもったら、どうも大ちがいらしいぞ。
金融サービス:これもまた、何から何まで、「金融サービス」にぶち込んである。生命保険、損保保険。銀行業務すべて。証券、投資信託、債券売買、FX取引、フューチャー・スワップ・オプション(意味わかんね―)(これは金融派生商品らしい。穀物「米。大豆」、砂糖、石油、貴金属の先物取引なんかのようだ) これを、国内の他国の同種の事業を同一にしろと言う事です。国内事業者と外国事業者に差別を付けてはならない(これを「内国民待遇」というんだそうだが、こんな日本語あるんかいな)
 そして、市場アクセスを広くするために、他国の事業者に店舗数の制限、量の制限、職員数の制限もしてはならない。
新金融サービスも越境金融サービスについての規定で、条件を付けてはならない――これって、アメリカの大手銀行がやりたい放題と言う意味じゃないの??そのうえ、海外の金融機関の幹部職員に自国の国籍の保有者を入れることを要求できないんだそうです。(微妙で、半数を越えてはならないとも読める)。多分、ここで、アフラックが大きな顔して登場です。

☆全く理解できない項目。プルデンシャル条項について、これはもう少し勉強しますので、ごめんなさい。
「金融サービス」の狙い目はすべて、現在ある銀行も保険も、その上新たな金融サービスも、国内事業者と外国事業者(アメリカ以外ないでしょう)の差別が出来ない。特に日本の保険業への参入可能が大きい。ちなみにゆうちょ銀行・かんぽ生命、270兆円。その他の共済(ターゲットはJA共済だろう)50兆円これらの突き崩しのねらい。更にいえば、あれやこれやを金融商品化することで、日本企業の内部留保300兆えんを博打に吐きださせる気だろう。
 そうすると、アメリカ大企業の敵対的買収が横行して、日本企業はガタガタだぞ。いいのか経団連。「越境サービス貿易」これも、あらゆるサービスは自由だという絶対的な概念は本質において、正しいのだろうか?怪しいのなんの、際限なく怪しい。
 ともかく、自国の為にバリアーを設けてはならないというのを、自由だとか、アクセス権の平等とかいうのが言葉の使い方がおかしいと思う。そして、この条項にには「保留」することが出来る分野が提示できることになっているのだが、これをネガティブリストと言うんだそうだが、自国の権利の保護をネガティブということからして、本当は駄目だけど、一応出してもいいよ的な上から目線の大国主義が見え見えです。そしてこれらの「保留」は永遠に「保留」されるのではなく、順次交渉に載せられるという意味です。

 「保留」には2種類あり、現行保留と将来保留に分かれています。「現行保留」は将来的に規則を強化したり自由化水準を低めたりできない。「将来保留」は現状維持義務(ラチェット条項というんだって)がないので、将来的には規制強化や新規制度をすることが出来るらしい。(本当だろうか。信用できない)注意すべきは、ネガティブリストにあげた「保留」の項目以外のものは、なんでも自由化の対象になると言う事の方が問題かもしれない。大木の幹は保護したけれど、根っこや天辺や枝葉は外国に自由にさせたら、大木は生き延びられないんじゃないか。それに、社会のシステムは実は小さな歯車こそが重要で、そこを外国に明け渡すことは社会の基盤から根こそぎに腐って行くということにならないだろうか。

 この附属書がなかなか曲者です。職業上の資格の承認、免許または登録につて、対話の機会を設けるのだそうだが、ここで対象になっているのは、弁護士、会計士などのことを言うらしい。締結国は資格の承認、免許、登録の手続きの円滑化を目的として、自国の関係団体に対し、他国との対話をせよ。というんですよね。

 弁護士連合会なんか問題にされている事を知らないのかしら?このままゆくと、海外から日本の資格と関係ない弁護士やら会計士やらがどばどば入って来て、日本の企業弁護士なんかになったり、監査法人になったりして、買収やら、損害裁判やらが頻発する可能性も否定できませんが、いいんでしょうか?いちおう医師免許は入ってないみたいのだが、なんと「医師等の個別の資格・免許を相互承認することについての議論はない」としているだけだから、将来はわからないんじゃないか?なんで、こんなところにあるのか分からないが、急送便サービス附属書というのがあります。郵便独占の利益を急送便サービスに使ってはならないと言う事みたいなんだが、国内郵便の利益を国際郵便の急送便に投入してはならないし、外国の業者に国内と同じ条件を要求するのもダメ。これは日本郵政がターゲットなのは明白だが、どう考えても、かんぽ保険との関連が裏にあると思う。

国有企業章:
これは、ともかく、なにがなんでも国有企業は悪との認識で貫徹されていて、限りない否定です。国有企業といっても、勿論一様ではないが、国の、地方自治体の基本インフラは商業ベースの利潤でその意味を考慮するのにはなじまないのではないか?基本インフラに非商業的援助(優遇条件での貸し付けなど)をしてはならない。大きなお世話だ。社会インフラに援助をして、維持しなかったなら、美しい日本の村落なんか壊滅だぞ。安倍は何を考えているのだ。考えていないんだった。
 なお、「保留」リストは5年以内に追加交渉。

医療分野:

 これは実は「知的財産」(18章)、「国境を越えるサービス」の貿易」(10章)、「金融サービス」(11章)、「投資」(9章)、「透明性及び腐敗行為の防止」(26章)にまたがっています。これがわからない大原因。「知的財産」によって、新薬の保護強化がなされた。これはアメリカの大製薬会社(ファイザーなどはそれでも日本側へ譲歩し過ぎとして反対している)。バイオ医薬品は日本は最初の販売承認から8年と主張していたが、アメリカの12年がきまった。これによって、抗がん剤、C型肝炎、糖尿病治療薬など、バイオテクノロジで開発する医薬品は特許期間延長と新薬のデータ保存期間が追加されることで、制約大企業の独占利益が保障される一方、ジェネリック薬品の参入が厳しい状況になる。「国境なき医師団」は「発展途上国の医薬品入手が出来なくなる」と大きな懸念を示している。
 特許権が発生することで、先端医療技術などの医療費が高騰し、保険適応すれば公的保険財政を圧迫することから、保険外適応とすることが考えられる。これをかばーする民間保険に加入できない低所得層は最先端医療は受けられない。命に格差が出て来る。
 アメリカはまだまだ悪辣な仕組みを仕掛けています。新薬の特許が切れてもジェネリック薬が発売されるまでの間は高い薬の価格の維持のために「新薬創出加算」の継続・恒久化が図られて居たり、外国の薬価が高くなっていて、日本の薬価を低く抑える制度(外国価格調整制度)、や売り上げが増加した場合薬価を下げる制度(市場拡大再算定制度)の撤廃を申し入れて来て入り。
 透明性とか、市場アクセスとかいいながら日本にはそれを要求し、アメリカは「特許保護」とかいって薬価とか、承認の手続きなんか明らかにしやしません。平等なんてありません。ここで再度復讐じゃなかった復習です。
ISDS条項:
 外国企業や投資家が投資先の国や自治体が行なった施策や制度改定によって、不利益を被ったと判断した場合、その制度の廃止や損害賠償を相手国に求め、国際仲
裁法廷に提訴できる。というものです。医療分野にこれが発動されることが考えられる。たとえば、厚生省が例外的に認めた混合診療として、先進医療(2015年12月現在、108種類)を日本政府が保険適用した場合、アメリカの保険会社が先進医療保険に不利益を被ったとして、ISDS条項を発動する可能性は高い。ここへアメリカの民間医療保険を強引に持ち込み、日本での商品認可や販売にかんする規制緩和を求めて来るし、当然ISDS条項を発動するだろう。高額な保険料なんか払えない庶民はまず病院へ行けないし、薬代は高騰するし、重病になっても、新薬は使えませんから、死ねということです。確実に、アメリカのマイケル・ムーアの映画「シッコ」の世界です。なんでひどい前例に合わせることが自由で、アクセス可能性の高い社会になるんだ。医療の壁はばか高くて、その前で力尽きる人の姿を思い浮かべろ。

最後は著作権問題:

 知的財産分野の一分野と言う位置づけです。
初めは日本とアメリカの対立があったと報じられていたが、ふたを開けたら、アメリカの言い分のままって、駄目じゃないか。著作権保護期間を延長、著作権侵害の非親告罪化、著作権侵害の法定賠償制度等の採用。
1、 著作権保護期間の延長70年
アメリカがめちゃくちゃこだわった背景はなんなのかを考えて見ると、どうも私たちがいわゆる作家個人の著作権の問題なんというほんわかした問題ではない。ディズニーのようなコンテンツ企業の権利保護策だと言う事が明白。日本のアニメやゲーム、漫画のキャラクター関連が世界を席巻しているとはいえ、著作権使用料の国際収支は圧倒的に赤字だそうで、8000億円。日本の場合は新しいから著作権保護期間を延長すると言う事、  古くて、現在も稼げるアメリカのコンテンツ。つまりディズニー。熊のプーさんの巨大ぬいぐるみを持つ私は、アメリカにやられている一人である。私は、プーよりは尻尾が取れちゃうロバのイーオーが好きなんだが、延々と金取るディズニーは子供に夢を得るとか言いながら守銭奴を露呈したわけだ。
 日本の場合、著作権保護期間の延長で、「青空文庫」は消滅。また古い作品をデジタル化してアーカイブ化して、商品化することもできなくなる。

2、 非親告罪化
 これは日本国内でも一部では問題として認識されているが、これまでは著作権保持者が無断使用で侵害を申告すれば罪に問われたが、著作権保持者が希望しない場合は処罰の対象にはならなかった。これが180度転換される。会社内でのプレゼンの資料だろうが、学生への研究のための資料だろうが、無断で使えば著作権侵害に当たり、操作期間の判断だけで訴追されてしまう。
 これは文化というものの本質に関わる問題で、もっと作家、クリエーター、デザイナーなどが抵抗すべきであると考える。日本には昔から本歌取りという文化がある。つまりある先行作品の本筋を踏まえた上で、作品を二次的に構築するわけである。さらに、そもそも文学はある先行作品をどのように展開し、新たな作品とするかがポストモダンといわれる文学の神髄である。訳のわからない石あたまの法律家に作者以外にかってに、著作権の侵害だとか言われる方が迷惑だろう。どれだけ見事に換骨奪胎されたかを見られた著者は自らの先品の価値を拡散してもらう事での価値の方が大きいと思うのだ。文学をなめるんじゃない。文学だけではないと思う。コラージュのような作品は盗作にされるだろし、私たちがしばしば批判に使うパロディも、ころび公安みたいに、正義ずらした著作権法違反で訴えられるということだ。

3、 法定賠償金

これまで日本では権利者の実損害部分が賠償額であったから法外な賠償額が求められることはなかった。しかし、今後は表現活動に関わる知的財産訴訟が頻発し、故意に訴訟が起こされるようになり、裁判ビジネスが成り立つ可能性を秘めている。こんな訴訟社会が自由な文化を生み出すとは考えられない。アメリカの巨大産業の著作権の保護のために、文化が萎縮させられてはならないし、裁判で脅されてはたまったもんではない。もっと文化人たちは怒っていいはずだ。
 いまこそ思い出そうよ。四条河原の落首:
「このごろ都にはやるもの、夜討強盗謀綸旨、召人歯や馬虚騒動・・・」→「この頃都にはやるもの、嘘つき・・公安・機動隊、憲法改悪・偽愛国、バーゲンセールで国を売り、オリンピックの目くらまし」

*編集者注データウーマン:K・Kさんは続編を早く脱稿していらっしゃいましたが、諸般の事情で、皆さんにこの力作論文をご紹介するのが遅れました。みなさまの投稿をおまちしています。『鍵盤乱麻』HP右上に「投稿フォーム」があります。

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