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May 16, 2016

◇「緑はよみがえる」を岩波ホールで見る。

▼転倒したとき、口の中も切れてしかも歯がグラグラして固い物を噛めなかった。歯を磨くときも痛みがあったが、今朝から大丈夫。おそらく通院すれば、顔はバンドエイド一枚で何とかなるだろう。
◇「緑はよみがえる」1917年の第一次世界大戦イタリアアルプスの麓。イタリア軍とドイツ軍は塹壕戦で膠着状態にある。深くつもった雪の下4m下にある塹壕に兵士達は籠もっている。ある日司令部から若い中尉が派遣されてくる。司令部は1歩でも敵地に近づくよう命令を持って来る。参謀本部の連中は地図に線を引いて「ここを確保すべきだ」という発想で作戦を立てるだけで、現場の苦労は何も知らない。参謀本部を繋がっているのは手回しの野戦電話だけだ。それもどうやら敵に盗聴されているようだ。まだ少年の面影が残る新しく赴任した中尉は、汚れきった塹壕の実体をこの目で見て息をのむ。
▼ネズミもかけずり回り、ピーナッツを枕元に並べて、彼らの餌にしている。だが時々敵陣地から夜間に照明弾が打ち上げられる。敵襲かと緊張するが、大体は脅しである。だがしかし時々迫撃砲の爆発音が遠くで聞こえたと思うと榴弾砲が塹壕の天井を貫く。
▼ある日敵陣視察の命令が電話で届き、斥候に出かけた兵士は10mも進まないうちに敵の狙撃兵の餌食となって倒れる。雪が降らない時期は、このイタリアアルプスのアジアーゴ高原は緑が生い茂る美しい高原だ。しかし真冬は下界と隔絶されてしまう。彼らの唯一の楽しみと言えば、家族や恋人から届く手紙である。司令部はさらにもう一人斥候にでるよう命令する。若い中尉は一人に中年兵士に命令する。すると兵士は野獣もとさつされる直前には小便をするという。俺もそれをすると立ち小便をしたあと、「外で死にたくはない、ここで死ぬ」と小銃の引き金を足で引いて自殺してしまう。死ぬならみんなと一緒だ。誰もがそう思っている。
▼そしてある兵士は岩に耳をくっつけ「何が岩を掘る音が聞こえる。敵が俺たちを爆破しようとしている」と狂ったように叫ぶ。そしてある日いつもの照明弾が打ち上げられたあと地下壕に榴弾が撃ち込まれ、死者が次々と出る。戦死した兵士はそこに埋葬され、身元がの分からない兵士には墓標もない。そして司令部は、別の激戦地の前線に撤退命令を出し、兵士達は美しい稜線を行進し始める。中尉は戦争の残酷さを目にして「難しくとも、人を赦すことが出来るのが本当の人間なのだ」母に手紙を書く。現在80歳の監督が祖父が語った体験を元にした作品。岩波ホールにて5月いっぱい。

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