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June 21, 2016

第16回原子力規制委員会傍聴記

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(淡々と「老朽原発の許可申請を出す田中俊一委員長)
▼20日午前11時45分から東京12chで「昼めし旅」という番組が放送される。タレントや局のADたちが全国各地の家庭や店などを訪問して、普段どんな食事をしているか、飛び込みでその食卓を見せてもらう番組だ。この日ダチョウ倶楽部の上島竜兵が福井県高浜町を訪れた。初めて見る高浜町は海が美しく、世界に誇る砂浜、フグの養殖場があった。そして、山紫水明の町が好きで引っ越して来た人もいた。午後2時から六本木原子力規制委員会で第16回原子力規制委員会が開かれた。定例会は通常水曜日なのだが、田中俊一委員長はその日アメリカ出張という事で繰り上げて開かれた。議題は上記の老朽高浜原発1号機と2号機の安全審査結果の発表である。
▼分厚い議題を貰ったが、重要は事が分かりにくく書かれている。問題は3点ある。一つは原子炉直下で地震は起きる可能性はないのか?原子炉格納容器を入れるコンクリートの建物は老朽化していないか?三番目はケーブルは大丈夫か?誰も事故が起きたらどうなるか分からない。1)は複雑な計算式を使って当てはめたが、まず大丈夫だろう、という。2)はこういうのは先週の会議で出た「非破壊検査」を使って調べて欲しいが、大丈夫だろうという結論。放射線が飛び交っているコンクリートは疲労も激しい筈だ。大体普通のコンクリート住宅でも50年が耐用年数だ。酸性雨や大気汚染だけで50年なのだから、もっと短い筈だ。一部部分的に切って調べたらしいが結論ありきなのだ。3)のケーブル問題。わたしが原子力規制委員会の傍聴を始めた3年前、大飯原発でもケーブルが問題になっていた。その耐火テストとはケーブルをバーナーで1分間炙るのだ。それで燃えなければOK。しかし現実に1分で鎮火する火災は珍しい。家庭用の消化器で消せるボヤ程度であろう。次に考えられたのは難燃スプレーをケーブルに吹き付ける方法だ。これだって気休めでしかない。
▼今回の高浜では防火シートでケーブル結束ケーブルで縛り全体を覆ってしまう方法だ。しかしこれは単に目隠しで「臭い物に蓋」方式である。ちなみにこれらの方法は昨日の会議では詳細の説明は一切なかった。現地ではシートで覆ってしまうと不具合がどこにあるのは発見できない、と指摘されている。要するに原子力規制委員会は関電の懐具合を気にして「安易」な方法で許可したのだ。本当はケーブルを全部交換しなければならない。しかし原発の現場では、延べ何キロメートルにもわたるケーブルが、のたうち回っている。おそらく全部交換したら、何千万円、いや億のカネがかかるからシートで覆って知らぬ顔。
▼今回の再稼働審査では、パブコメも募集しない。それを昨日の記者会見で指摘された、田中委員長は「老朽原発でパブコメを募集したことは過去にない」とはねつける。この老朽原発再稼働「認可方式」は今後の全国の原発で同じ方式が採られだろう。日本には危ない原発が続出することになる。わたしの撮影したビデオをYouTube見て頂ければ分かるが、もうやる気のない「猿芝居」としか言いようがない。もはや日本の原子力規制委員会は、原子力マフィアのための「原子力規制しなくて委員会」になってしまった。

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