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August 25, 2016

フランスで見つかった「炭素偏析」事象,原子力規制委員会傍聴記

27kiseii
(第27原子力規制委員会の会場風景,正面の座席左から3人目が田中俊一委員長)
▼昨日は多忙な一日でありました。まず六本木の第27回原子力規制委員会の傍聴に行く。この日の議案は電話帳一冊くらいあった。いつもお目にかかる女性は、必要な部分だけもって他は受付にもどしていた。昨日の議題と内容はYouTubeにアップしたのでご覧いただきたい。いつもより30分延びて、終わったのは12時半だった。要するに原子力規制委員会が管轄する部署の評価を1年に一度するので、それをABとSランクで自己評価するのだ。印象に残ったのは第一議題の「行政事業レビューの取り組みに関する外部有識者による講評のコメントである。笑ってしまうのは緊急事態が起きたときは民間の会社ではその敷地内に社員を住まわせて遅滞なく、対応できるようにしている、と指摘されたことだ。日本の原発は知る限り中電の浜岡以外一般社員は原発まで10km以上離れて住んでいる。さらに幹部は県庁所在地の本社などにいる。
▼「核セキュリティ対策の強化及び保障措置の着実な実施」である。まとめに「保障措置の着実な実施に着したと考えられる」とあるが、先にこのブログでご紹介したように、日本の核セキュリティはかなり遅れている。企業の都合に合わせて遅らせている。資料の1面に「チェックの過程を講評しつつ,外部の視点を活用しながら点検を行い,結果を概算要求や執行等に反映させる取り組みである。としているが「原発を止める」という選択肢はない。
▼わたしが一番重要な議題だと思ったのは第二議題の「仏原子力安全局で確認された原子炉容器等における炭素偏析の可能性に係わる調査の実施について」だ。これはフランスののアレバは2014年仏国フラマンビル3号機(建設中)と同型の原子炉容器上蓋上部頂上部に炭素偏析が見つかった。同社は,仏国クルゾ・フォルジュ(以下クルゾと称する)が、本来は炭素濃度が高いために除外する領域を吹くんだインゴット(塊)を使って,原子炉容器上蓋・下鏡を鍛造製造したことによるのではないかと考えている。
▼ところが2015年フランス原子力安全局(以下「ASN」という)は,原子炉容器上蓋・下鏡では,炭素が偏析し,期待通りの強度がない可能性が出たというのだ。仏安全局は仏国電力(EDF)に対して,仏国フラマンビル3号機(建設中)の上蓋・下鏡の強度が十分であるか証明するように要求した。またASNは、2016年6月23日、仏国内で運転中の58基の加圧水型原子力プラント(PWR)のうち18基で用いられている、クルゾ社及び日本鋳鉄鋼株式会社(JCFCと略す)により製造された蒸気発生器において、その水室の機械的強度が想定より低い可能性があるとのEDFの報告を発表した、というのだ。会議のテーマではさらっと流したが,議案の最後に日本全国の原発を動かしている全会社にJCFCの炭素偏析を使っていないか通達文を一斉に流していることだ。これが一本でも見つかれば原発は稼働できなくなるだろう。

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