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December 25, 2016

「絵巻物が伝えるシベリア抑留の実相」展を見る。

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(全体の様子、許可を得て撮影しました>)
▼書きたい事はたくさんあるが、ロボットではないので、思考をまとめる時間が必要だ。昨日はまず千代田区生涯学習会館で開かれている。に行った。1週間遅れて「週刊金曜日」を開いたら、月曜日で終わる事がわかったので慌てて行く。シベリア抑留は第二次大戦が終わって満州と中国の一部にいた日本兵がソ連に連れて行かれて強制労働させられた事件である。
▼幾つかの文献を見ると、当時のソ連は第二次大戦で、スターリングラードやレニングラードの攻防戦でナチスに大勢の人が殺害された。新しい国を復興させるにも人手が足りなかった。ハーグ陸戦条約などでは、捕虜を使役に使ったり、強制労働させることは禁止されている。捕虜にしたら即刻祖国にもどさなければならない。ところが当時の陸軍参謀であった。瀬島龍三などが密約を交わして捕虜をソ連に連れ去る事を認めた。連れて行かれた人達は食料も満足に当たれられず、森林の伐採やら,炭鉱採掘など危険な仕事に従事させられた。
▼今回の展示では絵の上手かった人が書いた作品が最近見つかり、それに解説をつけて展示されている貴重なものだ。寒さと食料がないので捕虜になった人たちはバタバタと6万人も死亡する。さらに帰国間近になるとソ連側の意図で「思想改造教育」が行われ、マルクス・レーニン主義に「恭順」した人から優先的に良い扱いを受ける。そして帰国すると港でアメリカ軍の取り調べ、さらに代々木の共産党本部への行進をさせられる。この「行進の話」は国民的歌手三波春夫の手記に出てくる。
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(絵のひとつ)
▼ようやく故郷へ帰ると「白い目」で見られる。etc,tecこの展示は明日26日の午前11時から午後3時で終わりである。時間を作ってぜひご覧いただきたい。
▼2週間ほど前に民放の2時間近いドキュメンタリーがあって、軍事史の専門家が敗戦と同時にソ連軍がなぜ怒濤のように、満州に雪崩を打って攻め込んで来たか検証する番組があった。それによれば日ソ平和条約を結んだ時からソ連は満州に物資や人を運ぶための秘密の専用線を引いていたのだ。だから日ソ平和条約を破ったと声高に叫ぶ人は「甘ちゃん」なのだ。ソ連は最初からそんな条約を守る積もりなどなかった。研究者がドローンと,ヘリに乗り現地で調査する、さらにGoogleを使って調べると、鉄道の痕跡がかすかに残っている。さらに苦労して線路を造った事を知っている兵士(もう90歳を超えている)を訪ねて行く。
▼言ってみればソ連やスターリンは戦争に勝ったばあい日本の残した資源をどう有効に使うか考えた上で戦争に入ったと言える。

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