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July 26, 2017

◇「甘き人生」を見る。

Pc1
Pc2
(下はスタイラスペンのコードに隠れて見づらいが上と同じパナソニックPCである)
▼3日掛かって書いた原稿は内部チェックであえなくボツ。気を取り直して全面的に書き直ししなければならない。自分の知識の披露でまったく読む気にならない、と言われる。
▼数日前にディスカバリーチャンネルで「コンバット・世界の最新鋭センサー」という番組があって録画して見た。毎回分野別世界のベスト10兵器を紹介するという内容だ。7位くらいにイスラエルの超小型無限軌道「アイロボット」(番組は、見終えるとすぐに消去したので間違っているかも知れない)広辞苑一冊くらいの大きさで無限軌道が付いている。ジョイスティックで操作し、パソコンでレンズの画像をチェックする。例えば犯人や敵が人質を取り、見えない室内に犯人が立てこもる。攻撃する側はいきなり部屋に飛び込んでは危険なので、まず音の少ない樹脂の無限軌道ロボットを投入して、様子を探る。犯人と人質の場所を確認してから突入するのだ。わたしはそのモニターを見て驚いた。それは日本のパナソニックのPC「タフブック」だった。このPCは防水でかなり頑丈に作られており、外国の消防や警察で使われていた。今回イスラエル軍で使われている事が明らかになった。
◇「甘き人生」イタリアのジャーナリスト、マッシモ・グラメッリーニが書いてベストセラーになった小説「よい夢を」の映画化である。1969年イタリアの古都トリノ。美しく底抜けに明るい母親は9歳の一人息子のマッシモが大好きで、家の中でダンスをしたりかくれんぼをしたり、一緒に出かけて楽しい生活をしている。ところがある日、母は突如としていなくなってしまう。「お母さんどうしたの?」と父に聞くと要領を得ない返事で「死んでしまった」という。「僕を置いて突然死ぬはずはない」。マッシモは父の説明を受け入れる事ができず、「何処かに隠れているに違いない」とかくれんぼをした、クローゼットなどを探すが見つからない。
▼母が死んだ事になっとくいかないマッシモは部屋にあったナポレオンの胸像を家の下に投げ落とす。父は「そんな事をして人が死んだらどうするのだ」と厳しくマッシモをいさめる。だが母の死因については何も説明がなかった。父も神父に聞いても説明してくれなかった。その不信感をいだいたまま大人になる。ジャーナリストになった彼は対岸のサラエボに特派員として派遣される。そこは常に死と隣り合わせだった。一緒に行ったカメラマンは死体を見ても動じない。それどころか赤ちゃんを隣りに座らせて写真を撮っても平然としている。さらに常に狙撃兵が狙っているので、街角は一気に走り抜けなければならない。ある日の事家に帰って夜に過呼吸症のパニックになる。医者は開いていないので、病院に電話をかける。電話に出た女医に話すと症状を話すと「深呼吸せよ」冷静に分析し対応してくれる。「どうして深刻な状態でないと分かるんですか?」と聞くと「長い経験がモノを言うんです」という答が返ってくる。翌日診察に行くと女医が対応してくれ、「いつでも相談にのりますよ」と言ってくれる。
▼マッシモは彼女と会ったことで、再び母の死亡の原因を知ろうとする。ある日の夜中叔母に電話してきて貰う。分かったことは、母はガンで治療できないという事を悲観して自宅で飛び降り自殺したことがわかる。マッシモは主筆に代わって、読者からの人生相談の返信というかたちで答えを書く。読者からそれはもの凄い同感の反応を得て、ジャーナリストの地位は不動のものとなる。そして読者に感動を与える事が自分の生きる道筋であることをさとる。母親と一緒過ごす事ができた楽しい幸せな時間が繰り返し表現され、母を失った彼の心の傷の重さが見る者に伝わって来る。

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